居場所【エッセイ】

この数日間、ずっと居場所について考えてた。

居場所って理不尽とは真逆にあるものだと思った。

他人にとっての居場所が何かは僕にはわからない。
家族、友達、バイト先、職場、保健室、部活、もしかしたら一人暮らしの家って人もいるのかもしれない。

時代の流れや雰囲気に流されたりしない、自分が自分でいられる場所、なのかもしれない。
ただ好きな人がいる、そういう環境なのかもしれない。

理不尽は突然向こうからやってくる。
僕は小学生の6年間ずっといじめられてた。
元々背が高くて体が弱かったから、いじめるには格好の標的だったと思う。
何をされても何を言われても何も言い返すこともできず、ただ我慢してた。

無関心なフリでもできればきっと、あるいはやめてくれたのかもしれないけど、それができなかった。
嫌がる僕がそんなに魅力的だったのか、いじめっ子にはすこぶるモテた。

書くような事じゃないから詳しく言わないけどだいたい考えられることは一通りやられた。

僕は学校に居場所がないと思っていた。
別に学校が嫌いなわけじゃなかった。
楽しく笑える友達もいたし、実際けっこう笑いも取ってた。

ただたまに学校に無性に行きたくない時があるだけ。
そんな日の前日はたいてい友達が急変して、僕を羽交い締めにしたりした。

あの感覚はなんだろう。

ずっと居場所を探していたのかもしれない。

心が安らかで心の底から優しくなれる場所。
不思議とあの頃を思い出すのが嫌じゃない。
僕はいま間違いなく居場所があるし、人の居場所にまで首を突っ込んでる。
あの頃いじめられてて本当によかったと思う。

狭い洞窟を出て開かれた所に出る、青空を眺めてただ深呼吸をする。
目を閉じると透き通った風が鼻を通っていく。
夢でもみてたのかな。

ありがとうございます!先にお礼言っておきます!