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藤井風のギャルマインド


大谷→ベッツ→フリーマンの三打者連続ホームランに笑いが止まらない夏の終わり。ドジャースの3人は野球ではなく神事をしているように見える時がある。
海の向こうの神がかったニュースに驚きながら、おなじく神がかっている藤井風くんのライブのアーカイブ配信を体育座りで見た。

いつも息子にテレビに近づきすぎたらダメと叱っているのに、画面にかじりついて見た。だって素晴らしいんだもん。


金髪になった藤井風くん。相変わらず音楽の神様に愛されておられる。ダンサーたちと無邪気に(まるでワンピースの麦わらの一味のように)「青春病」をパフォーマンスしたかと思いきや、湘南乃風のカバーをピアノでしっとり弾き語る。


彼の表現力はすごい。どんな事をしようが、誰の曲をどのように歌おうが、ステージの上ではいつだって100%の藤井風くんなのだ。

20代のアーティストは生まれた時から世界中のあらゆる時代の楽曲にアクセスできる環境で育ち、若い人のほうが引き出しが多いのはわかってるんだけど、その色んな引き出しを完全に自分のモノにしているのは、彼以外にありえない。


6歳の息子は4歳の頃から藤井風が好きだ。とくに「まつり」には何故かドはまりして、一時期保育園の送迎時に毎日車で流していた。小さな体で「あーい!あっあーい!」とリズムをとる姿はこの世で一番可愛かった。


このライブのラストも「次の曲やらんと、オレらの夏終わらんくね?」と風くんのギャルみ溢れる言い回しで「まつり」が始まった。


「まつり」はギャルマインドについての曲だと思っている。

全てを肯定し、世界中を愛で包むギャルマインド。
殺伐とした社会を生き抜くには、心の中にギャルを飼えと人は言う。あくまでもアンタはアンタで、私は私やで!というメッセージを、あーい!あっあーい!とリズムに乗せて私たちに届けてくれる。


藤井風くんはまごうことなき本物のギャルだ。なんせデビュー曲のタイトルは「何なんw」であり、“神様助けて…やばめ…”と呟いていたのだから。


神に祈るくらいヤバい日も、藤井風くんに言わせてみたら“毎日愛しき何かのまつり”なのだ。色々あるけど、そもそもオレらって愛に溢れてね?と、全ての原点に戻してくれる。


「どーせなんとかなります なにがあっても どーせうまくいくんです」

と、藤井風くんは教えてくれた。圧倒的な愛と信頼が彼の腹の底にはあるらしい。だからステージ上で寝っ転がりながらも変わらぬ音量で歌い続けられる。地面と自分と宇宙がピシッと繋がっているから、なにがあっても大丈夫なのだ。


すごいよね。



どこに住んでいても、どんなライフスタイルでも、彼のライブを拝むことができる時代だ。
実はチケットを取ろうかと迷っていたのだけど、嫌な予感がして取らなかった。そしたら案の定、ちょうどライブの土日は大腸炎になって動けなかった。

現地でみることができた人がすごく羨ましい。きっと人生のハイライトに残る大事件だったと思う。


いつまで見られるかわからんけど、YouTubeでシェアしてくれて本当に嬉しいです。色んな生活の人がいるからね、素晴らしいものはみんなで見るべきだと思うよ。

みんなが心に藤井風を飼えば、いつか世界は平和になると、私は本気で信じています。






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