あの時、19歳の僕は「しゃべり場」で庵野秀明さんの隣にいたのに。
シン・エヴァンゲリオン劇場版を映画館で鑑賞した後、僕はエンドロールが終わって照明が点いてからもしばらく席を立つことができませんでした。
そろそろと退場していく観客が視界の隅に入ってきても、真っ白なスクリーンの真ん中を見つめている自分。
それは、いまだかつて体験したことのない、やり場のない気持ちを落ち着かせる時間でした。
僕自身はアニメーターではないし映画に携わっているわけでもありませんが、こんなにも圧倒的なものを見せられたら、自分なんかが何かを創作するということにこの先