どらえもん魔界大冒険(84年)と新魔界大冒険(07年)を見て思うこと

これはどちらが良かったって話しで、書き殴ってしまうと、そもそも僕は84年版派なので、07年の粗探しになってしまう。

ただ、上映時間でいうと、84年版(1時間30分)で07年版(1時間53分)なんですよね。新バージョンの方が、23分長いんです。ただ、長くなった原因である新しいストーリーは個人的にはいらんかったなぁっと。ちょっと涙を誘ったりしたいんだろうなって、でもすぐにそのネタバレてるからっていう作りになっていたり。とにかく、説教くさいんですよね。

だから、1時間30分ですべてをまとめきった旧版がいかに素晴らしい映画かってことなんですね。おそらく。やっぱすごいねってなるだけ。コンパクトなのに、すべての要素が詰まっている。

魔法世界っていうパラレルワールドに旧版は終止している。最後の敵との決着シーンでも、元々魔法世界に住んでいた人たちは、しっかり魔法で攻撃している。でも新版は、空気砲やショックガン借りて、闘っている。いやいやいや、それはだめでしょ。みんなで一緒にきたていになっているやん。

あと、ショックだったのは、「石ころ帽子」が「盲点ぼし」に変わっているところ。いやいやいや、あの石ころ帽子の石ころのような危なさがよかったのに。とか、狂わせの草原とか、猛獣の森とか、人魚の海とか、そこは無くしちゃという、「冒険」から「泣かせストーリー」へと重要点を変更した点が個人的には納得いかないね。

そらやっぱり映像は迫力あるけどね。でも、今考えたら、なんでこども向け映画なのに、旧版のメデューサーはあんなに気持ち悪いねん(しかも、石にしたらもういなくなるという雑な感じはあるけど)。恐かったもんね。

石にされるシーンも、手も足も動かないなかで「心の声」で話す、緊張感。きってるんだもん。

これはほんとに旧版に軍配をあげざるえないよね。大魔境はそうでもなかったんだけどね。あとは、パラレルワールドの意味をより理解している大人が見た方がちょっと面白いかもね。

僕は、ドラえもんに冒険感を求めているだけど、「ドラなき」とかしたい人は新版の方がいいのかもね。むしろ、泣かそうとしないでも、旧版のみよこさんを犠牲にのび太が逃げるシーンを遠巻きのカットで流続けるだけで、のび太の心情は伝わってくるけどね。一つ一つのセリフが分からせようと丁寧にし過ぎた結果、僕にはうざくなったんだろうな。ということは、旧版のシーンの力がそれだけ凄い。

最後まで分からなかった点は、冒頭の宇宙の謎みたいな(現実世界)のが、それはパラレルワールドとして、魔法世界から来たドラえもんが解決したのかな。あのシーンいらないだろう。

でも、魔界大冒険をみたあとに、「パラレル西遊記」を見たら、すばらしい脚本ですね。魔界大冒険では、ちょっと雑に扱っていた点とかを回収してる感じで、タイトルから「パラレル」入れる部分とかね。

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