見出し画像

読書ログ#6「敵とのコラボレーション」アダム・カヘン著

ストレッチコラボレーションという概念

「アダムカヘンすごい人だ。。どんな人生だったんだろう」が30分この本を読んだ感想だった。内容もさることながら、南アフリカの民族和解のプロジェクトチームに所属したり、世界の50か国以上で企業や政府の問題解決のオーガナイザーやファシリテーターとして活躍していた人らしい。アパルトヘイト政策廃止後の世界で対話を含めたコラボレーションの場を作り続けた人。すごすぎる。スケールは違うけど本を読んでみると身に覚えのある事だったりして面白かった。やっぱり物事はシンプルなんだなぁ。今回のメインは「ストレッチコラボレーション」というつながりだった。

三人の敵

敵(賛同できない人、好きではない人、信頼できない人)とどう協働するのか。本の読み方としては結論がP168から書かれており、そこから読むと理解しやすかった。
追記)補足で、僕の周りがいわゆる敵ばっかりだからこれを読んだのかというとそうではなくて。(笑)この本の定義のとおりだなぁと。仲間的な存在なんです、みんないい人ばっかりでいい職場、仕事だなぁと日々感じてます(笑)しかし、最高ではないなぁなんて思ってて、まだいけるなぁと。。。そこに僕の存在がなにかできることがあるはずなんだと思って手に取った本でした。誤解されぬよう(笑)

人とともに問題の解決するとき4つの選択肢

複雑な問題に出会った時の4つの行動選択肢がある
①適応する
②強制する
③コラボレーションする
④離脱する

コラボレーションの3つの落とし穴と1つの誤解(P64)

変化のマネジメントはコントロールを前提にしている。複雑な問題の解決には課題の解決に思考を向かわせることが多い。前提を共有して変化を出在する。それより組織の編成に改革が必要なのかもしれない、もっと自由に変化を埋める組織やチームのほうが僕はワクワクできるし複雑な問題を全体で解決しようとするよりもすべての部分集合が変化に寛容であれば、、、面白いかもしれないと思ったセクションだった。

(余談)そういえばジャイアントキリングで辰巳監督が最初にやったのは戦えるチームを創ることだったなぁ。。。

そんなコラボレーションするときに3つの落とし穴が紹介されていた。
①利益を組織の全体の1つに決めつけてしまった。
②問題の見解を全体で1つに統一してしまった。
③マネジメント側が関係者に変容を求めた。

「ストレッチコラボレーション」を創る3つの要素

ストレッチコラボレーション、、、?何それ面白そう。
よくあるコンフォートゾーン、ラーニングゾーン、ストレッチゾーン、パニックゾーンをすぐに思い浮かべて書いてみた。解決困難な課題[problematic]に出会った時人はどんなコラボレーションを生み出せばいいのか。
この本の中ではディエスティのコロンビアという紛争解決のためのプロジェクトを例にストレッチコラボレーションは3つの要素を紹介していた。(P89 )

①大きな枠だけ決め、1つの焦点を持たないでコラボレーションする。
②1つのビジョンやロードマップを持たないでコラボレーションする
③他者の行動を変えないままコラボレーションする

、、、、、いや、無理やん。(笑)
僕のセオリーから全部外れてるやん。
、、、なんだろ、懐かしい感じもする。
初めて読む本なのに僕はこのコラボレーション知ってる。。。
「こうじゃないよね!」「これは嫌だよ」「こんな行動はやめよう、もっとこっちのほうがよくないか?」「あれ、最高だったよね!」
向かいたい未来の中にとてつもない自由がある。「僕はこれがしたい!あなたは何がしたい?一緒にやろう!」
そんなイメージ?ワクワクするやつだ。
②に関しては4つのシナリオ(P87)を提示したことと、第1のシナリオ「日が昇れば見えるさ(現状維持の未来、適応の未来)」を誰も選ばなかったこと、その2つしか共通理解していなかったらしい。
そもそも対話とかって何か答えを持たないことだもんな。一人一人の自由を尊重するの大事かもしれない。そもそも4つの選択肢の中で最も自由で最も遠くの景色を見に行ける、ワクワクする選択肢なんだ。

実現するための3つのステップ

ストレッチコラボレーションはそもそもアンコントローラブルという前提を持つ。そのうえで行う三つのステップ
①ホロン的構造の中で愛(関り)と力(主張)をグラデーション的に使う(対立とつながりを受容する)
②実験をする(スモールアクションと観察、ネガティブケイパビリティ)

①について
省略
②について
創造性とはまだないものを生み出す力、発見である。すでにあるものは勇気をもって手放す必要がある。(U理論、センシングからプレセンシングへ)
小さなアクションの積み重ね(スモールステップ、ラピッドプロトタイピング)で観察する必要がある。
ネガティブケイパビリティ(不安定な状態、未解決なものを受容する力、Dancing in the rain)の必要性
革新ではなく可能性に耳を澄ます、4つの話の聴き方(全体か部分かの優先、既存のものを再現か当たらしい現実を演じるのか)
センシング("sencing"何かが生じるプロセスにあるもの)からプレセンシング(十分に存在すること"present"+"sencing"、自己や相手の内部など特定の立場からだけではなく全体の大きなシステムも含めて大きなシステムから聞く)へ
③について
要すると多分「ルフィ力」な気がする。(笑)※割愛

結論

実際に体現するためのスケジュールが載っている。小さいことからやってみたい。

読み終えた今「次にしなければ」ならないことは何か?

①いろいろあるけどまずは年間活動計画に落とすこと、短時間でいいからいったん全体感をざっくりつかむ。
②「日誌ちゃんとかくプロジェクト」で小さくコラボレーションを実現してみる。

最後に

多分僕はこのコラボレーションをずっと無意識にやっていた気がする。
あらゆる立場から考えるときに全体を見下ろす鷹の目のような視座(協力隊のシステム変更、学校の文化にもう一度温度を持たせること)
追い込まれているとき、わからない物を「やばい、面白くなってきた。。。」とにやにやしちゃうこと
なによりその状況を楽しむ場を創ってしまうこと。
恐ろしいことに全部「数学をする」で身に着けた能力だ。。。
怖すぎる。。。
協力隊になってから感じていたこと、見えていた景色はきっと間違えていなかったんだとほんの少し勇気が湧いてきた。体温が上がった気がした。
先日一緒にはたらく仲間に「何をしたらいいのか見えてこない」「将来がなんとなく不安なんですよね(笑)」なんて相談をされた。僕が仕事を始める時に決めたことは2つ。
①僕の目の前に道はない。ないからしっかりいて後ろの人たちが学べるだけの足跡を残す(経験をシェアする)こと
②コーディネーターやハウスマスターという職業を”つくる”こと

追記

敵とのコラボレーションって書いてあるけど、僕の周りそもそもいわゆる敵みたいな人は居なさすぎる問題あるんだよな(笑)みんないい人。
だからこそ可能性があるし、もっと行けるんじゃないかって思っちゃう(笑)
みんなを自慢したい!!そんな町にしたい!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?