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簡易生活的にチームで仕事をするコツ

コロナ関連が原因で、チームを作って仕事をすることになった。

私は一人でなにかするのは好きなんだけど、集団でなにかするのはあんまり好きじゃない。だから経験もなくてヤベーってなったんだけど、簡易生活の考え方を元にしてやってみたら、そこそこ上手くいったのでコツを書いておく。

今回主に使ったのは簡易生活の次のような考え方である。

悪いより良いほうが簡易であるから「良くなるように心掛ける」。
「自分と他人の能力も最大限に活用する」ことで生活が楽になる。
他人の能力を発揮させるため「他人と平等に接する」。
嘘は煩雑なので「正直にする」と簡易である。

良くすることに決める

ある種の職場には、座って同じことを繰り返していたら別に問題なくて、良くするという発想がない人もいる。組織自体がそういう感じの場合もある。今回はそういう組織で、『簡易生活的にチームで仕事をする』ための方法を書いていくわけだが、毎日惰性で同じことをするのが大事な場合もあって、そういう感じでも別にいいわけだけど、今回は良くするようにした。

なぜなら『悪いより良いほうが簡易であるから』だ。

というわけで最初に具体的にどこをどういう風に良くするのかを決め、共有しておく。良くなって悪い気分になる人はいないので、自然にみんなが良くするために動いてくれる。良くなるということは上手くいくことなので、全体的に上手くいくといった理屈である。

上手くやるために必要なのが、コミュニケーションの場で、それも簡易生活的に作っていく。

コミュニケーションの場を作る

良いアイデアや考えを持っているにも関わらず、あまり発言してくれない人がいる。『 自分と他人の能力も最大限に活用する』と仕事の効率が上がるわけだから、誰もが発言できる場所を作る。

今回はコミュニケーションの場として ScrapBox を導入し、最初に様々な感想をもらったり、より良い使い方について話し合いをしてもらった。使い方になれてもらうためである。

なぜ ScrapBox なのかというと、今回の用途では、ScrapBox が最高だからで、目的にあった最高のツールを使うのが良い。

『他人の能力を発揮させるため「他人と平等に接する」』と上手くいく可能性が高いので、意図的に誰が発言したか分からないようにもした。こうすると、この人の発言だからだとか、これ発言したら恥をかくかもといった要素を排除できる。

ついでに誰がなにしたのか分からないといった構造にもした。俺がこれをしたんだッ!! とか、あいつばっかり目立ちやがってッ!! みたいな感情は完璧に無駄である。誰がなにしてるんだか分からないわけだから、失敗を隠すメリットも消滅し『嘘は煩雑なので「正直にする」と簡易である』も達成できる。どういう内容でも普通に話し合えるようになるととても便利で、コミュニケーションを続けていると目的が勝手に達成できるみたいな雰囲気になる。

ついでに簡易生活には『平等にするため「自分のことは自分でできるようにする」』というものもある。自分のことが自分でできない人がチームにいると面倒くさい。今回はコンピュータを使ったミッションだったんで、最低限の IT スキルがある人を選んだ。人格とか地位とか取っ払ったほうが上手くいくだろといった戦略で、ここのボタンをポチっと押すと発言できますとか教える必要が発生すると時間がもったいない上に面倒くさいので、「自分のことは自分でできる」人に参加してもらうのは重要だと思う。

そもそも参加者が多くなれば良い意見が出るというわけでもなく、少人数で活発な会話の場を最速で作ることに専念した。発言も強要しない。強制的に引出した発言はあまり質が良くないので、時間の無駄でしかない。10人のうち2人くらい積極的に参加してくれたらいいなくらいの期待値でやると上手くいくと思われる。

こういう環境でワーワ遊びながら ScrapBox を使っていると、みんな大人なので正気に戻り、徐々に仕事をし始める。その頃には全員が ScrapBox を自然に使えるようになっている。

ちなみにプロジェクトに参加してもらいます! といった雰囲気ではなく、遊び半分でやってるんですけど、どうですか? といった誘い方のほうが上手くいくと思う。遊びが好きな人は新しいことも好きな傾向があるので、そういう風に人を集めた感じである。

頑張らずに楽しくできる方法を考える

明治くらいからの伝統で、日本では現場の頑張りでなんとかなったといった状況がとても多い。今回はコロナ関連の色々に対処するためのチームだったんだけど、みんながすごく頑張ろうとする。

しかし今は異常な状況であり、そんな中で疲れることは続かない。なるべく労力を減らし、柔軟性があり、少しは楽しいといった方法を探したほうがいい。みんなで良くすることに決めてみたり、新しいコミュニケーションに触れたりというのは楽しいことで、なんだかんだでみんなで楽しくやっているうちに、良くできたので良かったと思われる。

色々な問題もあったけど、その多くはコミュニケーション不足やちょっとした誤解によるものであった。それさえ払拭すれば、優秀な人たちが自分でなんとかするといった雰囲気で、後半になると私はずっと遊んでいた。

なんだかんだで漫画みたいに上手くいってしまったが、やっぱり現実は現実で上手くいくことのほうが少ない。今回も運が良かっただけといった要素が多く、私が部外者な上にこういう状況なので、批判があっても「ハイハイハイハイ上手くいくんでお前は黙っててください」みたいな最低最悪の態度でクリアできたといったところもあったような気もする。仮に私がちゃんとした組織に属していて、責任が発生する立場にあったとしたら、こういう方法でやったかどうかは分からない。そんなわけで結論としては、集団でなにかするのも面白いけど、一人でなにかするほうが俺は好きかなといった感じである。


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