5-3 【悪化リスク】対策の必要性

猫の便秘は、単に排便が滞るだけの問題ではなく、深刻な健康リスクを伴うことがあります。特に、3日以上排便がない場合には、早急に対策を講じることが不可欠です。
放置すると、便秘が悪化し、猫の全身の健康に影響を及ぼす可能性が高まります。

愛猫の便秘。「そのうち自然に出るだろう」と思いがちですが、3日以上の便秘は、放置すると危険な状態に進展することがあります。
こうした場合、すぐに適切な対策を取ることが重要です。

便秘が3日以上続くと、腸内に便が固まってしまい、自然な排便がますます困難になります。

固まった便は腸を刺激し、痛みや不快感を引き起こすだけでなく、腸内での発酵により有害なガスや毒素が生成されるリスクもあります。

この状態が続くと、食欲不振や嘔吐、さらには消化器系全体の不調を招き、猫の健康を著しく損なう可能性があります。

【小腸と大腸の違い②】
口から食べ物が入り、
便として排泄されるまでの時間が、
およそ24時間だとすると
(※個体差が大きい)
　
▶ 食べ物が小腸を通過する時間は、
約2～3時間
　
▶ 食べ物が大腸を通過する時間は、
約18～20時間
　
また、腸内細菌の数は、
大腸の方が小腸の数百～数万倍多いです pic.twitter.com/auUQYhcv0G

— 山本健二(Kenji Yamamoto,獣医師やまけん) (@ZERO42596487) August 6, 2023

特に高齢の猫や、持病がある猫では、便秘が原因で他の病気が悪化することも考えられます。例えば、慢性腎臓病を持つ猫では、便秘によって体内の老廃物が排出されず、腎臓にさらなる負担がかかります。

このようなリスクを避けるためには、3日以上排便がない場合にはすぐに行動を起こすことが大切です。まずは、食事内容の見直しや水分摂取の促進を試みることが有効です。繊維質の多いフードや、ウェットフードを増やすことで、便を柔らかくする効果が期待できます。

また、獣医師に相談し、適切な薬やサプリメントを利用することも考慮しましょう。皮下点滴などの処置が必要な場合もあります。

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便秘を放置せず、早めに対策を講じることで、愛猫の健康を守ることができます。もし、愛猫が3日以上排便をしていないようであれば、速やかに対応し、便秘の悪化を防ぐことが重要です。

愛猫が快適に過ごせるよう、適切なケアを心がけ、早期対応を徹底しましょう。