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『時代は僕らに雨を降らしてる』

1.「時代は僕らに雨を降らしてる」
「昔の英雄たちは何も教えてくれない」と時代遅れの古臭い先輩アーティスト(拓郎とか)に引導を渡す、シビアな歌詞
これからはもう俺に任せとけやという選手宣誓
(ボブディランが古い価値観を風刺した歌「時代は変わる」にインスパイアされたのかも)


2.「どしゃ降りRainyDay
剛が色んな女とヤリまくるセックスソング
曲名は男女の体液のメタファー
深読みさせる歌詞への挑戦も積極的
(同じくセックスを歌った清志郎の雨上がりの夜空にの影響かも)


3.「交差点」
文句なしの名曲、失恋ソング
「君の胸の痛みが僕にわかるといいね」と他人事みたいな言い方が長渕っぽい


4.「愛してるのに」
文句なしの名曲、失恋ソング
「今までの僕何がいけなかったの?」と別れ際に納得してなさそうな言い方が長渕っぽい


5.「ローディー」
ライブ終演後の祭りの後の静けさの中、スタッフへの労いと感謝に想いをはせる
切なく優しい情景描写がやっぱ達者


6.18インチの罠」
松井五郎との共作詞
外部発注してから長渕が気に入らない部分を手直ししたのかな?


7.「晴れのち曇り時々雨」
陽気な捨て曲


8.「夢破れて」
ギター一本一発録り
夢を諦め故郷に帰る友達の不甲斐なさに苛立つという、歌謡曲やロックに意外とない設定
そして「覚えたことといえば年老いた親を騙すことくらい」と戦慄の独白
ストーリーテラーとして完全に開眼している


9.「青春は手品師」
テレビドラマ王貞治物語のテーマ曲として書かれた曲
作詞は阿久悠
ミディアムテンポのメロディアスでキャッチーな長渕本人による作曲は、発注側の要望に応える彼の器用さがうかがえる



10.「マリア」
荘厳で幻想的で讃美歌のような雰囲気の曲
この手の曲って大仰なストリングスのアレンジに逃げがちなのに、きっちりアコギスリーフィンガーで雰囲気出してるのがさすがのスキル

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