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農林水産物・食品の輸出拡大(令和元年度食料・農業・農村白書より)

本日は、農林水産省のまとめている、「食料・農業・農村白書」から「農林水産物・食品の輸出拡大」について紹介します。

以下、特記した場合以外、引用は「令和元年度食料・農業・農林白書」から、図はそちらからのキャプチャー画像です。

2019年の農林水産物・食品の輸出額は、7年連続で増加し、9,121億円となっています。

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中国やアメリカ等で輸出額が大幅に増加しています。また、品目別では「ぶり」、「牛肉」、「アルコール飲料」(日本酒や日本ウイスキーなど)が伸びているそうです。
もともと目標は2019年度輸出額1兆円だったそうですが、政治情勢の影響により香港、韓国向けの輸出が減少する等で達成できませんでした。
伍魚福でも、香港に直接輸出を行い、香港そごうなどで販売していましたが、現在はストップしたままです。

農林水産物・食品の輸出に関しては、2020年4月、農林水産大臣を本部長とする「農林水産物・食品輸出本部」が設置され、輸出を戦略的かつ効率的に促進するための基本方針や実行計画をつくり、進めていくとともに、輸出先国の輸入規制の緩和・撤廃に向けた協議、輸出証明書発行などの環境整備、事業者の支援などを行うこととなりました。

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新型コロナウイルスのパンデミックがその後起こっていますので、どうなっているのかは別途調査が必要ですね。

海外の日本食レストラン数です。

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2019年には、海外に約15.6万店もの日本食レストランがあるそうです。2013年の3倍近くとなっています。ヘルシーさなどが評価され、広まっているようです。2013年に日本食が「ユネスコ無形文化遺産」にも認定されたのも影響しているのかもしれません。
農林水産省は、海外の日本食レストランを日本産食材の輸出拠点として活用するため「日本産食材サポーター店」認定制度を2016年に創設、2019年度末時点で4776店が認定されているそうです。
また、海外の外国人料理人の日本料理に関する知識・調理技能を認定する「日本料理の調理技能認定制度」を2016年に創設、2019年度末時点で1375人が認定されているそうです。
確かに海外では、なんちゃって日本食レストランも結構見かけますので、ちゃんとしているかどうかを区別できるといいですね。まだまだ少ないですが。

農産物の輸出の妨げになるのが、適切な知的財産保護措置がとられないまま海外で栽培される日本品種です。
例えば、「シャインマスカット」は、2006年に日本で品種登録されたぶどうで、甘みや食味に優れており、価格も高いため、輸出産品として期待されています。しかし、海外での品種登録はされておらず、流出した種苗により中国や韓国で栽培や流通が拡大しているそうです。

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さらには、中国や韓国産のシャインマスカットが他国に輸出されるというような例も発生しています。
平昌オリンピックで、日本のカーリング女子が「もぐもぐタイム」で食べていたいちごが、韓国に流出した種苗によるものだとして問題になったことは記憶にあたらしいですね。

農林水産省では、優良な新品種の知的財産権の海外での取得を進める取り組みを支援しているそうです。

2020年12月には優良品種の海外への流出を防止するとともに、持続的な新品種の開発と利用を確保するため「種苗法の一部を改正する法律」が成立し、2021年4月に施行される予定です。
また、家畜における同様の流出を防止するため「家畜遺伝資源に係る不正競争の防止に関する法律」が2020年10月から施行されています。

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種苗法の改正については、「自家増殖」が許諾制になることによる批判がなされ、SNS等でも大きな話題になりました。
国内の農業発展の妨げになるのは本末転倒ですが、海外への無断持ち出しなどのリスクを考えると、きちんと管理をしておく必要がありますね。
日本の農林水産物・食品の輸出を強化することで、日本の食料自給力を高める効果もありそうです。

伍魚福では、ピリ辛さきいか天等一部の商品が専門商社経由で海外に輸出されているにとどまっています。将来的には冷凍商品の開発等により、海外でも伍魚福の商品を美味しく召し上がっていただけるようになることを目指したいです。

最後までお読みいただきありがとうございました! 伍魚福の商品を見つけたら、是非手にとってみて下さい。社長のいうとおりになってないやないかーとか、使いづらいわー、とか率直なコメントをいただけるとうれしいです。 https://twitter.com/yamanaka_kan