【#一分小説】適音《第五話》
昔から断続的に噴き上がっては立ち消える、そんな繰り返しではあるのだが。
多様なようであり、その実、帰結する場所は全く同じであったり、其処を「村」だの「町」だのと言うこれまた543回は聞いたグッドネーミングセンスを遺憾なく発揮されるマッチポンパーは決まって、長年の蓄積された眼精疲労からくる「サイコパスキャラ」を振りかざす34歳自営業の 古村玉造さん只独りである。
いや、あなたとは気が合いそうだと思うのは匂いだけ。気が合う匂いだけがするだけ。「お誘い頂いて恐縮だが、何分オンライン飲み会とやらより、リアル飲み会ではあなたと逢いたい。」云々の断りは、あなたには届かないし、あなたには帰る家があるし、あなたには渡さないし、逢いたい時にあなたはいないだろう。
つまりは、絶対零度手前のタッペロッパーである。
(つづく)
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