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秋の清里の魅力を再発掘

こんにちは、私達は山梨県立大学の2年生です。大学では観光や外国語などを学んでおり、その勉強の一環として清里ゼミで活動しています。清里ゼミは観光を通じて清里を盛り上げることを目的としており、清里観光振興会の方々のご協力の元に、日々活動しています。

2022年11月13日、私たちは清里駅前で開催された「C56メイクアッププロジェクト」というイベントにて、シチューや焼き芋などを作って配る活動をしました。この活動のテーマは「秋の清里ほくっと!芋!いも!イモ!」です。さつまいもやその他シチューの材料はできる限り清里で収穫されたものを使いました。

活動の目的は、清里の魅力を再発見・発掘し、地元の方のみならず多くの方に知ってもらうことにあります。そのため私たちはまず、自分たちは清里で何をしたいのか、どんなことをしたら楽しいのかというところから考え始めました。

10月に入り、イベントの様子がなんとなくイメージできるようになってきたころ。大学の調理室をお借りして、みんなで食べようと思っていたシチューの試作をしました。普段なかなか入ることのない教室なので、ドキドキとワクワクが混ざった、少し不思議な気持ちでした。

どうしてシチューなんだろう、そう思った方もいらっしゃるのではないでしょうか。私たちがシチューを作ろうと思ったのには理由があります。それは、このシチューが私たち清里ゼミのルーツとなるような食べ物であるということです。私たち安藤ゼミがフィールドを清里に設定したのは、3年前のことでした。清里駅前のにぎわいを取り戻したい、子どもたちに清里のことを知ってほしいという思いから、当時の先輩方がイベントを企画したのです。
「清里駅前C56メイクアッププロジェクト」とタイアップさせていただいて、清里の資源を存分に使ったシチューを提供したりもしました。

私たちが今回のイベントを企画した背景として、まずは自分たちが清里を楽しもうという思いがありました。これは当時から大切にされてきた思いであり、清里ゼミの原点でもあると思います。また、テーマとして、循環やエシカルという要素も大事にしていこうと考えていました。環境やSDGsに配慮しながらどうやって清里を楽しむのか、その方法を考えたとき、食という要素がでてきました。清里で作られているミルクやベーコンをはじめとした資源を活用することで、清里ならではのもの、食べながら清里のストーリーに触れられるものにしたい。そう考えた結果が、先輩方の作ったシチューでした。

少し話がそれてしまいましたが、ここから試作の話に戻ります。事前に買い出しができていなかったこともあり、急ぎ足になる場面も見られましたが、それぞれができることを進めながら、スムーズに作ることができました。ゼミで一緒に活動していても、ゆっくり話す機会は少なかったように思うので、料理をしながら、気軽に話せたのが、個人的にはとても嬉しかったです。いつもなら気づけないゼミ生の素敵なところをたくさん見つけられるきっかけにもなりました。

熱々のシチューをお皿に盛り付け、みんなで一緒に食べました。美味しく仕上げることができて、イベント当日がより楽しみになった1日でした。

11月13日のイベントは前日まで雨が懸念されていました。開催できなかったらどうしようという不安がありましたが、当日は曇り。寒い中でしたが無事開催することができました。前日に一年生が買い出しやイモのふかしなどの準備を進めてくれたことで、設営はスムーズに行えました。焼きイモ班とシチュー班に分かれ、学年に関係なくワイワイと行うことができました。

実際、イベントは子どもからお年寄りの方まで幅広い年齢層の方に訪れてもらえました。子どもたちがおいしそうにジャガイモやさつまいもをほおばっている姿や、老夫婦が仲良く話しながら食べている姿はとても印象に残っています。

マルシェ出店者の方々にも私たちの噂が広がっており、「学生が焼きイモを提供しているらしい」と駆け寄ってくれる方がいました。事前にいもをたくさん準備していたため、訪れてくれた方すべての人に提供することができました。

当日は気温が低く、ゼミ生の中でも「寒いね」という言葉は飛び交っていましたが、訪れてくれた方たちの笑顔や「ありがとう」という感謝の言葉で心はとても温かくなったことを覚えています。地域の方々も私たちに気軽に話しかけてきてくれて、清里の人の温かさを改めて実感することができました。

イベントを通して細かい課題点はたくさん出ましたが、イベントの最大目的である「清里を楽しむこと」が達成できたことは何よりも大きかったです。清里振興会の方々をはじめとする清里関係者の方々には感謝の気持ちでいっぱいです。また来年もこのような企画が行えたらいいなと思います。

最後までご覧いただきありがとうございました。

文:依田香穂、権守七映、河内優実(山梨県立大学国際政策学部2年)