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2019年AJPCフェスティバル仁川大会の遠征日記⑤

【ファイナルテーブルの逆襲】

2019年12月13日 AJPCフェスティバル仁川大会  

#13AJPC×プラチナムドラゴンのファイナルテーブルに着席しました。

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ファイナル9のチップ状況ですが(ほどんとウル覚えですが)

7シート チップリーダー 韓国シンバプロ

6シート セカンドチップリ ラック〇イズのボス、ドンさん

がダントツで二人独走態勢

そのあとがアベレージ付近の

9シートの私ヤマシナと

4シートにはあの初心者を欺く隠れセミプロ【サカナ】がしっかり着席!

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9イベント参加中8ファイナルテーブルに着席とは極めて常習性かつ計画性の高いプロの犯行手口です。

こいつだけは僕が直接退治しようと心に誓った!

【サカナ】だけは今後要注意人物だ みんな気をつけろ!


残り5人はアベレージ以下(ドショートも含む)だったと記憶します。

ファイナル9の方々はポーカー関連のツイッター情報などで見た事ある実力派プレイヤーが8人+BBだけは必至で守る俺1人だ。

勿論他8人のプレイヤーはド素人の僕など全く知らない、

誰こいつ?状態だ!

さて!ここから優勝を狙うには、まずは「一発カマそう」とある記事を思い出した!

↓【みさわnoteの記事引用

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そして「一発カマす」のにちょうど都合の良いハンドが来た!


【ヤマシナ vs サカナ】

私アーリーポジションから「リンプイン」

たしかSBとBBと私の3Way

フロップ→ターンまで私「チェック」→サカナ「BET」→私それに「コール」

リバー 私「チェック」→サカナ「チェック」

この時私にはボードは全く関係なかった、このハンドをショーしたかった。


リバーのアクションが終わり私から先にショーダウンした。


私のハンド「AA」


卓全員「え?」とキョトン顔

サカナさんは微かな声で「つっ 強」って、恐らく震え上がってたに違いない。

韓国シンバプロ「あいつAAでリンプインしたよな!頭おかしいの?」


勿論この大事な局面で少しでもチップを稼ぎたいのはヤマヤマだ!

「AA」でリンプインはGTO的には「重大なミスプレー」です。

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【Snowie先生のダメ出し解説】

「オープンする時は、レイズするのが最善です。ブラインドのプレーヤーにプレッシャーをかけ、フロップをあまりにも安く、または無料で見ることができないようにする必要があります。レイズする必要があります。」

When opening the pot it is best to play either raise or fold. You should put pressure on the players in the blinds and not allow them to see the flop too cheaply or even for free. You should have raised.


勿論私の下家4人は私よりショートスタックプレイヤーだったので、

弱みを見せてる私のアクションにスチール狙いのオールインが飛んで来るのを待っていたのも事実だったが(特にサカナからのオールイン希望だった笑)

それよりも「なんかやべーやつ来た」と言う空気がテーブル全体を支配」

これを狙っていた!

この時点でもうFT後ろに飾ってあるトロフィーを私のカバンにしまっちゃおうとも考えてた。


ここから時の運が私に大きく流れが来たように感じた。(気持ち大事)


FT中盤戦の大きな勝負所

【チップリーダー韓国シンバプロ VS ヤマシナ】

私BB時、ハンド「K2o」

ボタンのシンバプロ3bbオープン、私BBディフェンスのコール

フロップ「K 8 4」

私「チェック」→シンバプロ「BET」→私「コール」

ターン「T」

私「チェック」→シンバプロ「BET」→私「コール」

POTが結構膨らみました、この時の私の心境は

フロップは勿論TOPヒットなので最初は余裕のチェックコール体制だったが、

ターンのチェックコール時の「あれ?もしかしてシンバプロも同じKヒットなの? え~ やべ~ 俺のキッカー ゴミじゃん!」

シンバプロの気迫に押されて最初余裕のTOPヒットからだんだん負けてる気配が漂ってきて、正直泣きそうだった。

ここでリバーで「2」でも拾ってツーペアにならない限り完全に負けてるまであると悟った。

ここでリバー「2」が出なくツーペア不成立だったとして、私がチェックで回したら、恐らくシンバプロから「オールイン要求」が来たであろう。

もしそうなったらとてもコール出来ない! オワタ 死ぬっ~

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このターンからリバーが開くまでの間、まるで走馬灯のように色々考えた

ものの数分間が私には「一時間」ぐらいに感じた。


まて!


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私の友人札幌「キーチ」君のこの記事を思い出した!

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キーチnote「トーナメント勝ち組を目指して~BB死守編~」記事参照

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もう腹をくくった!

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さあー 運命のリバーカードが出ました!

リバーなんのカードが出たかもあまり覚えていない、「2」では無かったのは覚えてる!


しかしリバーのカードなんかもうこの際何が出ても関係ない!


じっくりシンバプロの残りスタックを確認し、最大限のハッタリをカマしながら、ゆっくり一呼吸おいて

【I'm All In】

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自信満々に自分の残りスタックをすべて押し出した!


これにはさすがのシンバプロも「え?」と動きが止まった!

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おし! 効いてる効いてる~

あとはお約束の「オールインします。そしてオールインした後すぐに「やっべ、やっべ」と言いながら顎の部分に力を入れて全身を痙攣させます。」

(みさわnote参照の事)

シンバプロこれには悶絶!しばらく長考!

僕はこの間ちょうど会場奥から到着したAJPCコンパニオンを見るためシンバプロに背を向けあさっての方向を見ていた。

実のところこの長考時間が怖くて怖くてテーブルやシンバプロを直視出来なかったのが正直なところ

俺「コールされたら やっべ、やっべ」

シンバさん「あいつ可愛いコンパニオン見て超余裕そうだな~困ったニダ」


かなり時間が経過したのちシンバさんがハンドを捨てた。


俺はこれでかなりのBIGポットを獲得した。

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後からシンバさんにこの時のハンドを聞いたら「K3」だったと、

 結果チョップ降ろしだった! お互いキッカーゴミだった!


それからはなぜか根拠のない自信がみなぎりイケイケモードに突入した!

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ここからハンドにも恵まれタイミング良くショートスタックの渾身のオールインを受けれるハンドが来て次々飛ばし、

このファイナルテーブルで要注意人物「シンバプロ」「ドンさん」に次ぐ「サカナ」さんの渾身のオールイン「77」を私「TT」で受けサカナさん撃退した。【隠れセミプロサカナ】4位敗退

恐らく僕一人でファイナルテーブルの4人を飛ばしたと記憶しております。

セカンドチップリのドンさんが「あいつモリモリチップ増やしてるな~」と呟く

この時点でいよいよ残り3人

チップリ「韓国シンバプロ」

ほぼ同じで私「ヤマシナ」

次に「ドンさん」の三つ巴戦

そして私がもりもり増えたチップを20枚づつにタワーを作り整理してるのにもたもた手間取っていた時、ついにシンバプロとドンさんのハンドがぶつかりオールイン対決に発展し、ドンさん無念の3位敗退。

実は僕がこのFTで一番警戒していたのはドンさんでした。

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今回のAJPCフェスティバル仁川大会では3イベントエントリー中

全部インマネしている強豪プレイヤーだったからです。

まともに打ち合っていたとしたら正直勝てる気がしなかったと思います。

このトーナメントではドンさんと直接ぶつかる事がほぼ無かったので助かった。


さて残りは僕とシンバプロの2名!

【いよいよ優勝を掛けたヘッズアップ戦】

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この時のチップスタック状況はシンバプロ約60%、ヤマシナ約40%

この時シンバさんからなにやら韓国語で話掛けられました。

勿論韓国語などまったくわからない私は困ったな~何かクレームでも言ってきてるのか~と思いましたが、どうやら「ディール交渉」の様です。

プライズ1位が本来 12.724.000w 2位が7.360.000w なんですが、

シンバさんから提案されたのは「1位10.500.000w 2位9.500.000w」でどうですか?との提案内容でした。

あと若干の残りは今から撒いてくれるディーラーさんにチップでどう?

との内容でした。

もちろんディール交渉は双方の合意が無かったら不成立ですが、

この時のチップ比率的には私にとっては好条件、ヘッズ始まる前にある方から「シンバさんは非常に日本人に友好的で韓国人だけでなく日本人プレイヤーからもとても人気があるプロですよ」との話も聞く、またディーラーさんにもちょっとチップあげましょうとの非常に人間性あふれる優しい方なんだな~と心を打たれ、もちろん喜んでシンバさんのディール提案を受け入れさせて頂きました。

シンバさんには是非今すぐポーカープロを引退して頂き、韓国の大統領になってもらい日韓関係を良好にして頂きたいと切に願う。

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さてディール交渉成立によりプライズ調整が終えいよいよ優勝決定戦のヘッズアップのゴングが鳴ります。

この時のHUでは珍しくしばらくお互いリンプインしてポストフロップでお互い打たれたらダウンのチップがあまり大きく動かない膠着状態が永遠と続きました。

これは後からシンバさんに言われたのが。やはりファイナルテーブルの時の「AAリンプ事件」がかなり強烈なイメージが残っており、強いハンドで潜る奴とかなり警戒したと言われました。

僕は基本タイトプレイヤーなので、あのAAリンプ作戦が非常に僕にとっては有利に戦えました。

この膠着状態で約2時間半経過後、ちょうどチップが50対50になった頃に、

再度シンバさんからディール交渉の提案が持ち掛けられました。

もう長時間ここまで頑張ったのだからお互い優勝みたいなもんだからプライズを「1位10.000.000w 2位10.000.000w でどうですか?」との内容でした。

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一瞬考えて「僕はどうしてもこのトロフィーとタイトルが欲しいです、プライズはイーブンマネーでOKなのでこの後はこのトロフィーとタイトルだけを掛けて戦わせてほしいです。この条件を飲んでくれるなプライズフラットでOKです」と主張しました。

シンバさんニコリと笑いOK!と握手してくれ二度目のディール交渉が成立しました。

そしてプライズマネーが確定し、いよいよタイトルとトロフィーだけを掛けた最終決戦の再スタートです。

ここからはシンバプロが今までとプレイスタイルを変えガンガンプッシュで攻めてきます。

僕も勿論ハンドが良い時はガンガン責めましたが、中々ハンドが入らなくなり、チップ差がシンバさん60%僕40%と徐々に押されて来ました。

再スタートからやや1時間経過、大会責任者の佐々木さんも途中ちょこちょこ様子を見に来て、「あれ~まだやってるの? なげ~ 苦笑」と、恐らく今回のAJPC仁川大会トーナメントでの一番長いHU戦だったと思います。


ここで大きくチップが動きます。

私得意のリンプイン、シンバさんコール

フロップ「Q64」のレインボー

私のハンド「Q6o」のトップツーペアヒットです。

私チェックで回したら、シンバプロすかさずオールインを入れて来ました。

よし来た! 私スナップコール

シンバさん「T4o」のセミブラフオールインをキャッチし、

一気に大量のチップが私の所に流れて来ました。

この時私が総スタックの約85%を保有。


そこからシンバプロ鬼のように最後の猛追ガンガン全弾プッシュを入れて来ます。

あとはどこでどのハンドでキャッチするか。

この時には結構ファイナルテーブルに人が集まってきました。

勿論私はまったくの無名選手なので「だれあの日本人?」って声や、

「日本人にも頑張って欲しいが、シンバプロも非常に良い人なので両方がんばれ~」との声が多かったと思います。


【運命のラストハンド】

シンバさん最後の猛追でチップ差私55%シンバさん45%まで押し戻されたところで、シンバさんSBボタンからプリフロオールインを宣言!

私のハンドを確認すると「AJo」でスナップコール!

両者ショーダウン

シンバプロのハンドは「A2o」です。

最後のフロップカードはお互いの長時間の健闘を称え合うようなフロップが出ました。


フロップ1枚目「2」ヒット

2枚目「8」

そして3枚目「J」ヒット

お互いのキッカーカードが当たります。

そしてターン ラグ

リバー ラグ


両方の総チップ量をディーラーが慎重にカウント確認します。


そしてディーラーから「カバー」と宣言され


この瞬間私の優勝が決まりました。


でもこの時僕はあるポーカートーナメント大会の動画解説を思い出してました。

それは「2019年AJPC全日本大阪大会の決勝戦のファイナルヘッズ決定時(田中亮那さん優勝)の小木寿プロのコメントでした。

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動画【AJPC 2019 全日本ポーカー選手権 メインイベント】3時間10秒頃参照


「柔道選手の様に勝った時はしゃがない、笑顔を出さない、相手選手が居る前では。相手選手が居なくなって見えなくなった時に初めて小さく喜ぶ!

これが日本人の美徳です」と相手選手への気遣いとリスペクト。

後ろの応援してくれたホテルルームメイトや知人数人が歓喜でしたが、僕は決してこの時笑顔やガッツポーズなどは取らず、長時間共に戦ったシンバプロの所に歩み寄り私から握手を求め「ありがとうございました」と頭を下げました。

これにこたえるようシンバさんも席から立ちあがり握手してくれ笑顔で肩を叩き私の優勝を称えてくれました。

この時やっと今までの緊張が解け全身から力が抜けました。

正直この時の心境は勝って嬉しいと言うより「やっと終わった、疲れた~」でした。

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あまりにもこのプラチナムドラゴンの優勝決定まで時間が掛ったので、今回のAJPCメインイベントはレイト締め切りぎりぎりでレベルもかなり進んでいたのと、この日もうこれ以上僕には戦う気力と体力が残っていなかったのでメイン出場は今回辞めました。

この後現地の仲間たち5人で祝勝お食事会に行こうと言われ、私はホテルにトロフィーを置きに戻り、部屋で改めてトロフィーと獲得賞金を見つめやっと優勝の実感が沸き、部屋で一人ガッツポーツをしました。

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次の日は飲みすぎ二日酔いの中、AJCP侍2にエントリーしましたが,

153人中38位で敗退、もうちょい頑張れた~

そのあと折角なのでKOバウンティーにもレイトギリギリでエントリー、

レイト組の新規テーブル8人はみんな同じスタックスタートとかなり運営サイドの配慮があり、同卓のAJPC契約プロの石田ユリさん

↓写真右が石田ユリプロ、左が韓国シンバプロです

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「みんなこの卓良かったね~」とおっしゃってましたが、私は「この石田ユリさんって美人だけど超強い人だよな~やべ~」と思いながら、テーブルスタートの1ハンド目、

ユリさん「AK」vs韓国人「QQ」で初手からオールイン対決でいきなりぶつかり

ボードにあっさり「Aペロ」して即ダブルアップして、韓国人のエントリー代約5万円が初手1ハンド秒で消えました 涙

「やっぱりプロって持ってるもの違うな~」と度肝を抜かれ、もうその卓には石田ユリさんに勝てるスタック者は居なくなりました。私もその後数ハンドで相手オールインに「A5」でコールして相手「K6」だったのですが相手キッカー「6」を当てられあっさりKOされましたw

これで今回のAJPCフェステバル仁川遠征は終わりました。

初インマネが初優勝とまさにミラクルな結果でほんと運が良かったです。

来年からは海外遠征の回数を増やしてもっと頑張ります。

一度の優勝はまさに「まぐれ」なので今後も海外遠征に積極的に出向き勿論二勝目を目指しますが、まずは安定してインマネ入賞する事ですね。

今後はポーカーの座学を真剣に勉強していく所存です。


ここまで長々コメディータッチの遠征日記をお読みの方々有難うございました。

お読みになって分かる通り、決して私はポーカー上手くはないポンコツです。

でもコツコツ頑張って海外トーナメントに参加し運が良ければ

「誰でも海外優勝するチャンスは必ずあります!」(ひゃっほうさん談


こんな僕でも海外優勝出来たのですからね

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【最後におまけ】

帰国後自宅で、折角優勝した時の1位のプライズレシートを記念に大事に

保存しようと思い

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自宅にあるラミネーターで綺麗に永久保存しようと思い、フィルムに挟み

ラミネーター機でラミネートしたら、

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はいここで感の鋭い方は、そのプライズレシートって

【感熱紙】別名サーマル紙で熱に弱いんじゃない?

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はい 正解!

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もはや文字が熱によりほぼ消えて解読不能になりました チーン


おしまい!
















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