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十八日と二八日は大須観音で骨董市がある。 その日が土日祝祭日なら、ぜひとも行きたいのだが、二の足を踏む。骨董に興味があるとも思えない父がかなりの確率でうろうろしているからだ。 骨董、古物、古着など多種多様な古物市なので、友だちと品定めをしながら店々を冷やかし、買いたい気持ちに心を開いて、つい買ってしまうのを楽しみたいのに。 うっかり父と鉢合わせしてしまったにしても、遠くにいるのにバッチリ眼があってしまったにしても、「やあ」とか「なんだ、おまえも来とったんか」ていどの会
夕方五時半から六時を回ったころには、十五分歩いて保育園へ孫をお迎えに行く。 孫を受け取り、保育園から一〇分ほど歩いて孫の家、つまり息子の家へ寄り、孫とママかパパの帰りを待つ。 二〇年も若ければ、自転車にチャイルドシートを着けて孫を乗っけているだろう。けれど前期高齢者となると、想像力は悲観的になり、自分の身体的バランス感覚を疑い、考えうるあらゆる危険性ばかりが脳裏で膨らんでしまう。なので体力と筋力の維持と位置づけ、徒歩でお迎えをしてきた。とことん悲観論者のわたしは、孫を