見出し画像

シーカヤック冬の陣

自然環境リテラシー学 参加コース海X 2021年12月23日~24日

今回は、三重県紀北町の古里海岸を拠点にして、シーカヤックをしました。
一日目は下の地図東側の赤野島、二日目は西側にある鈴島の周りを通るルートでした。

地形

出典:国土地理院地図

↑上部中央の、ど真ん中に線が入っている海岸が拠点です。

南側が海になっている三重県南部の海岸は、冬の時期季節風の影響で陸から外海に向かって(北から南へ)風が吹きます。
強風で沖に流されたりすると帰れなくなって危険なので、幅の狭い湾は避け、古里海岸を拠点にしました。

↑島に近づくと、迫力を感じます。

この付近は岩礁が多く、島に近づくとカヤックと岩が接触しやすくなっています。
海面をよく観察すれば、海面下に岩がある部分は白波が立っていることがわかります。
岩場の近くは波の動きが変則的になっているので、近づきすぎないようにしました。
レスキューの観点から見ても、岩の近くで転覆すると救助に向かうカヤックが近づけなくなることがあるので危険です。
今回はインストラクターの方の、カヤックでカヤックを動かす様々なテクニックを見ることがました。
船体の前後どちらかを横から押して回転させたり、ロープで牽引して移動するなど、カヤックを自在に操れるとかっこいいですね。

褶曲した地層

服装選び

当日は12月にしては暖かく、日差しに当たっていれば過ごしやすい日でした。
凍えるような寒さを想像していたので、動くと暑いくらいでした。
カヤックに乗ると、服を脱いだり着たりできないので体温調整が難しくなります。
水に濡れて風に吹かれると寒いですが、体は動かすので暑くもなりました。

私は服装選びが下手なのか、余分な上着を持っていって荷物になることが多いのです。

足は出艇する時に必ず濡れるので、なるべく薄手ですぐ乾くものにしたい!
上半身は水飛沫か転覆で濡れるので、防風・防水をしたい!
その結果下半身は夏上半身は雨の日のような格好になりました。

その判断は、ほぼ正解だったと思っています。
足はカヤックの中に入りスプレースカートで塞がれるので、熱がこもって丁度良い感じでした(カヤックから出ると寒いですが)。
上はレインスーツを着ていましたが、チャックを開ければ体感が大分変わるので、体温調節ができました。
これがもっと寒い日だったり雨が降っていたりすると、寒さ対策がかなり大変だったと思います。
暖かい陽気で本当に良かったです。

↑蜃気楼も出ています。

タンデム

今回私は、二人乗りのカヤック「タンデム」に乗りました。
前後二人の息を合わせなければなりませんが、
乗ってみた感想としては、相方の動きが感じやすくて楽しい!
相方が漕ぐと、タンデムがぐっと前進するのがわかるので、進んでいる実感が湧いて面白かったです。

海の上で孤独にならず、ずっと話し相手がいるというのもいいところだと思います。
初心者集団でカヤックを漕いでいると、段々お互いの距離が離れてしまうので。
カヤックを選ぶ機会があれば、ぜひタンデムも選択肢に入れてみてください。

地元の人から得る情報

海の上に道路はありませんが、船の通り道や生簀などがあります。
カヤックは小回りも効くので何処へでも行けそうな気がしますが、海を仕事場にしている人にも配慮する必要があります。
今回は地元の方から、出艇地の海岸付近の航路を教えていただくことができました。

写真左側に見える堤防から、しばらくまっすぐ行くのが良いようです。
写真は帰りの様子ですが、点在するカヤックでその航路がわかると思います。
教えてもらった通り、右側の海面下に養殖場がありました。
海岸からは海の中が見えないので、ありがたい情報でした。

また、拠点は焚火ができるところでしたが、風向きによっては近所の民家に煙が行ってしまうことがあるそうです。
この日は大丈夫でしたが、迷惑になるので気を付ける必要がありますね。

おわりに

今回は島を回ったりその間を渡ったりと、海に出ている実感が湧きやすい回でした。
カヤックの操縦も、もうお手の物です。
自然の楽しさと美しさを体感しつつ、有事の危機回避、対応の仕方について考えられた自然環境リテラシー学は、どの回も大変有意義なものでした。
貴重な経験が出来ました。

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?