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MD未来設計図 明日の遊戯王はどっちだ

あいさつ

こんにちは。やまきゃです。
以前の文章を読んでいただいた方ありがとうございます。いいねをもらったりフォローしてもらったりするととても嬉しいです。

これまでの記事はティアラメンツ関連の話題ばかりだったので、今回は少し違う話を書こうと思います。

皆さん遊戯王マスターデュエルはプレイされていますか?
先日セリオンズや閃刀起動リンケージ、斬機サーキュラーなどのカードが追加され話題になっていますね。特に斬機はURの枚数も多くなく、汎用カードをたくさん入れる枠があるのでオススメです。

ところで、このペースでいくと件のティアラメンツが追加されるのも時間の問題かと思われます。

そうです、マスターデュエルには嵐の時が近づいています。
だからといってティアラメンツとスプライトがヤバイらしいぞっていう話は皆さんウンザリするほど聞いたと思います。でも僕はこれに対しちょっと物申したい心があります。

前にも言った気がしますが、遊戯王というゲームにおいてスプライトとティアラメンツはまだ健全よりのテーマです。

こいつ頭おかしいと思った人、ちょっと待っていただきたい。

確かに、この二つのテーマは今のマスターデュエルに実装されればかなりのオーバースペックです。
でも、既存のテーマで一切抗う術がないなんて事はありません。
OCGのスプライト環境でも、エルドリッチがセンサー万別や御前試合、ラヴァゴーレムを使えば後攻から勝てることもありました。
先行をとれば@イグニスターやBFなどのデッキでも勝つことが出来ます。
マスターデュエルのようなシングル戦ならなおさら
です。チャンスはあります。

そんなエルドリッチや@イグニスターも環境から姿を消しました
ある時を境に、ティアラメンツやスプライトなどの特定のテーマ以外見ない環境へと変わってしまうのです。
一体なぜなのでしょうか。それは各テーマのパワー不足もありますが、もっと大きな、致命的なある外部要因によるモノを含めた複合的な理由です。

今回の内容は、そんな環境になってしまった要因の一つである外部要因に着目しそんな環境にした悪党を紹介します。
というわけで、今回はマスターデュエルをプレイする方々への警鐘記事になってます。内容としては、OCGプレイヤーには馴染みのあいつらの紹介と、マスターデュエルにこいつらがきたらどうすんの?というお話です。

新たなる遊戯王の時代

早速ですが本題に入ります。

2022年初頭の遊戯王は、烙印と天威勇者の環境です。
ハリファイバーは死んでいませんし、4月以降アナコンダ禁止、アラメシアと水遣いが制限になってもまだ天威勇者はギリギリ、勇者デスピアもまだまだ行けるといった感じでした。
もうしばらくは烙印環境かなあと思われた矢先、4/23日のことです。

パワー・オブ・ジ・エレメンツの発売と同時に世に放たれたスプライト及びティアラメンツは、瞬く間に遊戯王OCGを席巻します。

特にスプライトは誘発貫通力に長けた展開デッキでありながら初動枚数が多く、誘発もたくさん積めることから大流行しました。
一方でこの頃のティアラメンツはまだまだといった感じで、烙印を混ぜた型がスプライトの下という位置付けでした。

先生いつもありがとうございます。

というのも、スプライトが誘発2枚ないと止まらないといわれるほどの貫通力があるなかで、誘発をデッキにたくさん積めるというのが環境デッキの条件としてひとつあったからですね。烙印ティアラも誘発14枚くらいは積み込めます。
余談なんですけど僕はこの頃から下級ティアラフル投入の型を使ってました。


それだけならまだ良かったのですが、それからというもののK◯NAMIさんはなぜか「こいつらが許されるならこれもええやろ」のノリでとんでもないカードを作るようになってしまいます。

テーマコンセプトの否定

まずは少しだけ説明させてください。

遊戯王にはカテゴリやテーマが存在し、それぞれにコンセプトがあります。
例えば【エルドリッチ】は、黄金郷とエルドリクシルが墓地効果でお互いを持ってくること、エルドリッチが手札から捨てて盤面処理と自身で墓地回収出来ることから、墓地を活用することが一つのコンセプトです。

先生!?

なので【エルドリッチ】もマクロコスモスや次元の裂け目などは苦手ですし、墓穴の指名者をエルドリッチに受けるとつらいです。
このように、テーマがギミックを動かすのを阻害されてしまう……つまりコンセプトを破壊されてしまうと、そのデッキは機能不全に陥り、そのままデュエルに敗北してしまうことが多いです。

つまりデュエルに勝つには、まともに手札誘発や妨害カードで相手に対応するよりも、相手のデッキコンセプトを否定するほうが圧倒的に楽です。

遊戯王を歪めた問題児たち

ここまで読んでもらった上で、相手のコンセプトを否定するというのが非常に強い動きだということがわかってもらえたでしょうか?

ですが相手のコンセプトを破壊するカードというのは、対策が容易あるいは再現性が低い等の理由でこれまで許されていただけです。遊戯王の対話というゲーム性を損ないますし、本来は簡単にできていいものではないのです。
簡単にできてしまうカードはユニオンキャリアーやV.F.Dのように禁止カードになります

これから紹介する問題児たちは、それを当たり前のようにやってのけてしまうとんでもないカードばかりです。

イシズギミック

イシズティアラメンツばかりが有名ですが、イシズギミックもとい"現世と冥界の逆転"はティアラメンツとは直接関係ないテーマです。
その特徴は、墓地で発動し、お互いのデッキを削ること、そして好きな墓地のカードを戻すことです。

これが何を意味するのかおわかりでしょうか?
つまり、イシズデッキと対面した時、あなたのデッキの欲しいカードは墓地へ送られ、要らないカードや墓地にいて欲しいカードはデッキに戻されるということです。

ティアラメンツばかり目立ちますが、イシズティアラメンツの最大の問題点はここです。
自分は墓地を最大限活かすくせに、相手の墓地はとことん否定する

例えば、あなたが烙印デッキを使っているとします
デッキの中にアルバスの落胤は何枚あるでしょうか?1枚か、多くて2枚でしょうか?
あなたのターンが来る前に、アルバスの落胤がケルベクとアギドの効果によって全て墓地へ送られてしまったらどうでしょうか?烙印融合は発動できなくなってしまいました。
赫の烙印も対象にとったカードをムドラケルドウで戻されてしまいますし、墓穴の指名者も、ムドラとケルドウはフリーチェーンなので完全な回答になりません。
もしうまく烙印融合を打てたとしても、ケルベクは手札誘発効果で融合体をバウンスしてきます。

遊戯王において、デッキ破壊は禁忌に近いものです。直近ではルーンが同じコトをしていますが、枚数だけで言えばあちらより遙かに早いスピードでデッキを削り、その上で妨害を兼ね備えるのがイシズです。

ビーステッド

以前の記事で少し触れましたが、ビーステッドはお互いの墓地の光、闇属性モンスターを除外して手札から特殊召喚できるモンスター群です。こいつらも同じ、手札という盤面外から墓地リソースを否定するカードです。

それなら昔からD.D.クロウっていうカードがあるよ?と言う人もいますが、問題は墓地を除外することではありません。
フリーチェーンで墓地を除外しながら、高スタッツのモンスターが立ち、さらにそれぞれ追加効果があることが問題です。
D.D.クロウは墓地対策カードではありますが、撃てばそれきりです。うららやヴェーラーもそうですが、次がありません。
こいつらは除外という仕事を行った上で更にモンスターとして盤面に着地するので、殴ることもできるし、リンクやエクシーズなどの素材にもなるのです。

これは明確なインフレです。1枚に対して1枚で回答するはずだったのに、回答した1枚が他にも仕事をします

また、こいつらはティアラメンツに対抗するためのカードと思われがちですが、違います。
この世のティアラメンツ以外の光闇属性の墓地利用テーマを絶滅させただけです。

考えてみましょう。
その環境で流行しているティアラメンツを抑制するためにビーステッドが採用されるとします。
ビーステッドが存在するので、その時点でBFや閃刀姫、エルドリッチなどのテーマは使用することをためらわざるをえません。そもそもデッキパワーでティアラメンツに劣るのに、その上でビーステッドをクリティカルに受けるからです。
そうなると答えは二つしかありません。
ビーステッドを受けないデッキを使うか、ティアラメンツを使うかです。

こうして、ティアラメンツ以外の光闇墓地利用テーマは姿を消しました。


クシャトリラ・ユニコーン/シャングリラ

フェンリルばかり言われますが、こいつらも世紀の大犯罪者です。
ユニコーンは自分フィールドにモンスターがいなければ特殊召喚できるという極めて簡単な召喚条件をもち、高いステータス、起動効果で毎ターンリソースを稼ぐ、これだけでも十分強いです。
ですが大問題なのが③の効果です。

あなたが@イグニスターやドラゴンリンクなどの、展開して強力なモンスターを着地させるデッキタイプだとしましょう。
相手の盤面にユニコーンがいるだけでそのモンスターは展開途中でエクストラから除外されてしまいます。
遊戯王において、展開デッキはエクストラに選択肢を多く持ちたい都合上、切り札の重量級モンスターを2枚3枚と積むことはできません。制限カードが切り札ならなおさらです。

エクストラから特定のカードを引っこ抜くカードは以前から存在していましたが、こいつは着地も簡単、条件もあまりに緩いです。

シャングリラに至っては魔法罠ゾーンの両端どちらか片方でも潰せばペンデュラムデッキは再起不能です。
クシャトリラというテーマはユニコーン1枚からシャングリラを出した上で1箇所封鎖、アライズハートを立てることができます。
ティアラメンツクシャトリラやスケアクロークシャトリラなどを追加で持っていれば、ディアブロシスを絡めて5面封鎖もできますし、アライズハートが3素材になります。

先生……。

OCGではサイドデッキから対策カードを積むことでなんとかなっていましたが、マスターデュエルはシングル戦です。クシャトリラに5面封鎖されて、こんなクソゲーやってられるかとなってしまう人が出てくるのは火を見るより明らかです。

魔法カードが発動出来ないよ…

遊戯王はどうなってしまうのか

と、ここまでPOTE以降のカード群に触れてみましたが、いかがでしょうか?

これまで紹介したカードのなかでも、イシズ及びビーステッドは特に対策が難しいです。これまでの遊戯王はフィールドに妨害があり、フィールドのカードを除去するカードゲームだったのですが、こいつらは墓地と手札から飛んできます。
閃刀姫なんか、ビーステッドにレイとロゼを除外され、墓地の魔法をイシズに戻されます。生きていけません。

これらのカード達の問題点は、
・今まで盤面でゲームをしていたはずの遊戯王が、墓地や手札などの盤面以外の場所から妨害が飛ぶようになったこと。
相手のデッキコンセプトを否定するカードであること。
・そして上記二点が展開途中にオマケのようにできること。
なにより、どれもこれもカードパワーが高すぎです。

こんなカードたちが次々刷られていくと遊戯王はどうなってしまうのでしょうか?

結論は簡単です。環境トップ以下の中堅テーマがぜんぶいなくなったんです。

ティアラメンツ一強環境の正体はこれです。ただでさえティアラメンツが強いのに、ティアラメンツを対策するついでに多くのデッキがメタられこんなん使うならティアラ使うわとなってしまったのです。
さながら征竜魔導環境のようですね。オピオン無理。ジョウゲンも無理。他のテーマは息できず。

もちろん、ティアラメンツ自体のカードパワーが高すぎたことも事実です。
じゃあティアラメンツを消したら解決じゃね?っていうとそんなことありません。
ビーステッドは環境次第で見る機会が減るかもしれませんがイシズは春化精やナチュルといった地属性テーマと相性がよいため、環境に残り続けるでしょう。
そうなれば相変わらずムドラケルドウによって墓地利用テーマは封殺されます。逆風は吹いたままです。

ティアラメンツがいなくなれば俺たちの遊戯王が帰ってくる!なんてことにはならないんです。
カガリが帰ってこようが新規カードが追加されようが閃刀姫はいつまでも死んだままです。


マスターデュエルに実装してはいけないのはこいつらです

ティアラメンツスプライトも妨害こそするものの、相手の墓地や山札に干渉することは出来ません。相手のコンセプトを否定しません。キャリアードラバスはスプライトだけのせいじゃないですし。

これはもう確信をもって言えますが、イシズ実装はろくなことになりません
デッキを削られるので山の中に特定のキーパーツがあるデッキはそれを拾えなくなる可能性があります。
かといってこちらも墓地利用デッキを使おうとなるとムドラケルドウで戻されます。アトラクターを投げるくらいしか完全な回答がありません。

そもそも輝石のデュエリスト編の発売が5月下旬で、アギドとケルドウが制限になったのは10月です。ほぼ勇者ギミックと同じ期間で、より重い規制を受けてます。
しかも、現在のOCG環境で規制されてなお環境での採用率は高いです。ムドラケルドウ対策にムドラケルドウを入れるデッキがいるくらいです。

ところで、これまで挙げてきたカードたちには一切制約がありません
クシャトリラがテーマとして組むと展開途中にエクシーズしか出せなくなる制約がつくだけです。これも先に融合なりシンクロなりできますのでほぼ関係ないです。
つまり、ビーステッドもイシズ関連もユニコーンもぜんぶ汎用カードなんです。

どいつもこいつもやりすぎです。

まとめ

スプライトとティアラメンツは確かにインフレだが、他にもヤバいやつがゴロゴロ来る

これから先、スプライトティアラメンツ以降は遊戯王はひとつ上のステージに移行します。

相手を妨害するカードがサーチや更なる妨害効果、耐性を当たり前のように持ちます。1:1交換では話になりません
フィールド以外にも手札、墓地に妨害を構えるようになり、ハーピィの羽根箒、ライトニングストームや拮抗勝負などのボードを捲る札だけでは勝てなくなります
エフェクトヴェーラーや灰流うららなどは貫通されやすく、信頼できなくなります。信用できるのは増殖するgディメンションアトラクターくらいです。

そうなった上で、イシズやビーステッドのようなカードによって特定のテーマは虐げられることになります。

一体どうしたら良いの?

カードゲームはインフレするものです。まずそこは受け入れましょう。

仮にこいつらがマスターデュエルに実装されてしまったら…という話ですが、僕から言えるのはこれだけです。

使う側になりましょう

さっきも言いましたがどいつもこいつも制約らしい制約はないので、どんなデッキに組み込むことも不可能ではないです。

クシャトリラはパンクラトプスのような感覚で組み込めますし、ビーステッドは手札誘発です。自分が光闇テーマならすこし使いやすくなりますが、そうでなくとも組み込めます。テーマとして組んで使うのも良いでしょう。

あるいは、墓地を一切利用しない、もしくは墓地に依存しないテーマを使うのも良いでしょう。

エクソシスターやふわんだりぃずなどがそうです。特にふわんだりぃずは墓地メタもまったく刺さらないですし光闇属性でもなく、EXデッキも使わないです。
また、実装されればクシャトリラも該当します。スプライトもそこまで墓地に依存しません。こうしたテーマはアトラクターを打てるメリットもあります。

こう考えると、2022年に流行したテーマはどれもこれも墓地依存度が低いですね。一つのテーマをのぞけば

先生!

そうです、ティアラメンツを使うのが一番手っ取り早いです。
面白いことに、墓地利用テーマの筆頭でありながらビーステッドやイシズを食らっても戦えるテーマです。圧倒的なカードパワーでメタをはねのけられます。
そもそも拡張性が高すぎてイシズもビーステッドもクシャトリラも組み込めるのです。制約が付く他のテーマに比べて圧倒的に優位です。

こういうこともできる

なんならエルドリッチなどの墓地利用テーマはティアラメンツと組むことも出来ます。ティアラメンツが相手のビーステッドやイシズを踏んでくれるのでエルドリッチ側は動きを通しやすくなります。

皆さん、ジェムを貯めましょう

おわりに

いかがでしたでしょうか?今回は特に批判的に文章を書いた気がします。こういう書き方をするとついヒートアップしてしまうので難しいです。

何度も言いますが、相手のデッキコンセプトを否定するなんて簡単にしてはいけないんです。

その勝ち方はスキルドレイン御前試合センサー万別を貼りながら遅延して相手のデッキを除外してLOで勝つ型のルーンと大して変わりません

理解してくれたなら、ティアラメンツが実装されてもディメンションアトラクターを投げたり、アンデットワールドやネクロバレーを貼ったり、ダークロウを立てたりしないように心がけましょう

それではまた次回。明日もティアラメンツしていきましょう。


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