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【解説】だーれだ?【ピュアリィ】


あいさつ

こんッピュ。やまきゃでピュ。いつもnote読んでくれてありがとッピュ。

実はいま一部でとある噂が流れているッピュ。それはマスターデュエルに【ピュアリィ】が実装されるという噂ッピュ。

ピュアリィ!?

【ピュアリィ】は2022年の8月に発売されたデッキビルドパック、アメイジング・ディフェンダーズで登場したテーマで、同期には【御巫】に加えて【R-ACE】がいるッピュ。

発売当初は初動に確定サーチがない故の不安定さや単純なパワー不足(これは同時期にいた奴らがおかしいだけだッピュ)によって環境で活躍することは少なかったものの、制限改訂や後に登場した新規カードの追加によって徐々に頭角を現し、ついには環境トップにまで至ったテーマだッピュ。
環境で同時期に活躍していたデッキには【超重武者】【勇者シンクロ】【クシャトリラ】【イシズティアラメンツ】がいるッピュ。

今回はこの【ピュアリィ】について詳しく見ていこうとおもうッピュ。


【ピュアリィ】の特徴、ギミック

はい、まずはピュアリィの特徴について説明します。

基本ギミックとカードの特徴

なんといってもその特徴は4種ある「メモリー」速攻魔法です。
1枚での効果はそれほど大したものではありませんが、効果処理時に手札を1枚捨てることでデッキからピュアリィモンスターを特殊召喚できます。

メインデッキに入るピュアリィモンスターはたったの二種類しかいませんが、彼ら自身の効果でメモリーを素材にしながら4種のメモリーにそれぞれ対応した4種のエピュアリィエクシーズモンスターに重ねてエクシーズ召喚ができるため、これによって状況に応じたエクシーズ体で闘うのが基本戦術です。

それぞれのエクシーズ体は発動したメモリーを素材に入れ込む効果を持っており、更に各種メモリーはエクシーズ素材となっているときに追加効果を持たせることが出来ます。

このようにして、Xモンスターにメモリーを何枚も重ねて強力なモンスターに育て上げていくというのがこのテーマのコンセプトになっています。


2体の効果モンスター

メモリー速攻魔法でデッキから特殊召喚できて、どちらもデッキからテーマカードを持ってくる効果と、メモリーに対応したエクシーズに変身できる効果を持っています。

ピュアリィ

そのまんまピュアリィです。
①と②いずれも同名ターン1がなく、何体もだせば何回も効果を使えます
①の効果を最大限活かすため、ピュアリィネームのカードは多めに積みましょう。
②はメモリーを手札から素材にするためちょっと損にみえて、発動時にはなんのメモリーを素材にするかがわからず相手に択を迫れるところが結構優秀です。

ピュアリィ・リリィ

後発組。こっちはどちらも同名ターン1です。
①によって確実にアドバンテージをとれるのはもちろん、これによってピュアリィフィールド魔法や永続魔法に簡単にアクセスできるため、展開の安定感がかなり増します。

②は墓地のメモリーを対象にとって発動するため、手札を減らさずに済みますが《D.D.クロウ》などの誘発を貰います


エクシーズモンスターと対応のメモリー

各エクシーズ体は対応するメモリーが素材にある場合強力になる固有の効果と、1ターンに3回まで発動したメモリーに直接チェーンして素材に入れ込みながら発揮出来る固有の効果を持ちます。

各メモリーはデッキからピュアリィを呼べるため全てが初動なのですが、メモリーのうち、デリシャスはモンスター、ハッピーは他のカードがないと発動することが出来ません。なのでこの2枚しか初手にないときは別のカードを通常召喚したりする必要があります。

《エピュアリィ・ハピネス》《ピュアリィ・ハッピーメモリー》

ハピネスは主に捲りで活躍するXです。
ハピネスは戦闘後にデッキから好きなメモリーをサーチしながらフィールドのモンスターの攻撃力半減ができます。

ハッピーメモリーはフィールドのカードに効果破壊耐性をつけ、素材となっているときにはX体にハッピーメモリーの数だけモンスターに追加で攻撃できる効果を与えます。速攻魔法のため、《幽鬼うさぎ》などの破壊から自分のカードを護ることができます。

よくみるのはハピネスで攻撃後ハッピーメモリーをサーチ、そのままハッピーメモリーを発動してハピネスの効果で素材にし、さらにもう一回攻撃する動き。
②は1ターンに3回まで使用可能なので、ハッピーメモリーを発動出来る回数+1回だけ攻撃と打点半減とメモリーサーチを行うことができます。


エピュアリィ・ビューティ》&《ピュアリィ・プリティメモリー

ビューティはプリティメモリーが素材にあればフリーチェーンで相手モンスターの効果を無効に出来るため、妨害にも捲りにも使えます。
②の効果は相手モンスターの表示形式の変更が可能で、これにより相手のモンスターを守備表示にして先述のハピネス&ハッピーメモリーの連続攻撃を安全に行うことが容易になります。

プリティメモリーは素材時の効果が凶悪で、自分のカードを墓地に送ることで相手のカードをX素材にできます。対象は取りますがこれによって厄介な永続魔法、罠カードの処理が可能ですし、破壊耐性持ちのモンスターなどにも有効です。
墓地送りはコストなので、送れない状況では発動出来ないことに注意です。


エピュアリィ・プランプ》&《ピュアリィ・デリシャスメモリー

プランプはお互いの墓地の魔法罠をX素材にできるため、墓地のメモリーを素材にして強化できるほか、デリシャスメモリーを素材にしていればフリーチェーンになるため妨害としても扱うことができます。ミラーだと相手のメモリーを吸えちゃうのがなかなか凶悪です。

②の効果はモンスターを対象を取らずにエンドフェイズまで除外できるため、厄介な相手のモンスターを一時的にどけたり、自分のモンスターを無限泡影などから逃がしたりすることができます。プリティと違ってコストが不要なのが良いところです。

デリシャスメモリーはフィールドのモンスターにターン終了時までの戦闘耐性を付けられます。
自分のモンスターも守れますし、相手モンスターにつけることでハピネスで攻撃半減にしながら何度もどつき回してライフをとることができる暴力的オシャレな使い方があります。
素材時にはX体に素材の数だけ攻守上昇があります。1枚につき300上昇なのでぜんぜんバカにならないですし、2枚、3枚と素材にあると手が付けられない打点になっていきます。


エピュアリィ・ノアール》&《ピュアリィ・スリーピィメモリー

後発追加組です。通称小ノアール
小ノアールは手札を捨てることで相手カードをバウンスできます。
②はデッキからピュアリィ罠カードをセットできます。二種類しかありませんがいずれも強力な効果を有しています。

スリーピィメモリーは戦闘・効果ダメージを一回だけ0にするほか、素材時には相手スタンバイに1枚ドローという単純ながら強力な効果があります。
ターン1もなにも付いてないため、当然スリーピィを2枚、3枚と素材にしておけばそのぶんドローが可能になります。

アトラクターを打たれた場合は小ノアールで罠をセットすることで最低限の妨害をすることができることは覚えておくとよいでしょう。


ランク7のエクスピュアリィ

エクシーズ素材が5枚以上のエピュアリィに重ねて出すことができ、いずれもフィニッシャーといえる強力な効果を持ちます。

エクスピュアリィ・ハピネス

チェーンできない全体無効を放てるほか、殴る度に1500バーンがあります。
相手が完全耐性モンスターなどを出してきた場合、ハッピーメモリーをたくさん重ねたエピュアリィに重ねて出し、何回も殴って直接バーンによる勝利が可能になります。

エクスピュアリィ・ノアール

ピュアリィを強テーマたらしめるモンスター。通称大ノアール
素材が5枚以上あれば相手が発動した効果を受けない、いわゆるサイコエンドパニッシャー耐性を持ち、素材を2つ取り除くことで相手の場、墓地のカードを対象にとってデッキバウンスできます。レベル1のピュアリィを素材にしている限りはフリーチェーンでこの効果を使えます。
俗に言う腕組み系モンスターと違って妨害効果を持っているほか、各種メモリーの恩恵をきっちり受けられるため見た目以上のパワーがあります。

先行展開でこのカードを出す場合、大抵はプランプを経由するためほぼほぼデリシャスメモリーを1枚は素材にしており、その守備力は4000を越えます。

「発動した効果を受けない」というのは正しくは「発動時に処理される効果を受けない」です
なので《サンダーボルト》のような効果処理で破壊する効果は受けませんが、《氷剣竜ミラジェイド》の全破壊効果などは発動時ではなくエンドフェイズに処理されるのでちゃんと破壊されます


メモリー以外の魔法罠カード

ピュアリィ・マイフレンド

重要なリソース源です。
①の効果は同名3枚を選べば確定サーチなのは勿論ですが、置いてある限り毎ターンサーチが可能というのがめちゃくちゃ強いです。当たり前。
②の効果もとても強力。相手によってピュアリィXが離れれば対象を取らずに墓地のメモリー三種を回収可能です。これによって単純な捲りではピュアリィとのリソースゲームには勝てなくなります

各種メモリーでリリィを呼び、リリィから直接このカードをサーチして、このカードで欲しいメモリーを持ってくることが出来るため、積極的に置くようにしましょう。

ストレイ・ピュアリィ・ストリート

効果全部強いです。
先行では先貼りすることでメモリーなどで呼んだピュアリィ全員がヴェーラーや無限などの無効誘発を受けなくなり相手ターンに出した大ノアール等を《エクシーズ・オーバーディレイ》などから護ることができます。
後攻では各ピュアリィを相手の対象をとる妨害からことごとく護ることができ、容易に捲りが行えるようになります。

マイフレンドのように相手によってX体が離れればピュアリィかリリィを呼べます。これがあることで壊獣などで大ノアールがどかされてもワンキルされにくくなりますし、リソース回収として見ても優秀です。
③で各エンドフェイズデッキ、墓地から好きなメモリーを自分のピュアリィXに重ねることが出来るため、スリーピィを重ねてドローしたり、デリシャスを重ねて打点を上げたりと器用に動けます。

リリィでサーチしたりピュアリィでめくって回収できますし、フィールド魔法のため《救いの架け橋》でサーチすることも可能となっており、アクセス手段は意外と豊富です。

ピュアリィープ!?

ピュアリィXの上に異なるランクのピュアリィXを重ねる通常罠。
自分のターンに5素材の大ノアールを作れなくとも、プランプなどで相手ターンに素材を増やし、このカードで大ノアールを重ねることができます。

スリーピィメモリーとの合わせ技が強力で、スタンバイにスリーピィでドローした後このカードで別のピュアリィXにすることでそのXもスリーピィのドロー効果を発動出来ます。

基本的に墓地のピュアリィモンスターを戻したり再利用する手段はないので、②の効果も地味ながらありがたいです。

ピュアリィ・シェアリィ!?

ざっくり言うとピュアリィXが一体増えます
色々と制約があって、1体目と同じランクで違う属性のXしか出せないことや一体目が素材にしているメモリーしか入れられないなど。

特に制約も無いですし、単純にXが一体増えるので弱くはないんですが、罠カードなので遅いのと相手ターンに妨害を追加するには条件がちょっと厳しかったりするので採用を見送られがちです。


基礎展開

先行展開では5素材以上の《エクスピュアリィ・ノアール》の成立を目指します。
基本的に、一枚から耐性つき大ノアールを確定で作ることは出来ません。各テーマカードを駆使して頑張って素材を増やしていきます。

前提として、大ノアールを立てる方法は主に二種類あります。
自分のターンに素材をいっぱい増やして重ねる方法。
相手のターンにピュアリィープを使って重ねる方法。

どっちの方法をとろうと重要なのはプランプです。二枚まで墓地の魔法罠をX素材にできるため、プランプを出すことが素材たくさん大ノアールへの一番の近道です。

プランプを出すためにはデリシャスメモリーが必要のため、なんとかしてデリシャスを用意する必要があります。デリシャスはマイフレンドで疑似サーチが可能なので、リリィなどで優先的に確保したいです。

ということはつまり
1.メモリーでピュアリィを呼ぶ。
2.マイフレンドなどを駆使してデリシャスメモリーを持ってくる。
3.プランプを出してX素材を増やす。

これが基本の流れになる訳です。

もちろん最初からマイフレンドがあるならピュアリィの3枚めくりでメモリーを探したりストリートやリィープを持ってくるのも良いです。
スタートもかならずメモリーでないといけないわけではなく、通常召喚権を使ってピュアリィやリリィを出しても良いです。

最終的にプランプの素材を5枚以上に出来そうならそのまま重ねるプランを、出来なさそうなら《ピュアリィープ!?》を用意して相手ターンに出すプランをとる形で考えると分かりやすいです。

デリシャスメモリーを持ってこれなかった場合は、小ノアールの②でリィープを持ってくることで大ノアールを作れます。ただしこっちの場合は小ノアールにたくさんメモリーを吸わせなければなりません。

もしストリートを貼ることが出来れば、リィープで重ねる前にエンドフェイズでメモリーを一枚入れることが出来るのでちょっと楽になります。

余裕があれば7素材ノアールの成立を目指しましょう。一回まではデッキバウンスしても耐性が残ったままの状態と、一回発動したら耐性が消えてしまう状態は天と地ほどに差があります。


【ピュアリィ】の強み

大ノアールの圧力

発動した効果を受けない耐性と、プリティメモリーによって4000以上の守備力を持った大ノアールをメインギミックだけで倒すことはまともなデッキには不可能です。

じゃあ大ノアールを放置して耐久したら?という発想にもなりますが、ノアールの下にはたくさんのメモリー速攻魔法が残っており、デッキバウンスはもちろんモンスターにも高打点で何度も殴ってきます。放置=死と言っても過言ではありません。

《スキルドレイン》のような永続カードなら効くのではとも考えますが、ノアールの②でデッキに戻されておしまいです。

よしんばリンク3を素材にした《アクセスコードトーカー》を作ったとしても、大ノアールはフリーチェーンでデッキバウンスできてしまうため回答できません。
つまり大ノアールを倒すには、(ふつうは)壊獣などでリリースするか、《エクシーズ・オーバーディレイ》、《深淵の指名者》などの専用処理カードを使うしかありません。
この回答のない相手を完全に詰ませてしまう超耐性のノアールを高確率で成立できてしまうのがピュアリィというデッキのわかりやすく強い点です。

高いリソース回復能力

ノアールを倒してしまえばいいのかというとそういうわけではありません。
マイフレンドストリートには、相手によってピュアリィXモンスターが離れるとそれぞれ墓地からメモリーを3種回収、デッキからピュアリィモンスターを特殊召喚できる効果があります。

つまりノアールをただ倒しただけではピュアリィ側に大量のリソースを抱えられてしまい、返しのターンに大量の手数で押し返されることになります。

メモリーによる豊富な初動と手数

メモリー速攻魔法の全ては同名ターン1がありません
つまりは手札のメモリーは全て、デッキからピュアリィモンスターを呼び出すことができる手数として使えます。
更に《ピュアリィ》も同名ターン1がなく、その効果でメモリーを拾うことができればさらなる手数となります。

そして各エクシーズ体もビューティによる無効や小ノアールによるバウンスがあり、素材となるメモリーにもプリティの素材にする効果などがあります。

展開中に制約がまったくつかず、ピュアリィやリリィも好きなようにリンク素材、エクシーズ素材にできますし、メモリーで捨てたカードの効果も好きなように使えます。
よってメモリーで呼んだピュアリィは効果を無効にされたとしてもアザレアなどに変換でき、当然エクシーズ体も殴ればアーゼウスになります。

とにかく手数が豊富であり、数回の効果無効や着地狩りではピュアリィを詰ませるのは難しいです。

豊富なサブギミック

とはいえ、メモリーでピュアリィを呼ぶには手札を捨てなければなりません。よって普通に使っていては手数にも限りがあります。

ですが手札を捨てるというのは、見方によってはメリットとも捉えられます。

わかりやすいところでいうと暗黒界シャドールなど。
《暗黒界の狩人ブラウ》や《シャドール・ビースト》は捨てた分の手札を補充してくれます。また、《暗黒界の龍神グラファ》などを採用することで永続カードに対して回答するなども可能になります。

前述のように《救いの架け橋》を捨てればストリートと宝玉獣の二枚をサーチできますし、当然ティアラメンツモンスターや魔法罠も墓地に送られた効果を発動可能です。

更に言えば、《冥王結界波》や《三戦の才》などの本来使いどころが限られたり腐りがちなカードもハンドコストとして捨てながらプランプの素材にできてしまうため、他のデッキよりも遙かに気軽に積むことができます。

こうした複数の相性が良いギミックの中から、環境に応じて一番強いものを搭載して戦える構築自由度の高さがひとつの強みです。


【ピュアリィ】の倒し方

こ、こんな可愛い生き物を倒すんだッピュか!?やめるッピュ!

ノアールを処理してワンキルする

最もシンプルで分かりやすい方法です。
壊獣や《エクシーズ・オーバーディレイ》を投げて、8000以上の打点を作って殴る。マイフレンドで何枚メモリー回収されても関係ありません。

ですが、(後攻ワンキル特化でもない限り)たまたま壊獣を握っていて、さらにワンキルできるほど展開出来るなんて都合が良いにも程があります。マスターデュエルみたいなシングル戦ならなおさらです。毎試合そんな爆運をかますのは無理があります。
真面目な話、壊獣などの専用対策を使うならそれを引き込むカードも別途採用するべきでしょう。《スモール・ワールド》は初動も壊獣もサーチできるので採用できるならかなりアリです。

(ただ世の中にはわざわざ対策札を入れなくても過剰なリンク数を稼ぎながらマイフレンドやストリートを処理し、《閉ザサレシ世界の冥神》で大ノアールを吸ったり、ドロゴンで対象にとれないアクセスコードを作って突破したり出来るデッキもあるのですが…それはまた特例。)

誘発で対策する

ピュアリィの三枚めくりなどでサーチを何回も繰り返すため、《ドロール&ロックバード》は(ピュアリィ側が無警戒なら)有効なほか、リリィやプランプが墓地のメモリーを素材にするので《ディメンション・アトラクター》や《D.D.クロウ》も有効です。
特にアトラクターはメモリーで捨てたカードも使わせず、大ノアールの成立はほとんど不可能にさせられます。
ストリートがなければリリィに対する《無限泡影》などもかなり有効ですし、マイフレンドには《幽鬼うさぎ》も刺さります。

《マクロコスモス》などの墓地除外

ピュアリィは墓地のメモリーを素材にしたり、メモリーで手札から捨てたカードでアドバンテージをとったりするので墓地除外はかなり刺さります。《クシャトリラ・アライズハート》や《M・HEROダークロウ》も同様に有効です。
これらのカードはプリティメモリーの素材時効果の発動も防げるため、ピュアリィ側が回答する手段はかなり限られますし、もし捲ったとしてもそれまでに多くのメモリーを除外できており、ピュアリィ側のリソースを奪うことに繋がります。

《次元障壁》

つうこんの いちげき

エクシーズメタといえばこのカード。まあまあ致命傷です。
ピュアリィのメインギミックをほとんど封じるようなもので、実質的なターンスキップです。永続と違ってグラファで割ったりも出来ません。
一応無理して《I:Pマスカレーナ》などを作ることで最低限の妨害を作ったりはできますが、本当に最低限です。

しれっとノアールにも効きます。ちょっと違和感がありますが、「発動時に処理が始まってそのターンの終わりまで処理し続ける効果」だから「発動時に処理する効果」ではないということなのでしょう。

《ナチュル・ビースト》

こうかは ばつぐんだ

死にます
こいつ単騎ならまだしも、横になんかいてコイツを護ってたらおしまいです。
同様の理由で《魔法族の里》なんかも致命傷です。


【ピュアリィ】側の対応

対ワンキル

壊獣などを使ったワンキルプランに対し、ピュアリィ側は上振れて盤面にピュアリィが余ったときには《キキナガシ風鳥》や《LL-アセンブリー・ナイチンゲール》を立てたりして無理なワンキルを防ぐことができます。

また、《深淵の宣告者》にも大ノアールと同じ闇属性天使族であるリリィを処理時にメモリーで呼ぶことでケアが可能です。

また、スリーピィメモリーを意識してたくさん素材にしておき、相手スタンバイに複数ドローして誘発を引き込むことで盤面を捲られても妨害できるようにすることも可能です。

対誘発

ストリートを貼ればヴェーラーや無限などの無効誘発をケアできるのは勿論、ドロールに対してもドローフェイズにメモリーを連打することでケアが可能ですし、マイフレンドにうさぎもハッピーメモリーがあればケアできます。

また前述の通り《三戦の才》や《三戦の号》を採用しやすく、誘発を受けたとしてもタダでは済ましません。
もし暗黒界やシャドールギミックが絡んだ場合ドローから更に手数が追加されたりするため、一挙一動を止める粒の誘発では止めきれずに手数で貫通されるなんてこともザラです。


捲り札で対策しようとすればスリーピィメモリーのドローで誘発を引き込み戦うことができ、誘発で対応しようとすれば三戦などピュアリィ側はたくさんの選択肢を持っており、対策のいたちごっこでキリがありません。

ピュアリィに対してはいくつもの対策が存在しますが、ピュアリィ側はギミックの多様性とプレイングでいくらでもケアできてしまいます


結局どう対策すれば良いのか

無理に壊獣やらディレイやらを沢山積んで、自分のデッキの事故率を高めたりパワーを落としたりしてしまうのは本末転倒です。そういうデッキはどうせ引けなかったら負けます

個人的には無理矢理そういった対策をするのではなく、メインギミックでノアールを回答可能であったり、先行をとったならピュアリィに負けないデッキ選択をする方をオススメします。

それこそ【斬機】《スモール・ワールド》からピン採用の壊獣をサーチしながらも、同様にサーチできる《斬機サーキュラー》1枚から先行展開もワンキルも可能であり、無理せずピュアリィの対策ができます。
【ラビュリンス】などもピュアリィが最も苦手とする《次元障壁》に簡単にアクセスできるのでかなり有利に立ち回れます。

無理矢理ギミックとは関係ない方法でピュアリィをメタるよりも、ピュアリィに勝ちの目がある自分のデッキに合った対策方法を探して取り込むほうがずっと楽です。


シングル戦のピュアリィ

個人的にはめっちゃ評価高めです。

理由はまず対面を詰ませることが出来ること。
シングル戦においては結界像やスキルドレインなどの回答が無い対面を完全に黙らせるカードが超強いのは皆さんご存じの通りでしょう。5素材大ノアールはその類です。
しかも回答できるカードがかなり限られるので、そういう意味では結界像より凶悪といえます。

そして安定性・再現性が高いこと。
当たり前でかつ最も大事なことです。一回の事故がそのまま一敗につながるシングル戦では特に大事です。

もう一つが先でも後でも強いこと。
先行は言わずもがな、後攻でも既に書いたとおりの手数の多さ捲りカードとの親和性があります。しかもハピネスとハッピーメモリーを使ってワンキルもちゃんと狙えます

ピュアリィはここがダメ!と言えるような欠点らしい欠点は見当たらず、プレイングと構築次第でどんな場面にも答えてくれる(答えやすい)優等生なテーマにまとまっており、シングル戦でもその特色は強く生きてくるでしょう。


知ってると得する【ピュアリィ】

おまけ程度に。

メモリーにチェーンを挟む

類似例に《迷宮城の白銀姫》があります。
X体の素材入れ込み効果はメモリーに直接チェーンしなければなりません
つまり、なんでも良いからフリーチェーンで割り込める効果を用意しておけばハピネスのサーチ小ノアールの罠セットなど防げます

ノアールに効くカード

「発動した効果を受けない」ノアールは基本的に特殊な方法で倒すしかありませんが、ノアールのデッキバウンス効果を発動させないようにする方法がいくつかあります。
最もメジャーなのが《No.41泥睡魔獣バグースカ》。
成立した瞬間にチェーンを挟まずに全モンスターが守備になり、守備表示モンスターが発動した効果を無効にするのは永続効果なのでノアールにも適用されます。

まあ成立前にデッキバウンスされるけど

似たところでは《天岩戸》も同様にノアールを封じることができます。

他にも《星なる影ゲニウス》の②効果は一見ノアールに効かないようにみえてちゃんと適用されます。

こんな感じで、実はノアールに効くカードは割といろいろ存在します。


規制の話

最後に規制の話を少しだけ。

【ピュアリィ】は【ティアラメンツ】と同じく、テーマカードの枚数が規制されればされるほど弱体化するテーマです。

理由はシンプルです。ピュアリィカードの枚数が減れば《ピュアリィ》でめくれる確率が減り、メモリーの枚数が減れば初動が減ることに加えてマイフレンドで確定サーチすることもできなくなり、出したいX体を出力できなくなる可能性が上がるからです。
ティアラみたいに万能サーチのキトカロスがいるわけでもありません。確実にアドバンテージを稼げるように見えてその実ランダム性の高い効果が多く、ピュアリィネームのカードが減れば減るほど様々な場面で支障をきたします

めくれない

実際リリィが登場するまでのピュアリィはランダム性が非常に高く安定しないテーマでしたし、【ピュアリィ】の構築は《ピュアリィ》で拾えるように採用されるテーマカードのほとんどが3積みされます。

つまり、【ピュアリィ】に対する有効な規制の仕方はシンプルです。枚数を減らせば良いのです。

よくノアールを禁止しろ!みたいな意見も見ますがそんなことするまでもありません。ノアールを立てるために必要なメモリー速攻魔法、特にデリシャスやスリーピィの枚数を減らすだけでも安定度はぐっと下がります


おしまいだッピュ

今回はこれでおしまいです。毎度の事ながら、長文にお付き合いいただきありがとうございました。

良いところばかり書きましたが、別にピュアリィは無敵のテーマではありません
暗黒界やシャドールのギミックは単体では機能しませんし、ピュアリィでなにもめくれなくて展開が止まるなんてこともままあります。
なにも考えずメモリーを連打していたらすぐに手札はなくなってしまいますし、欲しい時に必要なメモリーがなくピュアリィが変身できないなんてこともあります。
三戦つめるよー結界波つめるよーなんて言っても結局は噛み合いです。

ちゃんと回答をもっている相手にはあっけなくワンキルされて敗北しますし、使い終わったメモリーやピュアリィをデッキに戻す手段に乏しいので、もしもロングゲームになった場合には普通に息切れします。雑に強いようで、実際には繊細で正しいプレイングを常に求めてくるテーマです。

使う使わない関係なくテーマの特色、強み、弱みをしっかりと知っておくことが勝利への第一歩です。このnoteがその一助となれば幸いです。

では今回はこのへんで。おつかれっピュ〜。

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