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山猫のバックギャモン記 第九章~観るギャのススメ~

相も変わらず、僕のnoteを読みに来ていただいてありがとうございます。先日noteでギャモンについて書いている人は少ないと言われ、それなら色々とチャンスかもな・・・なんて思うようなことがありました。より有益なことを書いて、ギャモンがしたい!と思うような方を増やして、自分が幹事のねこまどギャモン部に来ていただけると嬉しいですね。

それはそうと、僕が写っている写真が少なくなってきました。僕はフリー素材なので、note用に是非撮影をお願いします(?)。いやいままでも色々な自分の写真を披露してきましたがw

さて前回は、コロナ禍の中でもネットで楽しめるギャモンというテーマで書きました。あくまで個人の主観なので、皆さん色々と遊んでみて向き不向きを探してみてください。

今回は「観るギャ」のススメとして、プレイはしないけど観るギャモンに焦点を当てて書いていきたいと思います。将棋の「観る将」という存在はここ数年で大きな飛躍をしたと思っています。今までになかった側面から将棋をとらえ、新たなファンの数珠つなぎのような存在になっている部分があると思います。ギャモンのここ最近では、「観るギャ」が増えるにあたって色々なよい環境が出てきましたので、自分も一人の観るギャとして色々紹介していきたいと思います。

いぺちゃんねる

https://www.youtube.com/channel/UCWJqTU-waxkHCP19m-PcYrg

キャプチャ

自分が普段最もお世話になっているyoutubeチャンネルです。仕事が忙しくなかなか観れないこともありますが、いぺちゃんねるは日本のギャモン配信で最も実績があり信頼のあるチャンネルです。

主催は池谷さん。今年の名人戦決勝進出、他数々の実績があり強豪プレイヤーが配信してくださることはとても貴重です。配信中に「これがいい手」「これは手筋」などなど、強い方の観点を言語化してくれることが何より勉強になります。かつ配信頻度が非常に高く、コメントも拾ってくれる安心設計。もういぺちゃんねるで家が建ちそうです。

また、話のテンポがいい。

生配信にありがちな、言葉が詰まったり支離滅裂になったりせず、スムーズなコンテクストで聞き手の頭に入りやすい話し方をしてくれます。将棋youtuberで最も有名なchronoさんも、話のテンポが良くとても聞きやすい話し方をします。良い配信というのは、話のテンポが良いことが条件にあるような気がしています。

そして何より声がいい。

まるで木陰に佇んでいる情景に吹く、そよ風のように心地よい気持ちで配信を聞くことが出来ます。またジョーカー発生時など局面が激しく動いた時は音楽用語(競馬用語?)でいうドゥラメンテのように抑揚もあり、ドラスティックな展開が頻発しやすいギャモンに上手く順応している気がしています。

それとそれと、いぺネコが可愛い。

可愛いだけではなく、常時動いていることで配信が固まっていないことに気づきやすいというメリットがあります。

と、僭越ながらいぺちゃんねるのことをまず書かせていただきました。失礼な部分があったらゴメンナサイ。配信を観たことがない方がいらっしゃれば、アーカイブからでも観ることをオススメします!配信中に風呂は厳禁ですよ!

名人戦or盤聖戦解説会

2019年10月からスタートしたこの企画は、過去すべての開催で成功してきたと言えると思います。場所は深川いっぷく。僕が愛してやまないぴえたんのいっぷくにて観戦会は行われました。観戦会のすぐ近くで試合を行い、youtubeで試合内容を観戦するスタイル。そのため会場に来れなくても楽しめます。

最も盛り上がった試合を貼ってみます。

チャンネルはmochyチャンネル、以下の素晴らしい試合以外にも、多数の動画が上がっており登録必至です。

https://www.youtube.com/c/bgmochy/videos

キャプチャ

望月さんの11a、中村さんの12aという拮抗した局面から生まれた上図。

初開催の2019年の名人戦は劇的な試合展開が多く、観戦会場の深川いっぷくがまるでサッカースタジアムのように歓声に沸いたことを思い出します。最も沸いたのは上記図の局面。黄色望月さんのバックマンは3枚も赤中村さんの5プラに捕まっていて必敗の局面。ここから1ゾロを振り、直後に6ゾロを振るという類まれなシーケンスで逆転します。こうした劇的な逆転が頻繁に起こりうることが「観るギャ」のススメの最たる例だと思います。それを色々な方たちと共有することはとても楽しいイベントです。

さらに進化した今年の名人戦はとても良いイベントとなりました。

キャプチャ2

解説会会場の様子と、対局者の様子と、XGによるリアルタイム棋譜入力。これは世界中のギャモン配信でも例を見ない至れり尽くせりな配信だったともいます(僕が聞き手をしていたこともプラスオンですw)。

解説者の声が時折小さいなどまだ課題はあったようですが、これは間違いなく全世界で最高峰のギャモンの配信だと思います。後からまたこの試合を観ましたが、リアルタイムでXGの棋譜入力がされることで何が最善か示され観ているだけで勉強になります。それに強豪が時間をつかって考えている局面は「こういうところで時間を使わなくてはならないんだな」という試合運びの上でも参考になります。

より良いタイミングを察してベストプレイを画面に表示していた久保田さん。観戦者が局面を考えることに配慮した名バイプレイヤーだったと思います。いつも飲み会に来ないのが残念です・・・w

様々な方のタッグでよい配信が出来たこと、そこに末席ながら参加できたことは誉だったと思います。ベシャリは割と自信があるので出来ればまた参加したいと思います。

以下、僕がオススメするyoutubeにアップされている試合をご紹介します。言うてギャモン歴が浅いので、最近の試合しかご紹介出来ない点はご了承ください。

2019年賽王戦準決勝 望月さん対上田さん

ネットで予選が行われる賽王戦の準決勝、勝ち進んだお二方がキプロスにいらっしゃったということでリアルボードで試合が行われました。時間がない方でも、最終ゲームだけは是非観たほうが良い名ゲームだと思います。mochyさんがほぼ勝ちを抑えた局面からたった一つのブロットを食い破り上田さんに勝利への一縷の望みが興ります。

それでも上田さんの残り時間はほぼ無し。12秒のディレイの中であらゆる選択手の中から最善を目指さなくてはならないとてもハードな内容。そのような局面でもゾロ目ケアやヒット目最大といった最善を悉く尽くし勝利をもぎ取ります。これは観ているだけでもエネルギーを消化するほど良いゲームだと思います。

2017年王位戦決勝 望月さん-中村優里さん

この試合は何度も何度も観ました。個人的に、最も好きな試合です。それだけ局面がスウィングしますし、劇的な展開になります。

景山さんの解説入りというのがとても良い。ギャラリーの意見を取り入れて局面を考察している様が想像でき、きっとこの場所に居られたら楽しかったでしょう。

「はぁ~?なんなんですかこれはー?」といった嘆声を景山さんですら漏らしてしまう。それだけ展開が左右される局面が多数見られた名マッチです。

望月さんのプレーの手つきはやや荒々しいというか、独特な手つきがあると思います。他のプレイヤーに現れないものという点では、純粋にかっこいいと思えるような仕草です。仮に自分が対局者だったとしたら?そのプレー内容、仕草に圧倒されながらもよく冷静さを保つことが重要になるでしょう。

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この試合で使われたmochyボードは今赤坂にあります。赤坂例会に参加する誰もがこのボードに触れるチャンスです!これは将棋で例えるなら名人戦で使用された巻菱湖で7六歩を指せるチャンスと同等レベルだと思います。

こんな感じで家で楽しめるギャモン、観るギャとしてのオススメを書きました。一つ申し上げられることは、ギャモンに慣れていないと局面の把握が難しいという点。それを解消するために、初心者でも楽しめる例会のねこまどギャモン部があります!12月の日程は現時点では未定ですが、必ず開催したいと思います。ルールがわからない、覚えたてでよくわからないというそこのお方!ぜひギャモンをしましょう!

そろそろ遅くなってきたので、また今度。

次は何を書くかな~

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