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開かれたフードコート(2022.11.24)

・体重69.1kg
・禁酒130日

昨日のこと。七五三を撮影したフォトスタジオはゆめタウン別府というほとんどイオンモールみたいなショッピングモールに入っていて、私たちは撮影のあと、そこのフードコートで食事をした。

日本中どこにでもあるようなフードコート。言っても別府なのでフードコートの隣に温泉や足湯があるかと思いきやそんなものはなく、あるのはミスドやリンガーハットやサブウェイやマックやはなまるうどんやペッパーランチと言ったどこにでもある馴染みの店ばかり。

でも元来フードコートなんてそんなもので、フードコートに個性や特色を求めるのは間違っていて、その証拠に皆の楽しそうなこと。ミスドやマックに行列ができている(私はミスドの「鶏柚生姜麺」が美味しそうだったので、食べたかったが、行列に並ぶのが嫌なので、断念した)。

しかし、ゆめタウン別府のフードコートの一つだけ特筆すべきは景色が素晴らしい点だ。南側の大きな窓からは別府湾が一望出来、係留された漁船を眼下に見下ろし、悠然とした高崎山を間近に見ることが出来る。その窓際に面した席はやはり人気で、もはや空席はなかった。

私がミスドの「鶏柚生姜麺」を諦めリンガーハットの普通の「長崎ちゃんぽん」を抱えて自分の家族の待つ席に戻る際、その窓際を通ったのだが、そこには本当に多種多様な人々がいた。

フリーのwi-fiに繋げて、多くの人たちがノートPCを広げて仕事だか議論だか動画を見るだかしていた。なぜだか窓際には外国人が多かった。ある席では外国人と日本人が議論を繰り広げていて、大柄な髭モジャの、ハーフパンツの多分アメリカ人(西海岸の雰囲気がある)がMacBookを叩きながら早口でまくし立てている。ある席では多分中国人の男子学生(イケメン)が日本人の女子学生(美人)にカタコトで言葉を教えていて、また別の席では菅田将暉ライクな男子学生がそれにメロメロな女子学生(どっちも日本人)と終始イチャイチャし、私たちの横の席の、多分東南アジア出身の女性二人組(顔も恰好もそっくりだから多分兄弟かなんかだろう)は、同じようにカチューシャをしていて、パサパサの長い髪を振り乱し、席を立ったり座ったり忙しそうだった。

私はそんなフードコートの一隅にいながら、世界に接続されている気持ちになった。ここは建物の壁や窓で空間として閉じてはいるが、限りなく世界と地続きなのだと、その時思った。私の中をサァーっと風が吹き抜けていくような、そんな嬉しい気持ちになった。

そういう気持ちを抱えたまま自分の家族の待つ席に戻った。食べ散らかされたうどんや焼き飯、ハンバーガーの残骸などを片付けながら、いつか子供たちがあの風に乗って広い世界へはばたくような感じになったら良いなと思った。

そしてリンガーハットの長崎ちゃんぽんはやはり美味かった。

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