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映画でお世話になった方へ

つんく中2映画プロジェクト「鯛を持って駆ける少女」は、信じられないくらいたくさんのスタッフ様に助けてもらったので、私信というか備忘録としてここに記します。

撮影監督 黒石さん

ベテランの方で、現場経験も豊富なのに柔軟性がある方でした。何より「対話」ができる方でした。たくさんの教え子がいて、厳しくも愛情を持って接しているのがわかりました。黒石さんがいなかったらどうなってたんだろうと思うくらい、ロケ地の提案やロケハンも協力してくれました。過去にはミスチルのMVも撮られているような方が、この作品にインしてくれたことは何よりの誇りです。絶対また仕事をしたいと思った人の一人です。

制作 ふじいれいこさん

本職はプロデューサーなのに、経験豊富で「制作」をわかっている方でした。現場で一番走ってくれたり、見えるところでも、見えないところでも、細かな気遣いをたくさんしてくれました。ロケ弁の手配、キャストの補助など、いつも迅速で正確でした。そして何より作品作りを楽しんでくれていました。現場で腰を痛めながらモニターを屈んで見ている自分に、打ち上げで監督椅子をプレゼントしてくれました。嬉しくて「こんなんもらったら、また撮るしかないやん(大変なのに)」と思いました。心からありがとうございました。

スタイリスト はるかさん

衣装部の経験があることもあり、結構丸投げしちゃった部分もあるのに、限られた予算の中で衣装を集めてくれました。近くの靴屋さんとかで大量の上履きを買ってもらったりね。西村まさ彦さんとの衣装合わせに一緒に行った時も、何があってもいいようにいろんな衣装のパターンを用意してくれて、とても頼もしかったです。結構お酒を飲める方だと知ったのは後半だったので(笑)次は最初の打合せから飲みたいなと思いました。今後も頼りにしています。

記録 杉山さん

役者もやっている方で、素直で真面目で、まっすぐな女の子でした。いい意味で遠慮はせず、きちんと伝えるべきことは伝える、そういう芯を持っていました。だからこそ一緒にモニターを見ている時間はとても貴重で、とてもありがたかったのです。撮影中は杉山さんが笑えばOK、いまいちの顔だったらリテイク、それくらい基準にしちゃってました。感性も近しいものがあるので、また絶対に仕事をしたい一人です。まだ若いし、可能性しかないです。

編集・助監督 福島さん

0から100までお世話になりました。唯一、古くから知っている方ではありましたが、初監督という不安を全て福島さんが吹き飛ばしてくれました。レスポンスが早く、思ったことははっきり言ってくれるタイプの方を、僕はとても信頼しています。福島さんはまさにそうでした。特に編集に関しては、こちらが知らないことが多くご迷惑をおかけしました。打合せが終わった後のパスタランチで、どこかで絶対に恩返しをしなくてはと思いました。いや、必ずお仕事でお返しします!

美術・小道具 美村さん

予算も余裕もなく、自分で小道具も全部やらなくちゃいけない~!なんて、忙しいタイミングで助けてくれました。数年来のお付き合いに甘えてしまい、本来は美村さんの専門ではない部分なのに丁寧に対応してくれました。自宅のものも快く貸してくれました。僕が車で荷返しに行った時も優しく対応してくれました。真面目で、素直で、心から信頼しています。作中に登場する「匂い測定器」という独特の小道具も、かわいらしく作ってくれて、嬉しかったです。

リターン管理・制作補助 福井くん

通常の映画にはない部署なんですが、クラファンを利用するとめちゃめちゃ大事なセクションです、リターンって。やっぱりお金を出してくれた皆さん、ファンの方、応援している方、キャストの家族やお友達、そういう人に届けなくちゃいけない映画なので。ちゃんと長いスパンでリターン商品を返していかなくちゃいけないんですけど、福井くんがいたからめちゃめちゃ心強かったです。コロナの影響で撮影が延びたから、実はまだまだ仕事が残っているんだけど(笑)引き続き頼りにしています!

音楽 大谷さん

最初にアップしてくれた劇伴がすごく良かったです~!とか自分で言っておきながら、短い時間でものすごいリテイクを出してしまいました。それなのに、きっちりそれに応えてくれて、とてもありがたかったです。いつも端から見ていて仕事ができる方だなぁと思っていましたが、その通り、いやそれ以上でした。僕は「映画=音楽」だと思っているところがあり、舞台演出などでも音楽は一番こだわる部分だったりします。結果、大谷さんで良かったと何度も思いました。ありがとうございます!

キャスト補助 水野

結構古い付き合いですが、キャストへのケアやお芝居への信頼感があったのでお願いしました。全部終わってみれば、スタッフからもキャストからも「水野さんがいなかったらピンチだった」と言われました。それくらい助けてくれました。ロケ地探しのときも魚屋に行ってくれたりね。二人で例の中華屋に行くという貴重な体験もしたね。あれはレアだよ(笑)メインキャストたちの中には、とにかく演技経験が少ない子が多い中、あれだけフォローしてくれて頭が下がります。水野とはまた近いうちに仕事ができそうで、楽しみにしています。

総指揮 つんく♂さん

今回のタイトル「鯛を持って駆ける少女」の名づけ親はつんく♂さんでした。人づてでしたが、このタイトルを聞いたときに「おおっ~!!めっちゃいい!いける」と思いました。クリエイティブなことって、アイデアがさっと降りてくるときと、何十時間かけても降りて来ないときがあります。でも、こういう感じでバシっとタイトルがハマるときって、経験的にも上手く行ったりします。映画の荒編を観てもらった後に「脚本通りだね」とコメントいただけましたが、脚本の決定稿直前に頂いた5つの指摘がとても素晴らしく、その通りに直したおかげだと思っています。主題歌の素敵な歌詞を書いてくださり、映画監督をやるチャンスをくださり、本当にありがとうございました!

まとめ

映画監督って、それぞれのスタッフとそれぞれの関わり方を持って、改めて「全体」を見る仕事なんだと思いました。そして「全体」が一つの船となって、大海原に出るのが映画作りなんだなと思いました。素敵な体験でした。お金には全然ならないけど(笑)こんな素敵な体験ならまたしたい!

まだまだ、すべての方を紹介しきれないんですが、関わってくれたすべての方に感謝を込めて。

映画監督 山本陽将

※この記事はずいぶん前に書いていたのですが、TOKYO青春映画祭のFブロックが売切れたらアップしようと思ってました。めでたく、本日、一般席完売です。観に来てくれるたくさんの方に感謝を込めて。

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