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いま水平対向6気筒

水平対向6気筒エンジン。これほどメジャーで存在感もあるのに、生産量が少ないエンジン形式もないだろう。

実際、乗用車向けの水平対向6気筒エンジンを量産しているのはポルシェとスバル(富士重工業)くらいで、いずれも水平対向6気筒エンジンは主流ではない。

たしかにポルシェのブランドイメージはリアエンドに水平対向エンジンを搭載する911にあれど、いまやカイエンに代表されるSUVブランドというのが実態であろう。たとえば、ポルシェの2015年4月販売台数(グローバル)は21,469台。そのうち911は3,254台に過ぎない。

ピュアスポーツカーが全世界とはいえ、月販3000台オーバーというのはかなり多い数字ではあるが、台数的にはポルシェの中心というわけではないのだ。

一方、スバルにおいて水平対向6気筒エンジンを搭載しているのは北米向けで現地生産されるクロスオーバー「アウトバック」のみ。なお、そのエンジン自体は日本で製造されている。

というわけで、なぜかポルシェが用意していない「水平対向6気筒を積んだSUV」を、スバルがラインナップしているというのは、なんとも面白い話だが、ポルシェが水平対向6気筒をSUVに搭載してしまうと、911のブランドイメージが損なわれるということなのであろうか。

そしてポルシェが911でリアにエンジンを積み、ボクスター/ケイマンでミッドシップ・レイアウトを用意。スバル・アウトバックはフロントエンジンであるから、搭載位置として見れば、現行ラインナップにおいて水平対向6気筒エンジンのいろいろは味わえるということでもある。

もっとも、フロントエンジン・リアドライブというFRレイアウトは、スバルもポルシェもラインナップしていないのだが。

あえて期待するのであれば、スバルBRZの発展形としての6気筒バージョンで、北米向けのマーケティングとして考えれば、商品企画としてあり得ない話ではないか? 

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