負けるパターン

 勝負事でもギャンブルでもなんでも、負けるパターンというのがある程度決まっています。それは、「心理的な瑕疵から、損を大きくしてしまう」ということではないかと思います。
 僕は野球をしているので野球の話になりますが、負けている場合、「もう5点も取られたんだから6点や7点取られてもいいや」といった感情になりがちではないでしょうか。例えば1-5で負けているときに2点失うと1-7となり、絶望的な感じになります。逆に5-1で勝っているときに2点取られて5-3になっても、それほど影響はありません。もちろん勝っているときの点差が縮まるため怖いことは怖いですが、なんとか全力でその2点を守れば(逆に攻撃では追加点を挙げれば)勝ちになります。
 常日頃、勝ちパターンで出てくる投手よりも、敗戦処理的に出てくる投手の方が重要ではないか、と思っています。3-1で勝っている状態から1点取られるのと、1-3で負けている状態から1点取られるのでは、後者の方が1失点に重みがあるのではないかと思うのです。
 野球の話をしだすと終わらなさそうなので切り替えますが、負けているときとか、損をしているときに、「これ以上、失点とか損してもいいや」と思ってしまうのは、やめた方がいいと思います。野球であれば9回までやったらそこで試合は終わりなので別に1-7で負けようが1-9で負けようが変わりはないのですが(一部のリーグ戦などを除く)、これがトータルで利益や損失を計算するようなものだとすると、その大負けが致命傷になってしまいます。損や負けはなるべく小さくする、ということが大切ではないでしょうか。
 そのうえで、勝ちは大きくすることが大切です。野球だと3-1で守り切るのではなく、7-1とかにして相手にあきらめさせることが大切(そんなに上手くいきませんが)で、その他のことについても、勝つときは大きく勝った方がいいのです。
 競馬でいうと、単勝1.1倍の馬に大きな額をかけ続けて当て続けるよりも、投資額を少なくして、一発狙いでたまに当てればいいのです。4番打者理論(たまにチャンスで大きなの打てばいい)と同じです。
1%の利益を積み重ね、たまに大負けしてその利益を吹っ飛ばすのではなく、ほとんど負けるけれど、20%の利益をたまに掴んで、負けるときは損失を1%に抑えておく、という方法の方が勝ちやすいです。損小利大の考え方です。
 結婚式とか、家や車を買うときのオプションを決めるのにも、同じ考え方を持って来ればいいでしょう。もともと(本体)が大きな金額なので、オプションが安く感じられてしまい、気安くつけてしまいがちになりますが、そこはぐっと抑えて、そのオプション単体で考えます。大きな出費があるときに、相対的に小さな出費を(痛くないから)積み重ねていくというのが負けパターンです。1-7から1-8にされてしまうようなものです。負けの確率をより上げることになります。
この負けパターンを覚えておき、日常でその考え方を当てはめて決断するようにしたいものです。

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