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行きつけのスーパーにいるにこやかな女性店員の裏の顔

第三回目に紹介する漫画は地主/著「スーパーの裏でヤニ吸うふたり」です。

くたびれた中年男性・佐々木の密やかな癒やしはスーパーで働く女性店員・山田さん。仕事終わりに、行きつけのスーパーに立ち寄り、レジにいる彼女のにこやかな接客を受けるのが日々の癒やしとなっていた。

仕事に疲れたある日、癒やしを求めてスーパーに立ち寄るが、目当ての山田さんの姿はなく、しょぼくれた様子で店を後にした。気晴らしに煙草を吸おうとするが、喫煙所がどこにもなく、途方に暮れる佐々木。

そんな佐々木の様子を見かねてか、スーパーの裏から「ここなら吸える」と声が聞こえてきた。恐る恐る近づいてみると、そこには少し奇抜な服装をした田山と言う女性が煙草を吸っていた。

この漫画は今一推しの漫画です。著者である地主さんが自身のTwitterで発表している漫画を、改題したものがこちらになります。
「次にくるマンガ大賞2022」では、見事にWebマンガ部門1位を獲得し、佐々木と山田さん、田山さんの三角関係?が織り成すストーリー構成が神がかり的に面白いです。


山田さんはにこやかな笑顔が特徴で、周囲の人に元気を与えられるような接客をする女性です。朗らかで相手を安心させるような雰囲気を纏っています。この笑顔に佐々木はもうメロメロ(佐々木曰く彼女の接客に元気をもらっていると作中でも発言が出てきます)
田山さんとはよく話をする仲のよう??

佐々木は見た目的に気弱で頼りない印象を受けますが、実際は人が良く心の広い男性です。まあ揶揄い甲斐があるせいか、田山さんにはよく遊ばれてますが笑
田山さんもそんな彼の人柄を知っているからこそ、甘えたり取り繕わずに話すことができるんだと思います。

田山さんも見た目からの想像通り、結構ハッキリ物を言うタイプですが、根は優しく人の気持ちを気遣うことができる素敵な女性です。また佐々木を揶揄うシーンが個人的に好きで、田山さんのほうが年下なんだけど、佐々木をうまく手の上で転がしている感じが出てて良いですね。

そう、この漫画のキャラクターはギャップ萌えが魅力的なんですよね!ギャップ萌えに弱い私はとことんはまりました。この3人の関係が今後どのように変化していくのかが、一番の見所ですね。

あと最近読んでいて気づいたことがあります。一見、田山さんが佐々木のことを手の上で転がしてるように見えるから

佐々木(=犬)
田山さん(=飼い主)

という風な印象を受けます。
ただ6話あたりから、田山さんのデレが見え始めるので見方がちょっと変わってくるんですよ。例えるなら...

田山さん(=猫)
佐々木(=飼い主)

こう!!猫とは書いたものの、田山さんはどちらかと言うと野良猫かもしれない。気ままな野良猫が少しずつ慣れていく様子と言ったほうがわかりやすい気がします。
皆さん、もしも単行本をお買い求め頂けましたら、そういった想像も交えつつ、物語の世界をお楽しみください。


ただいま月刊ビックガンガンで連載中。単行本は8月25日に発売されています。お近くの書店で見かけましたら、是非お買い求めください。
また地主さんご自身のTwitterに漫画が載っていますので、興味がある方はご覧ください。


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