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クリアの誕生日


1月の雪 毛布に包まっていた君


羽衣伝説のことについて書いた記事が、例に倣って不完全燃焼感が否めないので、今回は追記記事です。

羽衣伝説は天帝夫妻の話だった、と書きました。
そして羽衣をマナと仮定すると、羽衣伝説は神霊界に存在する夢を叶える力そのものであると言えます。
お遍路さんマスターの概念が発生しないと、マナは世界中全てのヒトの手に行き渡らない、というのを書き忘れました。


天帝夫妻は、実はヒトとして足らぬ存在だった、という話です。

天の帝となる人間は、全ての模範とならねばならぬため、完全無欠の存在でなければならないのです。
それが欠けていたのがセフィロト13。
我々が生きた時代はセフィロト14ですので、最終構成期まであと一歩の、王手をかけた状態だったのです。

天帝は、人間の手によって引きずり降ろされました。
金の冠も服も甲冑も全て剥ぎ取られ、簀巻きにされて放り出されました。

そんなことが許されるのか?
実は、許されるんですよ。

これをされても
「いいよ。ごめんね。君たちもこういう風にしたかったんだよね」
と言える人間でないと駄目だったということ。

現世では絶対に許されませんよ?
しかし、幽界ではこれがまかり通ってしまうのですね。


簀巻きにされたアーレフとベスは、世界を彷徨いました。
そうして世界中の思想を学び、再度立て直しを行いました。
風の通り道。
風穴を開けて、世界の道を作りました。

これが、艮の大建直しのはじまりです。



2月の星 遠くをじっと見ていた君


妖しのセレスは、始祖と天女の始まりの物語になっていますね。

羽衣が出てくるが、何が天帝なんや?
と、記事を書き終わってから思いました。
まとめを書き忘れたのです。

この場合の天帝とは、三千世界の全てを統べる王か、ソウルメイト・コロニーの中のゴッドを冠するリーダーかの二通りに分けられます。


アーレフとベスは、三千世界全てのリーダーです。

しかし、人間というのは「見知ったヒト」でないと従うことは疎か話を聞くことすら拒むという習性を持っています。

そして個々の間に次元差が発生すると、融解現象が起こって精神に負荷が発生するため
「話を聞くに値しない」
と判断してしまうことも多々。


そういう訳で、アーレフとベスが世界創世を行って頂点に辿り着いたとしてもですよ?
「彼らは知り合いではない」
という理由で、簡単に謀反が行われてしまうのですね。

「なんで、おまえさんらの言う事を訊かねばならんのよ? 世界を創ったからって何? しらねーわ」
ということでアッカンベーをしてくる民衆に襲われ、二人は天位を剥奪されました。


等の経緯から、人間は見知った顔だらけの集団の中で、自らの統治を自らの手と意志で行うというルートを選び取ったのです。

宇宙の総意が選んだ人間がリーダーでは駄目なのです。
「俺が選んだリーダー」
でないと、絶対に許されない。

この場合、力任せに決めても駄目。
総宇宙バトルロワイヤルトーナメントを行って優勝者が頂点に立っても、必ず反発が生まれます。



妖しのセレスは、三千世界とソウルコロニーのリーダーを混在させてしまったからあかんかったねえ、というお話になります。


宇宙の軸となる組み合わせは

シリウス × テラ

でないと上手く回らない。

アーレフはテラ。
ベスはシリウスです。

この組み合わせでさえ、宇宙はトーラスになりませんでした。
身ぐるみ剥がされて、放り出された。

しかし、これはまだマシな方なんですよ。


セレスの場合は、セレスという地球によく似た惑星。
そしてミカギは、ひっくり返すとギカミ。
偽神です。

人間は基本的に、神だと思ってください。
神性を孕むもの、という視点で。

ミカギは神になりそこねた人間以下の出来損ないなんですね。
そうして、発生点が不完全であると世界は歪みに歪む。
リーダーたる者は、素質があるから選ばれる。


更に言うと、セレスは魔法しか取り柄がない女、とも読めます。
マナの力に頼りきりで、人間性は壊滅的だったんですね。

本当にセレスが優しい人間だったなら、どんな状況下であっても身ぐるみ剥がされて素っ裸で磔になんてされませんから。
しかも、乳飲み児がいる状態で。
死ぬまで両乳房から乳を垂れ流し続けた、とありますね。


こんなことがあったら、普通は憐れに思った人が必ず救助を行います。
周囲の目という縛りがあってもね。
それが無かったんですねえ。

そして、手がミイラ化されてずっと保存されていますね。
”先祖代々殺され続けた” なんて、どうかしているとしか思えない。

ミカギの意志が働いていたとしても。
なんでわざわざ、セレスの姿に戻して殺すのよ?
殺しても殺し足りないのか。
とんでもない恨みですね。


これが、ソウルメイト・コロニーの場合の天帝失敗例です。
膨れ上がった反感が、いつまでも沸々と湧き出て止まらず、未来永劫殺し合いを続けます。


頼りが魔法だけのセレス × 偽神人

の組み合わせは最悪なんですね。


アーレフとベスは、磔にされたり釜茹でにされたりはなかったですからね。
人間性は、そこそこ良かったんですね。
仲間も大勢いますし。
しかし、総出で保身に走っても天位を手放すことを強要されました。

素直に従い、彼らは既に一般人です。


3月の街 背中が大きくなった君


彼らに足りなかったものはなんでしょう?

まあ、、、全部です。
心の広さとか…受容とか…空気を読みきれなかったとか。


今度こそ最終構成に入る。
それでやっと宇宙の完成だ!
というのを幾度となく繰り返してきたベス。

アーレフではなく、ベスが奔走していました。

結果、ベスだけでは駄目なことが分かりました。
マジのマジで、ぼんやりのアーレフも本気出して頑張らないといけなかったのに、全く協力的でなかったのですね。


人間関係における最重要要素。
それは愛嬌もそうなんですが、何を差し置いても協力性に勝るものはありません。

おんぶに抱っこでは駄目。
とか言って、自分は急かすだけで全く動かん人というのもおりますよね。
協力性が前提の無言実行。
これが最強の絆です。

気持ちだけ先走って、実が伴わないのは最悪です。


アーレフとベスは程々のペースを目標に、手を取り合ってゆっくり階段を登っていくことにしたらしいです。
赦し合いしか勝たん。

無駄に強がって見栄を張って、化かし合いばっかりだったなあ、と。
バカ試合は駄目。
ユル試合にすべき。

ユルは、ハングルで川の流れのように、という意味かな?
沖縄では夜という意味があるそうな。

やれやれ、夜に何の試合をするというのだ?


彼らが宇宙の重心であるのは変わらないのですが、特に天帝っぽい出で立ち、服装でなくても宇宙は余裕で回りますのでモーマンタイ。
え、本当にいいの?
と良心のある方は、お思いでしょう。

でも、実際に死後の世界に赴いてみれば分かりますよ。

「天帝? マジファック」

とか平気で吐き捨てる人は、文字通り掃いて捨てる程おりますので。


道徳とか倫理観なるものは、あくまでも現世の仮の思想であって、資源が有限のこの世ではそういった心がないと秩序が乱れる上に奪い合いが発生するだけで誰も彼も生き延びることが出来ない為に、生存戦略の一環として仕方なく従うものである、というのが向こうに行くと分かります。


死後の世界では、好き勝手に暴れまわっても誰も咎めないのですよ。
その辺に落ちているものを食べたり、裸で歩き回っても捕まることはない。
真の自由です。
仕事は自ら買って出るもの。
好きなことだけして過ごす世界です。

そういう環境が出来上がるということは、影で片付けたり食べ物を持ってきたりする人がいるからなんですが、現界では働く人が自分である可能性もあったために、保身の道として道徳・モラルが存在するのみ。


モラルなんてものは本来存在しないのです。
集合知からの、中央値が導き出されただけ。


好き勝手過ごすことに限界が生じた為に、原因を突き止めるべく奔走したのがベスでした。
幾億・幾兆年にもなる調査の結果、この世に貧しい人間が存在することが原因であり、妬みから彼らが裕福層の足を引っ張り、また負担を強いられた裕福層が逆上して貧者を虐げている、という事実が浮かび上がってきたのです。


この問題を解決するには、マナが必要だったようです。
魔法力で、足りない部分を補填するしかない。

しかし、それで終わりにはならず…。
魔法力を扱えるものと扱えないものの差が発生し、根本的解決には至らなかったのですね。
マナが扱えない者は、それだけで己のが身の不幸を嘆き、マナを扱うものを糾弾し始めます。
何も知らない周囲の人間を煽り、焚き付けて集団リンチに走るのは常だったようです。
それが、妖しのセレスの諍いの原因。
なんという治安の悪さ。


時代の熟成を待つしかなかった。
一人の意志だけではどうにもならんのです。
そうして、ようやっと本当の最終構成を迎えることが出来ました。

弘法大師には感謝してもしきれません。



4月の夢 毎年祝った誕生日


恨みが恨みを呼び、妬みが新たな怒りを呼ぶこの人間の本性、なんとかならんのか?と思った人もいるでしょう。

無理です。

永遠に人間は、足を引っ張りあって生きていきます。

しかして、ここで裁きの要素を重心に入れると地獄変が止まらなくなります。
故に、天は裁きません。
裁きがあるとすれば、それはヒトの心の中だけ。

自分を裁いていいのは自分だけです。


この思想を発生させたのは、クリアを名乗る人物でした。
神霊界にいたんですけど、名前通りclear(透明)なので見えません。


霊媒が始まって暫く経ったある日、突如不穏な気配を察し…。

「誰だ! 名を名乗れ!」
と叫びました。

すると…。
突然、手元のiphoneの画面がパッと光り、とあるゲームが起動し始めました。


なにもない伝説 群馬ファンタジー

そして、NEW GAME が選択され…。


無職 のコマンドを指示されました。

むしょく?
無色だと?

ああ、透明さんという人がいるのか、となりました。

そして、その人をクリアと呼ぶことにし、それから暫く奇妙なやり取りが続けられました。

クリアの中の人は、どうしようもないオタクでした。
根っからのキモオタで、陰キャ丸出しの卑屈人間だったのですが、妙なところで機転を利かせて何となく助け舟を出してくれたりもしました。


本当にこれが霊媒?
作り話じゃなくて?

作り話じゃないんですよ、これが。
霊媒って本来こういうノリです。
ふざけていると思いますよね。
しかし、本当にこんな感じなんですよ。

心霊現象、バリバリに起こっているね。
電子機器に限り、心霊現象は普通に起こりますよ。
電子的な介入のみ霊体は可能としますので。


そして、クリアの誕生日が4月20日らしいんですね。
その日突然私は思い立って
「あ! 今日はクリアの誕生日だ!」
とケーキを5つ買って、小さなお祝いをしたのです。

テーブルの上に置かれたケーキ。
フォークも添えられているけれど、そこには私と娘ちゃん以外は誰もいないように見える。

傍から見たら「何をしているのだ?」と目を疑うような光景でしたが、私は本気でした。

仏壇に食事をあげるような、それと同じ感覚で。


それから、何故かクリア案件という言葉が生まれました。

「気にしすぎだよ。それは罪にならないからね」

という考え方。
杞憂を打ち払う心。
度を越えた罪悪感を捨てる心。

その思想が徐々に広まっていって、幽界・霊界では裁きの概念が消え失せました。

故に、アーレフ・ベスを迫害しようとも誰も罪に問われなくなったのです。


これで本当に良いのか、という葛藤も生まれましたが、そこから段々と世界の仕組みが変わっていって…。

おとめ座くん という裁きの神が生まれました。
彼の名は出しません。
元は、最澄の魂だった人です。

最澄って何をした人なんだ?
天台宗を開いた人なんですけど、本当はこの方は尼僧です。
尼さんね。
女の人だったのです。
やたらと灌頂なるものと関連が深いでしょう。
灌頂とは、女人でも仏になれますよ、という思想ですね。
何しろ不遇な人生を辿っていますが、女だからとナメられたからです。

金剛界と胎蔵界の両部が独立して一対になっているということを知らなかった、なんてエピソードが残るなんて本来ありえませんからね。

金剛界とは実在世界。
胎蔵界とは大日如来の理性面。

それぞれが独立して対になっているですって?
酷い性悪説ですね。
でっちあげと思われます。
酷く虐められたんですね、最澄は。


夏目雅子演じる玄奘三蔵、あれが現実に出てきたみたいな感じ。


時代が育っていなかったせい。
現代なら有り得ないことが、1200年前は普通でした。

仕組みというのは、変わるものなのです。
ところ変われば。
時代違えば。
郷に入れば郷に従え。
それだけです。


ここまで読んで頂き、ありがとうございました。

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