誰かが見ている

今回は数十年前のお話です。

とある小さな企業の店舗で働いていた時のこと
名ばかりではあるが肩書は【店長】だった。


この頃の中小企業(←言い過ぎ)というのは
店長たるもの早番・遅番などお構いなし
いわゆる【通し】いうのが当たり前

誰よりも早く来て店の鍵を開け、最終的には鍵を閉めて帰宅するのが
当然のような働き方だった。


通勤は車で約1時間、帰りはいいが朝は渋滞を避ける時間帯に出る為
早めにお店に着いていた。

そこで毎朝、店の周辺のゴミを拾いというのが
日課のようになっていた。

晴れだろうが雨だろうが ほうきとちりとり…
時にはビニール傘を持って(笑)

それ自体は別に苦でもなく、それが終わる頃に早番の人達も出勤してきて
業務も一つ終わるし、いいウォーミングアップになっていた。

そんな事を続けて2年程だろうか⁈
お店の土地の大家さんやその奥さんには
評判が良かった?。。。と思いきや

雨や雪の日は可哀そうだからという理由で
大家さんからは「stopしてくれ」と言われたΣ(・□・;)

じゃないと大家さんが奥さんに
可哀そうじゃない!と叱られるんだとか(笑)


そんな状況が一変

まぁ続けるというのは本気でやっていると楽しくなるもので
(個人の感想です)
そんな事もありその店舗ではやり続けました…



そう、会社が倒産するまでは(笑)


冒頭でも書いた通り、経営は上手くいってはいなかった
が故の勤務体制

経営者の体質等も重なり時代には合わなかったのは否めません。


そんな急展開な出来事で本部で集まりがありました
そこで店舗をまとめる的な役職の人から
自分の働いていたお店に1件の書き込みがあったとのことです。


それはそのお店の前を運行するバス会社の運転手さんから

「毎朝、バス停の前を綺麗にしてくれてありがとう」

そんな内容でした。


確かにお店に横にはバス停があり、
人が集まるということは、それに伴うゴミも…(笑)

朝の運行を担う方だったのか
たまたま、見かけてくれたのか、それとも
バス停を見てそう思ったのかは謎ですが

自分がやっていたことで
知らず知らずに感謝されていたってこと?

と悪い気がしなかったことを今でも覚えています。


続けること、それを本気でやっていると
自分が楽しくなってくること、

自分が経験してみることで見えてくるもの

また、それが思わぬことに繋がること。

そんなことを学んだ気がしました。


#誰かの役に立てたこと




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