something in the air
朝が来ると神棚に天津祝詞をあげ、仏壇に般若心経をあげる。毎日欠かさず続けている。べつに祈願事があるわけではない。強いて言えば神仏への挨拶のようなもので、父が亡くなって、家で位牌を祀るようになってから、すっかり習慣になってしまっている。もう十年以上になる。
祝詞やお経をあげていると、時折不思議なことがある。声を出して読み上げている最中に、文字や映像が、眉間や胸の中に忽然と現れる。雑念かと思い消そうと思うが消えない。それはやけにはっきりしていて、読み上げが終わっても忘れることが