うそんこ地学事典 5. カルデラとコールドロン

カルデラ:むかしむかし、あるところで火山くんが、どえりゃー怒って噴火した。お腹に溜まっていたマグマのほとんどが吹き出し、火山のお腹の中はスッカラカンになってしまった。火山くんは、出身が名古屋なのか、お国訛りで「お腹によーけ溜まっとったマグマがのうなって、お腹が、軽〜!デラ軽いでかんわ!」と喜んでいたが、今度は火山の頂上が壊れて大きな凹みが出来てしまった。この不思議な凹みのことを、「軽〜!でら軽いでかんわ!」を縮めて「カルデラ」と呼ばれるようになった。この凹みに水がたまって池になったので、火山くんは毎日釣りをして楽しんだということだ。これが、落語「あたま山」の元ネタらしい。

コールドロン:名古屋出身の火山の頭にできた「カルデラ」を見たお爺さんが、「ワシも昔は怒りっぽい火山じゃったけど、最近はすっかり丸くなったわい。」と「カルデラ」そっくりの丸く凹んだ頭をなでて、昔を懐かしんだ。「ワシも若い頃は尖った頭をしとって、フランスの俳優のアランドロンみたい。とか言われておったな。またそう呼んでもらいたいもんだな。」そう言っていた爺さんは、しばらくして亡くなった。戒名には、「コールmeドロン (ドロンと呼べ)」と書いてあったそうだ。