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医療法人社団と医療法人財団の違い

病院を検索した時に目にしたことがある方もいるのではないでしょうか。
「医療法人社団●●病院(クリニック)」「医療法人財団●●病院(クリニック)」と病院(クリニック)名の前によく書いてありますよね。
今回はこの違いについて、書いていこうと思います。
ちなみに明理会東京大和病院は『イムスグループ医療法人財団明理会』と、「財団」の方です。

社団と財団の違い

両者の違いは、設立した時の基盤の違いです。
医療法人社団は「人の集まり」が基盤となって設立され、医療法人財団は「財産」が基盤となって設立されます。

社団法人

社団とは一定の目的を持った人の集まりを基盤にした法人です。
例えば、何か物を販売する会社を設立したいと考えたとき、その理念や目的に共感、一致した人達が集まりますよね。これが“一定の目的のもと集まる”ということです。
個人または法人が拠出した財産や、基金拠出型法人という外部から集めた資金で立ち上げる方法があります。
ただ外部から基金を集める方法だと、返済の義務が生じるため、マイナス要素も発生します。

財団法人

財団は個人または法人が無償で寄付する財産に基づいて設立されます。
提供された財産を運営するためにつくられる法人です。

現在社団法人が圧倒的多く存在していますが、その理由に税金の問題もあるようです。
厚生労働省による調べ(種類別医療法人数の年次推移)によると、医療法人の総数は58,005で、そのうち医療法人社団が57,643を占めており、医療法人財団はたったの362という結果です。
そして財団の数は、30年前から変化していないといわれています。
その理由が、法人設立時に同族経営者だけで設立しようとすると、財産を法人に寄付する時に、かつてはかからなかった贈与税がかかってしまうためです。

「医療法人○○会」

「●●会」とだけあって社団とも財団とも書いていない場合もありますが、概ね「社団」又は「財団」を省略しているだけのようです。
そして上記で記した通り、比較的社団であることが多いようです。

自身も以前2つほど縁があった病院がありますが、改めて見てみたら財団と社団でした。
社団と財団では構成も色々違うのでまだまだ知らないこと、たくさんありそうです。


参考サイト:税理士法人池上会計 、厚生労働省医療法人の基礎知識医療法人の教科書


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