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中日ドラゴンズの投手運用について考える

こんにちは

今回は足りない足りないと各所で言われている中日ドラゴンズの投手の運用、また本当に足りないのかについて考えてみる。

結論から言うと自分は

         足りていない

と考える。

1.中日ドラゴンズ 昨年の投手運用と今年の想定イニング

図1 昨年のイニングと今年の想定イニング
図2 2023退団選手の消化イニング


 図1、図2に中日ドラゴンズの2023の各投手の投げたイニング、また今年の想定イニングを示した。1軍は143試合、2軍は141試合なので単純計算として(143+141)×9の2556イニング分の投手が入れば最低限投手が足りていると言えそうである。

大野や涌井、梅津については年齢や大野と梅津が怪我明けであることも考慮して100〜110イニング程度とした。高橋宏斗、根尾、松葉、仲地は開幕2軍スタートであることと去年の起用法などを考慮して1軍、2軍イニングを適当に振り分けた。メヒアとフェリスは外国人枠の関係も考え、メヒアについてはイニングを少なめに、フェリスについては1軍2軍のイニングを均等にした。リリーフは勝ちパターンなど1軍主戦力を50イニング、それ以外を40イニング程度を想定した。また怪我明けの選手やルーキーなどは計算できるとは言えないためイニングを少なめに、草加と昨年怪我で投げられていない投手のほとんどについては0イニングとしている。また1軍のイニングを多めに振り分け、1軍イニングの余剰分を2軍のものとして扱い1軍2軍の合計について足りているのか判断するものとする。

野球素人である自分が考えたものであるが、昨年のものをベースとしているためそこまで的外れではないと思いたい。図1のものであると先に述べた2556イニングに対して70イニング程度足りていない。怪我人が復帰すること、根尾梅津仲地松葉らがフル稼働し、リリーフ陣が数イニング程度ずつ自分の想定より多く投げれば、また2軍の雨天中止なども考慮すれば十分埋められる穴だと思うが、中日ドラゴンズは毎年多くの怪我人が出るので怪我人が出ることも考えると足りないと言わざるをえない。

2.投手が足りない(と言われる)原因は何だろうか

 中日は今年だけでなく、少し前から投手が足らない、と言われ続けているイメージがある。その原因として「近年の野手偏重ドラフト」「先発投手のリリーフ転向」があると考える。

 ここ3年のドラフトを見ると顕著だが、2021ドラフトではブライト、鵜飼をはじめとする外野手ドラフト、2022ドラフトでは村松、田中幹也、福永など内野手ドラフト、2023ドラフトでは津田、辻本などの内野手と下位でリリーフ想定の投手の指名を行ってきた。獲得した選手は優れた選手が多く、これからがとても楽しみであるが、ここ3年で獲得した先発投手は仲地、草加、森山、福田のみであり、森山、福田は高卒指名であるため即戦力としては考えられない。

 またここ数年、先発として定着しきれない選手のリリーフ転向も多い。某選手の亡命など不運な要素もあるが、勝野、清水、藤嶋、上田、福谷、(岡野)など1軍先発としてもそこそこやれそうな選手、元々先発投手であった投手がリリーフに回れば先発が足りなくなるのは当然といえば当然かもしれない。もちろんリリーフとして結果を残せているが多いのでリリーフ転向は成功と言えるが、先にあげた投手は単にリリーフとしてはオーバースペックなだけとも考えられる。

3.解決策

 今季中に限った解決策は「トレードや新外国人などの途中補強」「リリーフ投手の先発再転向」があると考える。ここ数年のドラフトの成果もあり中日の野手の、特に二遊間を筆頭とした内野手のプロスペクトは豊富である。しかし、1軍で試合に出られる数は限られてくるためプロスペクトを多く保有すればいいというわけでもない。そのためバリューが高いうちに他球団の投手プロスペクトや先発投手と交換することを考える必要があると思う。また中日のリリーフはリリーフ適正(セイバー上リリーフ適正という考え方はないらしいが)があるというよりはリリーフとしてはオーバースペックなため成功している部分が多くあるように感じる。そのため先発再転向も考えるべきなのかもしれない。ライデルもクローザーとして絶対的であるが、モイネロのように先発転向しても面白いのではないか。選手自身の希望ももちろん大切だが、年俸の天井が高いのは先発投手であると思う。

4.まとめ

 ここまでに述べた事柄から、中日ドラゴンズの投手は素人目には足りていないように見えてしまう。プロの監督コーチやフロントが組んだ編成であるので、素人からの心配は杞憂であるかもしれないし、杞憂であることを祈っている。

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