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アイデアのつくり方|ジェームス・W・ヤング

「60分で読めるけれど一生あなたを離さない本。」

本屋でこのキャッチコピーが目に留まったので、読んでみました。
たしかに60分で読み終わります。ですが、非常に濃密な60分でした。

つい抽象的になりがちなアイデアのつくり方について、具体的かつすぐ実践できるノウハウが端的に書かれています。

本の内容について、簡単にまとめましたので、是非ご覧ください。

目次
0.はじめに
1.アイデア作成の原理
2.アイデア作成の方法
3.おわりに

アイデアのつくり方

0.はじめに
どんな技術を習得する場合にも、大切なことは2つあります。
第一に「原理」であり、第二に「方法」です。
アイデアのつくり方を習得する際も同様です。

1.アイデア作成の原理
アイデア作成の基礎となる一般的原理は、主に2つあります。
1つ目は、「アイデアとは、既存の要素の新しい組み合わせ以外の何ものでもない」ということ。
2つ目は、「既存の要素を新しい一つの組み合わせに導く才能は、事物の関連性を見つけ出す才能に依存するところが大きい」ということ。
事実と事実の間の関連性を探ろうとする心の習性は非常に大切であり、その習性を修練する方法の1つは、社会科学の勉強を行うことです。(※最後に参考図書を記載)

2.アイデア作成の方法
この2つの原理を心にとめた上で、アイデア作成の方法を見ていきます。
アイデア作成の方法は5段階に分かれており、大切なことはこの5つの段階の関連性を認めた上で、一定の順序で通り抜ける(完了するまで、次の段階に入ってはいけない)ことです。

第一段階は、資料を収集することです。これは単純明快に思われるかもしれませんが、実際にはこの段階が無視されていることが多いそうです。収集する資料には「特殊資料」と「一般的資料」の2種類があります。特殊資料は、当面の課題のためのもの、つまり考えたいアイデアの対象となるものに対するものです。例えば、広告であれば製品とそれを売りたい消費者についてとなります。一般的資料は、人生とこの世の種々様々な出来事についてのもので、常に収集し貯蓄をたえず豊富にする必要があります。

第二段階は、心の中でこれらの資料に手を加えることです。パズルのように、1つの事実を取り上げてみて様々な角度から見てみたり、2つの事実を並べてみたりします。この段階を通り抜ける時に、部分的なアイデアが訪れたり、組み合わせることに疲れて嫌気がさしてくることがあります。これを乗り越えて、組み合わせる努力をやり遂げたとき、第三段階に移る準備ができたことになります。

第三段階は、問題を放棄することです。できる限りこの問題を心の外に放り出して、意識の外で勝手に組み合わせの仕事が行われることに任せます。無意識の創造過程を働かせるために、音楽を聴いたり映画を見たりするなど、自分の創造力や感情を刺激するものに心を移すことが大切となります。

第四段階でアイデアが誕生します。その瞬間は、到来を最も期待していない時に突然訪れます。髭を剃っているいる時、風呂に入っている時、朝まだ眼が覚め切っていない時、など。あるいは、真夜中に訪れるかもしれない。

最後の第五段階は、現実の有用性に合致させるために誕生したアイデアを具体化し、展開させることです。現実の過酷な条件に適合させるためには、忍耐強く様々な手を加える必要があります。ここまですると、良いアイデアはそれを見る人々を刺激し、その人々が手を貸してくれるので、そのあとは自分で勝手に成長していくことができます。

3.おわりに
「アイデアのつくり方」。無意識のうちに行っていることや感じていることが見事に言語化されています。冒頭にも書きましたが、すぐに実践できる形で具体的に書かれており、60分で読み終わりますので是非お手に取ってみてください。最後に、書籍内で紹介されていた参考図書を紹介させていただきます。


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