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座談会を通して知った学生の今

こんにちは。飯田キャンパス学務課学生担当の花原遼(ハナハラ・ハルカ)です。8月末~9月中旬にかけて、全学科1年生対象にオンライン座談会を開催しました。ここでは、開催に至った経緯や当日の様子をお話します。

過去に経験したことのない事態に直面した学生、そして大学に関わるすべての人が手探りで過ごしてきていました。特に大学1年生は、想像していたキャンパスライフとは違い、自宅でパソコンやスマートフォンの画面と向き合い、ひたすら課題と孤独・不安と戦い続けている状況は全国的にも問題視されています。

そのなかで、山梨県立大学も職員かつ卒業生として、何かできないかと考えました。思い浮かんだのは、私が大学生だった時の様子でした。授業は友達と隣同士で座り、休み時間中は友達と話をし、サークルなどの活動では他学科・他大学の学生と交流ができ、様々な関係の中で学び、悩みを解決できたと思います。いつもと違う状況ですが、学生が何気ない会話ができる機会や場所を閉じてはいけない、むしろ積極的にオープンしていく必要があると考えました。

ある時、国際政策学部のある先生がこんなことを口にしました。「1年生は対面授業ができないし横の繋がりがないから、何とかできないかなあ」大学生活を経験したことのない1年生は、対面授業やイベントが中止になっている今、悩みを共有する場、横のつながりを作る場を提供できないかと考えました。

オンライン座談会は、4学科で合計120名の学生に参加していただきました。それぞれ5~9人ほどの小グループに分かれ、約1時間半、どんな話題でもよし、気楽に話せる雰囲気を作ることを目標にしました。授業や課題、学生生活、夏休みの過ごし方、趣味、アルバイト、些細な疑問など、とにかくNGなしでおしゃべりする会とし、座談会をスタートさせました。私自身1年生と顔を合わせるのは初めてで緊張しましたが、時間が経つにつれて学生もリラックスして話している様子でした。

座談会では、残り30分ほどの段階で質問タイムを設けており、些細な疑問を解消する時間としていました。そこでとても印象的だったのは、学生どうしで質問し合っている姿でした。

「前期は何コマくらい履修したの?」
「〇〇〇っていう科目を取ろうと思ってるんだけど、みんなはどうする?」
「みんなサークルは入ってるの?サークルに入るタイミング逃しちゃったんだけど、、、」

その様子を見ていて、これが普通の大学生活では難なくできていたことなんだと気付かされました。当たり前にできていたことができなくなっている現状を目の当たりにして、当たり前であることの大切さを実感したとともに、この状況を何とかせねばと強く思いました。

座談会終了後のアンケートでは、「久しぶりにみんなの顔が見られて、話ができて楽しかった」、「同じ悩みを持っている人は他にもいると分かって安心した」など、参加してよかったとの声が多数ありました。

今回の座談会は、夏季休暇中の実施だったため、前期のことは遠い昔のことのように感じられていたかもしれません。ただ、このような機会は学生にとって貴重であり、有意義であると実感しています。今後は後期授業期間中にも再度実施できるように計画しています。

大学生活の悩みを抱えすぎないように、職員としてフォローしていくことが、私の仕事だと思います。