山下ゴム男が読んだ本 -万葉集であるく奈良-

読了日: 20230307
万葉集片手に奈良を歩いたのは大学一年の秋休み、十八歳の時だ。
今も鮮明に記憶しているシーンが幾つもある素晴らしい旅だった。山辺の道で万葉歌を口にして悦に入るなど若いときにしかできまい。怪しい老婆に家に連れ込まれたりもした。くそっ、天照大神が…、と言って唾を吐いた彼女はその後どうなったろう?
貧乏学生の僕は、天理教熊本大教会の詰所を一泊七百円(二食付き)で利用させてもらった。宿泊の条件として教義などの講義も受けたが、そのあたりについては黙したい。とにかく僕は祖父母のおかげで天理教にはずいぶんお世話になっており、死ぬ前には、わずかしかできないだろうがそれでも寄付をさせていただきたいと思っている。
『万葉集であるく奈良』は、また奈良を歩きたい、と思わせる本だった。


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