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拮抗と、葛藤と。 | Netflix芸人

僕はNetflixが大好きでたくさん作品をみる。仲間内には自らがNetflix芸人だということを吹聴していてオススメの作品を聞かれることもよくあるので備忘録として、面白かった作品の感想を徒然なるままに書いていこうとおもう。

パルファム -香りに魅せられた悪魔- S1

この作品は人間が纏う「香り」にまつわるさまざまな猟奇的な事件が巻き起こっていく物語。パトリック・ジュースキントのベストセラー小説の舞台を現代に変えてドラマ化されたものだそう。

そもそも映像では目に見えない「香り」というものを描くという挑戦したそのチャレンジ精神、そして香りのもつ妖艶でミステリアスな雰囲気を表現する演技力や表現力が凄まじい作品。

自分はこういった暗い雰囲気の作品は好きだ。たしかに見るのには体力を使う。この作品は人間は常に拮抗や葛藤をしている生き物なのだということをうまく表現している。

最近世の中では世界的に見てやたらとポリコレ厨が多い。他者理解をなげうって、あたかも白か黒かしかないんだというスタンスで発言意見をしている人が特に目につく時代になったように思える。

そんな人たちに対して人間が生きていくということはそれだけでも複雑怪奇な問題はたくさんおこるし、その解決策なんて価値観によって千差万別であるし、いつだって物事は複層的なのにと思うことがしばしばである。

この作品は少々グロテスクな描写もでてくるのだが、恐ろしいのは描写そものものではなく、背景にある人間たちの動機が徐々に明らかになってくる瞬間である。それはそれは恐ろしすぎて、真実に気づいた瞬間にゾクゾクしてしまいどんどん作品に引き込まれて行く。

とはいえ、最初のほうは少し耐えなくてはいけない。グロいし、エロいし、ツラい。シーズン1は6話しかないが、3話くらいまで我慢してみると一気に面白くなって病みつきになる 笑

現代ドイツが舞台となっていて、描写や衣装やセットがドイツ的な美しさをまとっていて見入ってしまう。BROWNの置き時計とかLAMMYの万年筆が好きな人にはたまらないと思う。

【おまけ】後味の良くない作品を見る際のライフハック

この作品とは関係ないが、こういった作品は非常に衝撃的なシーンが多くて自分は夢に出てくることさえあって敬遠しがちだったけれど、それを払拭するライフハックをついに見つけてしまった。

それは「出演者のオフショットやメイキング映像を想像する」ことである。あくまで演技やメイクなので、その人たちがカメラのまわっていないところで楽しく談笑しているシーンを想像する。するとモヤモヤとしていた感情が少し晴れやかになる。

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