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『成功に囚われるな。成長に囚われろ。』に隠された論理的理由


こんにちは。
株式会社GOAL-Bコーチング事業責任者の
山宮健太朗です。

サッカー日本代表の本田圭佑選手の名言に
『成功に囚われるな。成長に囚われろ。』という一言があります。

僕自身成功に囚われながら生きてきた期間があります。そして辿り着いた答えが「良い時は良いが、悪い時は悪い」と言った結論でした。
つまり、この思考法に基づくと設定したゴールに対してのパフォーマンスにムラが出来てしまい、ハイパフォーマンスを持続可能な状態に維持する事が困難になってしまうという事が分かりました。
極端に言うと、成功に左右されたパフォーマンスしか発揮出来ないという事になります。ゴール達成までのプロセスにムラが出てしまっていては結論である成功にムラが反映してしまいます。これでは本末転倒ですね。

成功ではなく成長に囚われる事でゴール達成までのプロセスに焦点があたりエフィカシー(未来の成功に対する自己能力の自己評価)が高まります。
エフィカシーが高まる事によってどんな状況下においても、ハイパフォーマンスを持続可能な状態で延長させる事が可能になります。
例えるならば、ハッピーな時にハッピーでいるのではなく、ハッピーではない時にハッピーでいる事が可能になると言う事です。

『成功に囚われるな。成長に囚われろ。』
この思考法を身に付ける事で日々のパフォーマンス能力が向上し、結果として成功に結びつく。今回は、この一言の裏側に隠された真実

Fixed MindsetとGrowth Mindset
Fixed Mindsetになってしまう主な原因
Fixed MindsetからGrowth Mindsetへ
❹まとめ

について論理的に解説していきたいと思います。



Fixed MindsetとGrowth Mindset

スタンフォード大学心理学教授のキャロル・ドウエック教授は、人間には2つのマインドセットがあると言う。
その2つのマインドセットとは
◆Fixed Mindset
◆Growth Mindset
後に説明していくが、日本人の多くは前者のFixed Mindsetが大多数を占めている。このマインドセット状態でいると可能性の最大化は困難になり、命を最大限に使う事が行えず、より豊かな人生の歩みをストップさせてしまう。
以下、2つのマインドセットの特徴について記述する。


◆Fixed Mindset
このマインドセットは
『自分の能力や才能は、固定的で変わらないという信念』を指す。
この信念を持つ人は自分の優越性を確認する事に固執していて、他者からの評価や行動に対しての失敗をとても気にしている。
だから一度の過小評価や失敗経験を過剰に捉え過ぎてしまう。

つまり、失敗=負け組と定義している為、自分に能力が無いと知る事を恐れて常に安全で確実な物事やコンテンツにしか取り組めない。
逆に難しそうな事や、経験がない事には一切取り組まないと言ったマインドセットになる。

定義として、時間は未来から流れてくる。Fixed Mindset状態にあると過去の時間の流れから現在の時間を作っている。

人間の脳のカラクリ的にも良くない事が起きてしまっている。
人間の前頭前野は動物の中でも圧倒的に発達している。前頭前野はシミュレーション機能である。Fixed Mindset状態にあると未来に対してのシミュレーションが、過去に起きた失敗や経験で完了してしまう。常に脳の中のシミュレーションは過去の追体験。脳の中で過去の追体験をしてしまうとノルアドレナリンを放出してしまう。ノルアドレナリンは人間のIQを下げてしまう。
シチュエーションに置き換えるのであれば、山で熊と遭遇した瞬間に近い。
このシチュエーションでは、ノルアドレナリンが出まくりだ。IQが下がり視野が狭くなって目の前の事しか見えなくなっていく。単純に馬鹿になる。

Fixed Mindset状態でいると

・行動や挑戦が出来ない
・過去の経験や失敗に縛られてしまう
・IQが下がり馬鹿になる

などの欠点が抽出される。


◆Growth Mindset
このマインドセットは
『人間の基本的資質は努力次第で伸ばす事ができる信念』を指す。
この信念を持つ人は、失敗を受け入れる事によって成長していくタイプである。結果よりも自分がベストを尽くせるかどうかに重きを置いていて
努力こそが人を賢くし有能にすると考えている。
Growth Mindsetの人は何も試さずに行動しない事、あるいは過去の経験から何も学ばない事を唯一の失敗としている。

僕自身が特にGrowth Mindsetで生きている。僕は『機会損失』という言葉が嫌い中の嫌いである。全ての行動には必ず意味が隠されている。成功も失敗も全てが学びである。学生時代もプロサッカー選手を目指し、15年間サッカー生活に没頭してきた。本気でプロサッカー選手を目指し命を捧げてきた。結果、プロサッカー選手という夢を叶える事は出来なかったが、サッカーから多くのリターンを手にできた。サッカーで生きてく事は出来なかったが、サッカーで得たもので生きていく事ができた。僕は『機会損失』と言う、何もせずに何も得る事が出来ない状態が一番の失敗である事を知れた。

Growth Mindset状態でいると

・行動や挑戦を自然と行う事ができる
・失敗を恐れなくなる
・プロセスに、より集中する事ができる

などの利点が抽出される。


❷Fixed Mindsetになってしまう主な原因

Fixed Mindsetになってしまう主な原因は
以下の4点。

幼少期に能力や才能を褒められた
能力を褒めると知能が下がり、努力を褒めると知能が上がる。
部下や子供を褒める時に「あなたは頭がいい」「天才」と褒めてしまうと褒められた方は自分を賢く見せようと思ってしまう。
失敗を避ける様になっていき、結果として成績が下がってしまう。
褒めるべきは方法、努力、選択が正しい。

◆家庭環境
子供は両親から期待されていないと感じると、不安になる。
そうすると、両親に認められている様な人物像を演じる様になってしまう。
失敗を恐れて挑戦しなくなり、偽りの結果報告を癖としてしまう。

固定概念・ステレオタイプの影響
心理学の研究によると、米国では 5歳の時点ですでに人種を人の判断基準として捉え、社会的に優位な人種を察知し、それ以外の人種への偏見を持ち始めるという。固定観念や偏見が人のパフォーマンスに影響を与えるのだ。
同程度の スコアをもつ白人と黒人の学生に
『能力を診断するためのテストではない』と伝えた上でテストをした場合は、スコアに人種間の差がなかったが、能力を診断するためだとしてテストをすると黒人のスコアが有意に下がったという。これは,「黒人は白人より学業面で劣っている」という偏見(ネガティブな固定観念)がその対象となった黒人学生の学業成績を、実際に下げてしまった。

後天的能力よりも先天的資質が人々から高く評価される文化
メディアの影響もあるが、例えば天才少年はすぐにメディアに取り上げられがちである。社会的に能力や才能にフォーカスしていて結果には触れるが、プロセスに焦点が当たらない。つまり、能力や才能が全てだと思い込んでしまう。


❸Fixed MindsetからGrowth Mindsetへ


Fixed MindsetからGrowth Mindsetに切り替える事で固定概念が崩壊し、プロセスに焦点が当たる事で行動力や挑戦力が発揮される。つまり機会損失をしたくないといったコンフォートゾーン(安心で安全でいられる領域)が築かれ、プロセスの中でパフォーマンス力の低下がみられると、違和感を感じるレベルまで腹落ちする。
以下Fixed MindsetからGrowth Mindsetへの切り替え方について2点記述する。


方法・努力・選択を言葉にして称賛する
「どういった方法で努力して、どれぐらいの量の努力をして、どういった選択をしたのか」といったプロセスに対して惜しみなく称賛する事が大切なのだ。自分で自分を承認し、受容し、認知する。
この習慣は、日本人の風土、文化的に受け入れ難く習慣として毎日の生活に落とし込みにくいかもしれない。
しかし、ここで大事な事は
『本心で思っていなくても、自分のプロセスに対しての称賛を言葉(セルフトーク)にする』
事が重要だと伝えたい。
筋肉をトレーニングするのと同様に、脳もトレーニングする事ができる。
脳は、言葉と映像によって24時間フル稼働で刺激を受けている。
比率で言うと、【言葉:8】【映像:2】。
つまり、脳は言葉によって大半の刺激を受けている。
人は、誰の言葉によって大半の刺激を受けているのか?
自分自身の言葉である。自分の言葉を自分が1番聞いている。
プロセスである方法・努力・選択に対して称賛する言葉を脳にインプットする。その言葉で脳は脳トレされ、自然とプロセスに目がいく脳の使い方になっていく。この習慣を積み上げていく事で自然と、Fixed MindsetからGrowth Mindsetへの切り替えが完了していく。


自分の脳を成長させる事ができると知る事
知能というと、人間は頭がいい、普通、悪いなど一生そのままだと認知している人が大勢いる。最近の研究では脳は筋肉と同じで、使えば使うだけ性能がアップする事が証明されている。脳内の微小な結合が増えて結びつきも強化されていくのだ。
頭を使い脳に対して負荷がかかるインプットやアプトプットを繰り返す事で、脳細胞が増加する。すると以前は凄く難しかった様な事でも簡単に思えてくる。
例えば、『子供の頃は喋る事も計算する事も苦手だったとされる方々が、次第に勉強する事によって脳の性能がアップした。』と話しつつ、実際に脳の神経細胞の結合が密になっていく様子を実際の写真で見せたところ、その講義を受講していた学生達は、努力する様にもなったし成績も飛躍的に向上した。
なので自分で自分の脳を進化、成長させる事ができると知るだけで効果を得る事ができる。
ある種、自分の努力次第で才能すらも伸ばせてしまうと知る事によってプロセスが楽しくなっていく。
Fixed MindsetからGrowth Mindsetへの切り替え方が完了していく。


❹まとめ

冒頭にもお伝えしたが『成功に囚われるな。成長に囚われろ』を論理的思考の元、解説してきました。
成功ではなく、成長に囚われる事が今を全力で生きる事に繋がりハイパフォーマンスを持続可能なものにできます。
脳のカラクリ的にも裏付けがされている内容をお伝えできたかと思います。
無意識的にFixed Mindsetで思考するのではなく、意識的にGrowth Mindsetに移行し、無意識的なGrowth Mindsetで日常生活を彩る事ができたら、より人生を加速させ進化、成長の多きプロセスを歩む事ができると思います。



〜あとがき〜

「もっと自分を進化させたい」「自分を進化させたいという想いがあるが、どう行動すれば良いか分からない」そんな方は是非GOAL-Bにお任せください。プロフェッショナルとして命を賭けて、共にあなたの進化をつくります。

下記URLのコーチ一覧からお申し込みが可能です。

https://akionakagawa.com/entry/gaol-b-coaching

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