ティファニーブルーの上書き

昨日の「この恋あたためますか」の感想を読んでくれた友人が、「Tiffany 太賀」でYou Tube検索したら幸せな太賀と森七菜ちゃんが見られる！と、教えてくれたので、見ました。太賀、良かったねえ…。森七菜ちゃんも、大人になっていらっしゃった。かわいかった。

TiffanyのCMなので、理想のプロポーズ的なものが描かれている。

カフェで働く森七菜ちゃん。付き合って3年の太賀と一緒に暮らしてはいるものの、忙しくすれ違いの日々。出勤時に太賀が注文するコーヒーのカップに、メッセージを描く森七菜ちゃん。そのカップをキレイに洗って、デスクの引き出しにしまっておく太賀。夜、歴代のカップたちをズラッと並べて涙するシーンは、ちょっと面白かったけど、するっと見られる素敵なCMだった。

私は、太賀が鼻の下を伸ばす芝居が、大好きなんだと気付いた。

働いている彼女を見て、かわいくて、ちょっとニヤけてしまう。わざとらしくならないのがすごい。どうやったらこんなに、愛が溢れた感じで、鼻の下を伸ばせるのか知りたい。すごすぎる。

森七菜ちゃんが働いているのを拝めたら、私だってニヤけちゃうよ。かわいくて。私がただニヤけて終わる所を、太賀の、一瞬の、芸術的な「鼻の下伸ばし」によって、2人の関係性は全て語られる。役者さんって、本当にすごいねえ。

あんまりスーツが似合わない太賀が、懸命に働いている姿は良い。
毎日カップにイラストを描いている森七菜ちゃんもすごい。だけど、太賀は、おそらくあんまり好きでもない仕事を懸命にやっているであろうなか、毎朝カフェに顔を見に来る、あの感じもめっちゃ良い。あれこそ、好きじゃないと出来ないよね。愛だなあ。

たった本編6分程度のCMで、これだけのストーリーを、無理なく、丁寧に描く事ができるなんて。脚本も、森七菜ちゃんも太賀も、素敵だなあと思った。

改めて、人はその人の人生の、かけがえのない主人公なのだから、例えサブキャラでもチョイ役でも、丁寧に描いてほしい。片思いが叶わなかろうが、ひどいフラれ方をしようが、それ自体は構わない。

誰かの引き立て役という役名はないのだから、ただ、主演にとっての都合の良い存在としか見れないような描き方をしないでほしい。わりとマジで、本当に怒っている。

マコっちゃんの不憫さが、Tiffanyブルーに上書きされて、ようやく、安眠できそうです。次に結婚する時が万が一あるなら、Tiffanyで指輪を買う。結婚しなくても、自分のために、何かしらを買ってやる。