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「ライター2.0」を目指す

なんかすごく生意気なタイトルですいません。やまりょうです。

文章を書くだけの職業としての「ライター」から脱却したい。そんな話をします。

ライターの工数に対する報酬問題

先日話題になった、オピニオンメディア「milieu」のこちらの記事。


"ライターのビジネスモデル貧弱問題"


これって、ライターを経験している人からしたら本当に悩みなんですよね。
何が問題かと言いますと、ビジネスとして、キャッシュポイント、すなわちお金が発生する瞬間が「記事の納品」という段階にしか無いんです。

「それの何が問題なの?」と思う方もいるかもしれませんが、ライターの仕事の裏側を簡単にお話ししますと...


例えば、あるメディアに、インタビュー記事を寄稿するとします。
簡単に言うと、以下のような作業が発生するんですね。

1. インタビュイー(取材相手)のリサーチ
2. 企画、構成作り(どんな取材記事にするか)
3. 質問内容を決める(記事のために、どんな情報を引き出すか)
4. 当日の取材
5. 取材した内容をもとに記事執筆
6. 納品
(7.SNSでの拡散)

どうでしょう。結構多いですよね。正直大変な仕事です。
ぼくの場合とかは、大体1本あたり頂くお金は1~2万円なのですが、時給に換算すると...?(計算するのが怖い)

今は取材の例を出しましたが、他のライティング記事に関しても、リサーチなど、執筆以外にも時間がかかります。

つまり、どうしても労働集約型のビジネスモデルになりがちなんです。
これが"ライターのビジネスモデル貧弱問題"という意味。

ここで言いたいのは、大変だから楽したいっていう話では無くて。納品までにかかっている様々な工数に対して、お金が発生してないことが問題だよねと。


2つの「ライター2.0」

では、記事執筆以外のところにどうやって価値を生んでいくか。
とりあえず色々な人の考え方とかを参考にすると、以下の2つがあるかな~と思いました。

1. マーケティングまでに関われる、"共犯者"的ライター
2. 狭く、深い拡散力を武器とした、"自分メディア"的ライター


まずは1について。先程の記事の中で登場している、碇さんとモリジュンヤさんが始めたメディア「IDENTITY名古屋」の例を見て思ったことなのですが。

このメディアの記事広告案件、時にはなんと、数千万円の見積もりでの記事広告の相談もあるのだとか...!(確か、普通は多くても100万円代ぐらいが相場らしい?)

なぜこれが可能かというと、「上流から関わっている」から。

単発の仕事ではなくて、クライアントと経営目標を共有したうえで、マーケティングの提案までを行っていく。そうした中で記事制作も含まれている。

こうすることで、長期的な関係性を築きつつ、記事執筆以外のところでキャッシュポイントが生まれていると。

これを見たとき、やっぱりライターにもマーケティングのノウハウ・スキルって必要になるよなって思ったんですよね。

他にもこんな記事があって。

ライターが、書いたコンテンツをどう届けるかがマーケティング。
今までは分離してた部分だけど、ここをライターが出来るようになると、めちゃめちゃ強い。

こうしたスキルを持った上で、クライアントの「共犯者」として、記事執筆以外の部分にも関わっていく。こういう関係性を築いていくことが出来れば良いのではないかと。知見に基づき、数値情報を追いながら論理的に提案出来れば、そこには適切な報酬が発生するだけの価値評価がされると思うんですよね。

じゃあこうしたスキルをどうやって磨いていくか。やっぱり実践するしかないですよね。
具体的に言えば、企業のマーケティング担当として仕事をするとか、自分のメディアを運営しながら、マーケティングを実践していくとか...

そのうえで、知見をもとにクライアントと仕事をしていく。

ここまで来ると、もはや「ライター」なのか良くわからないですけど(笑)
でも、これから生き残っていくための1つの形なのではないかと思います。


2つ目は、"自分メディア"的ライター。
分かりやすい例で言えば、milieu編集長のしおたんさんかなと。

クライアントとのやり取りの上で、数字に責任を持てるかはとても大事だと思うんですけど。そこら辺の数字を提示出来るという意味で"自分"という媒体を持っているか。

「Twitterから、これぐらいの流入が見込めますよ」みたいな数値を提示出来ることは、大きな武器になります。

これも結局はマーケティング力につながってきてしまいますかね。
ただフォロワー数が多いということは重要ではなくて、フォロワーの属性や行動を考えたうえで、クライアントが求めるゴールへと導けるかどうか。

本当に難しいと思います。個人としてどれだけ芯を持って尖っていけるのかなって部分な気もする。狭く、深い領域におけるフォロワーを獲得していくことが大事になってくる。

そして、よりこっちの方が属人的かもしれません。それ故に、どんなクライアントと仕事をするのかって部分にはよりシビアであるべき生き方。

自分が本当に「伝えたい!」と思ったものに対して、責任を持って伝えていく。相手に対して、確かな数値的結果を示し、記事執筆プラスαとしての報酬を頂くという生き方。

おそらく2つとも大事にするべきところは一緒なのかなって気もしてきた。どれだけ強い「個」を出すかってところが大きな違いなんですかね。


なんだか難しくなってきたので、ここら辺で一度筆を置こうかなと思います(笑)「それは違うぜ!」とかあったらご意見ください。

いずれにせよ、文章を書くだけが仕事ではなくなってくる時代だなと。これはデザイナーなど、色々な職業で言える話だとは思いますが。


「ライター2.0」を目指したい所存です。



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