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美しいヤマト言葉を取り戻す

 ヤマト言葉には二種類あることをご存じでしょうか。日本人はこの二種類のヤマト言葉を混同しています。平安の時代、万葉仮名で書かれた大和言葉の文献が出ます。これをヤマト言葉と言うことが多いのですが、詳しく見ていくとこれはヤマト言葉とは言えません。

 出雲弁や東北弁が同源であるのも有名でしょう。これは平安の時代よりさらに遡るところに同源となる言語が存在することを示しています。

 この二つの大和言葉の違いは神道にも表れます。カタカナしか使わない出雲弁や東北弁のヤマト言葉は、イザナミ信仰の中にあり、ヤオヨロズの神にある通り、平等が基本精神になります。

 一方で万葉仮名に代表される大和言葉の聖典は、天照大神を始めとする記紀になります。天照大神は最高神にして、王様を全力で応援される方です。人間にも神にも平等はなくて序列が出ます。王様崇拝をして、万歳を唱える信仰です。

 これらは全く違う信仰であるのと同時に、言語としてもかなり違います。現代日本語においてもこれらは混同されています。出雲弁や東北弁などの会話に残るのはヤマト言葉なのですが、標準語として流れてくる音や辞書を引いて出てくる意味は万葉仮名のほうの大和言葉です。

 二つの相反する神道を混同しているために、日本人には信仰が出ません。同じように違う言語を混同して使っているために、日本人はヤマト言葉を思い出せなくなっています。

 美しいヤマト言葉を取り戻す。

 これは日本の本当の歴史を紐解く上でも重要なことになります。そしてあなたに隠された本当のアイデンティティを取り戻すことにも繋がります。

 ヤマト言葉は、日本語の前身と考えられてきました。魏志倭人伝には、倭人がこれを使うとあります。倭人とは、自分のことを「わ」「われ」「あれ」と呼ぶところから名付けられています。

 これらは漢語ではなく、ヤマト言葉と呼ばれます。魏志倭人伝に出てくるヒミコもヤマト言葉を使っています。

 日本には4世紀頃に漢語が伝わりました。しかしヤマト言葉があったため、漢語を喋ることはなく、文字のみに漢語が出ると考えられてきました。喋っているのがヤマト言葉だとされます。

 古代の畿内周辺から出る万葉仮名などの文献に表れる言葉も、漢語とは違います。ヤマト言葉とされています。

 このヤマト言葉は、漢語到来以前から使われていたヤマトの国の言葉です。これを使う人を中国の文献では、倭人と言います。ここで重要なのが同じ文献に「日本人」は別種と書かれていることです。

 実際にヒミコが使っていたヤマト言葉と、畿内の文献から出るヤマト言葉には大きな違いがありました。

 世界には、日ユ同祖論や、トルコ人兄弟説、キルギス兄弟説なども数多く存在します。日本語由来説(ヤマト言葉由来説)になりますと、スラブ語、英語、ラテン語、ギリシャ語、アルタイ諸語はトルコ語、サンスクリット語、タミル語、ヘブライ語、スリランカ周辺の言語にまで同祖論が及びます。

 これらの事実関係も本当のヤマト言葉を知れば理解することができます。

 ここから本物のヤマト言葉を復帰させる試みを始めます。美しいヤマト言葉を取り戻せば、本物のヤマト魂も取り返すことができます。

 最初は日本語として定着した、偽物のヤマト言葉を剥がします。これがヤマト言葉を理解する上で障害になってしまうからです。

 日本語は、漢語とヤマト言葉のマッチングによって作られています。

 「私は山へ行く」

 この日本語は、音はヤマト言葉基調ですが、表記は漢語です。

 「漢語」=「ヤマト言葉の音」

 これがマッチングされることで、日本語として機能していきます。

 「私」=「わたし」、「山」=「やま」

 このようになっています。

 参考までに英語と漢語をマッチングすれば次のようになります。

 「私」=「I」、「山」=「mountain」、「行」=「go」

  このようにマッチングした結果が次です。

 私行to the山

 読むときは、「I go to the Mountain」になります。

 これが現在の日本語になっていきます。

 ここで問題になるのが、漢語とヤマト言葉が同一ではないという事実です。

 爪楊枝、爪先を、「つまようじ」「つまさき」と読みます。

「爪」=「つま」とマッチングされた状態ですが、本来は「脚」=「つま」が正解です。

「爪先」は外国語では、手と足に出ます。なのに日本語の「つまさき」は足にしかありません。これは「つま」が「足」だからです。

マッチング外しとは、「私」=「わたし」を外すことをします。

「爪」を「つま」と勘違いしたままでは、ヤマト言葉を復活させることができません。なので、漢語とヤマト言葉を分離して考えることが重要になります。

 これだけで、少なからず復帰できるヤマト言葉があります。

「眼差し」「眼」にある「まな」という音です。

「良い眼差し、良いまなこ」と褒める台詞はありますが、これは目の形を褒める言葉ではなく、心差しなどを褒める言葉になります。この使い方が正解です。

「まな」=「心」あるいは「意」が正解です。

 ヤマト言葉は漢語以前から使われていました。使い方はヤマト言葉に由来します。漢語はあとで宛てられたので、使い方と必ずしも意味が一致しません。ここにヤマト言葉を区別するヒントがあります。

ここにヤマト言葉を知る上で、もうひとつ重要な情報が隠されています。

「山」=「やま」

 誰もがそう思っていたところ、

「山」=「かわ」

 このようなマッチング存在していることが明らかになりました。間違ったマッチングです。

 間違ったマッチングからは重要な情報が読み解けます。それは「山」=「かわ」が山だった場合と、「かわ」だった場合とで、誰が間違ったのがわかってしまうところにあります。

 日本語には、「漢語」=「間違ったヤマト言葉の音」がいくつも存在します。

 ここから、現在の日本語を作ってきたのが、「漢語」話者であることがわかります。漢語は正確です。彼らはヤマト言葉をネイティブでは話せなかったのです。

 さらには、現代でこれを行うと、間違ったマッチングに対しては修正が行われることは容易に想像できます。「山」=「river」に翻訳すれば、ネットで叩かれるでしょう。ですが、日本語には間違いがそのまま残っていきます。これは現在の日本語となる万葉仮名が使われた時期、万葉仮名を使っていた集団の中に、ネイティブなヤマト言葉話者がいなかったことを示します。

 万葉仮名を使っていた集団は日本人と名乗っていました。

 ヤマト言葉を操る倭人とは別種だと判断できます。

ヤマト言葉を再生する上で、重要になるのは、過去の文献です。畿内で書かれたもの以外に、重要な文献が存在します。そこにヤマト言葉が書かれていますので、そこから古代の音を拾います。

 これが特に重要なファクターですが、この文献を探すために必要な知識をまず書いていきます。

ヤマト言葉がいつ日本に来たのかを特定します。
 日本語には外来語という概念があります。アイスクリーム、カステラなどがそうです。日本になかった音が外国から入ってきたものになります。

 唐の時代に入ってきた漢語にもその名残が残ります。

「行商」「行脚」「行動」これらは「行」の読み方が全部違います。この違いこそ、言語に刻まれた歴史的な証拠です。言葉が入ってきた時代が違うのです。

 日本語は外来語を保存する機能がついています。これによって、どんな言葉がどの時代に入ってきたのがわかるようになっています。

 とくに社会的な変化があったときに外来語が多く入ります。PCを使おうと思えば、PCという言葉をコピーしなくてはなりません。街の区画整理のために中国から坊という概念が入ってきたときにお坊さんなども出てきます。

 社会的な変化には言葉が必要なのです。

 ここからヤマト言葉が日本に来た時期を特定することができます。

 どんな言葉がどの時代の変化で表れたかが重要です。実際にはこれを調べても答えは得られません。

 なので、社会の変化を先に見ます。発想を転換します。変化によってもたらされた日本語を調べる方法です。

 日本には大きな変化がいくつかありました。

 明治時代以降の文明開化は、外来語をより多く取り入れる好機になりました。

 次に大きいのは中国からの文化輸入です。畿内には長安と思われる街が次々に誕生し、日本は漢語の国になりました。ほとんどの漢語はこの時に入ってきています。その後、唐の文化でさらに栄えていきます。

 いえ、もっと大きな変化が過去に起こっていました。縄文から弥生の変化です。石器時代から鉄器時代に急激に変わっていきます。中国では数千年を要した変化が一瞬でやってきたのです。

 しかしながら、この変化は日本語には記録されていません。

 この頃には漢語はないので、ヤマト言葉には記録されていませんというのが正しいでしょうか。

 ヤマト言葉には弥生時代の変化がないのです。縄文の人たちが使っている言語は鉄器時代には対応していません。言葉がないのですから、コピーあるいは乗り換えるしかないのです。

 変化がない原因はひとつしかありません。弥生時代をもたらしたのがヤマト言葉だった場合のみ、この状態になります。

 弥生時代への変化を考古学的に探れば、ヤマト言葉が日本にやってきた時代が特定できるというわけです。

 BC1000年です。

 ここで重要な情報がひとつ増えました。

 ヤマト言葉は外国語です。外国で使われていた言葉が日本にやってきたという事実です。

 BC1000年以降なら、日本からヤマト言葉の文献が出る可能性があります。しかし当然その長い年月に耐えうる文化財などはほぼありません。しかも、漢語を使う渡来人が破壊活動をしている様子もありますので、文献が出る可能性はかなり低くなります。

 魏志倭人伝や旧唐書のように外国で保存された文献があれば、出てくる可能性があります。

 BC1000年以前であれば、日本からヤマト言葉の文献が出る可能性はありません。そもそも日本にヤマト言葉がないからです。逆に外国からヤマト言葉の文献がでる可能性が出てきます。

 この事実が本当であれば、次のことが言えます。

 BC1000年以前ならば、外国でヤマト言葉を使っていた場所が必ず存在するということです。

 神話ではその国を「あま」と呼んでいます。

 万葉仮名などで「あま」と言えば、「天」とマッチングされて天国や空を表しますが、ヤマト言葉では違う意味になっています。国の名前でした。そもそも神道には天という概念がありません。黄泉の国しかないのです。

 つまりアマという場所からならば、ヤマト言葉の文献などが出てきます。

 ただその前に文献を読むための基礎知識がもう少し必要です。現在の日本語は漢語で表記替えを行っていますので、本来ヤマト言葉を読むことができません。畿内の文献にあるのは、間違ったヤマト言葉です。

 実際にいくつかヤマト言葉を紹介します。

古代ヤマト言葉の文献が残っていれば、そこから本当のヤマト言葉を発掘することができます。その文献を確認するために、ここではまず既存の日本語からヤマト言葉を取り出していきます。

【発掘その1】基本的には、漢語にない音や言葉がヤマト言葉とされます。ですが漢語で再定義された結果、音はヤマト言葉でも中身が漢語になって失われているケースがあります。

 該当する言葉は多数ありますが、参考までに以下を載せておきます。

 マナ=心、意  ツマ=足

【発掘その2】ヤマト言葉で扱う数詞を復活させます。

1ひい 2ふう 3みい 4よお 5いつ 6むう 7なな 8やあ 9この 10とお

 これがヤマト言葉の数詞です。

1いち 2にい 3さん〜 こちらは漢語読みの数詞です。

 ヤマト言葉にはもう一つ以下の数詞がありました。

1モノ 2ジ 3トリ 4テトラ 5ペンタ 6ヘクタ〜10デカ 11ウンデカ 12ドデカ

 どこかで聞いたことのある数詞です。ギリシャ数詞と全く同じ音になっています。

 では実際にヤマト言葉の音からこの数詞を拾ってみます。

 まずは名前から、

 タロウ ジロウ トオル テツロウ ケンタロウ ヘクトオル〜

 タロウのタは数詞ではないかもしれません。そこから数詞プラス「ロウ」という音がついて名前になっていきます。ギリシャでは、「ロウス」がつきます。

 タロス ドロス(ジロス) トロイス(トール) テトロス ケンタウロス ヘクトール

 神話でよく聞かれる音になります。

 この数詞はモノレースやモノトーンなどと同じように言葉に組み込まれて使われるのが一般的でした。次の単語に数詞が出ます。

モノ: モノがたり モノさし モノおもい モノおき(すべて一つに纏める意味になります)

ジ:ジロウ

トリ:トリイ(鳥居は三本柱から) 色トリ取り(色三種取りの意)

他にも桁が変わるときにデカが使われます。これの上がウンデカ、さらにはドデカいになっていきます。

【発掘その3】漢語の音はそもそもヨーロッパ、あるいは黒海周辺由来です。ギリシャの数詞で気がついた方もいらっしゃると思いますが、ヤマト言葉の音が漢語にコピーされて、それが日本に逆輸入された状態です。つまり漢語とヤマト言葉の音が同じケースが存在します。この場合、全てが漢語由来とされます。

(この現象は、漢語とヤマト言葉をマッチングしたのが中国の人であるが故に起こります)

該当する単語はたくさんありますが、とりあえず以下のものをあげておきます。

どく(毒) かん(感じる)

どちらも音読みしかありません。そして該当するヤマト言葉がない状態です。どちらも本当はヤマト言葉です。

【発掘その4】今も意味不明なまま慣習として残るヤマト言葉を復活させます。

 田中さん 山田さん 斉藤さん

 これらの「さん」は、大人や聖人にしか使われません。ギリシャでも同じ使い方がされます。古代ギリシャになると日本と同じように人の名前の後ろにつくことがあります。

 アレクサンドロス カッサンドラ

 数詞による名前の読み方で紹介したように、息子には「ロウス」という音がついて、娘には「ラ」がつく傾向にあります。ここでのドロスは二男の意味ではなく、息子を強調する形だと思われます。ドラも同じように娘を強調します。

 アレクさん息子 これがアレクサンドロスをヤマト言葉で読んだ時の意味です。この名前は幼少期にしか使われていなかったことがわかっています。成人するとこの呼び方では呼ばれません。

 カッさんの娘 これはカッサンドラのほうの意味です。

 同じようにヤマト言葉で読める名前には他にも

 アンドラメダ や アンドロマリウスがあります。ここには「さん」がつきません。これは「アン」が神様を意味するからです。神様には「さん」がつきません。

 アンドラメダは、神の娘メダという意味です。

ヤマト言葉では、古代から「さん」という音が人の名前の後ろにつくことがわかります。

 これらのヤマト言葉がわかるだけでも、今まで読めなかった文献が読めるようになります。次回は実際のその文献を読んでいきます。外国にある実際の文献で、アマから伝わったとされる文献です。

 今回の記事はここまで。


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