初春の聞香会は「古木で聞香三昧」♫

2023年は、香雅堂創業40周年に当たります。
「上質な香木・香道具を提供する」ことを本業とし、その実現のために「小さな店であり続ける」ことを本懐としつつ、世界に唯一無二の存在を目指して地道に歩んで参りました。
多くの皆さま方のご愛顧のお蔭で現在では二代目が代表取締役社長として事業の主軸を担い、新しい時代に向けて意欲的な活動を展開しています。
創業者が座右の銘とした守拙全天眞(つたなきをまもりて てんのまことをまっとうす)の志は社是として継承され、志野流香道第二十世御家元蜂谷幽光斎宗玄宗匠の揮毫により、扁額として弊社2階「守拙庵」に掲げられる運びとなっています。

当初は「自分の好きなことを仕事にして、励む」くらいの感覚で、むしろ両親の構想に応えること、恩に報いることを主に考えていたように思います。
京都の実家には江戸時代から継続してきた歴史があり、それを途絶えさせることは考えられませんが、香雅堂は未知の土地で既存の取引先も皆無の中、ゼロからのスタートでしたし、もとより守るべき暖簾もありませんでした。
いつまで続けられるものか全くわからない情況の中、試行錯誤し、数多くの失敗や過ちを経験しました。

何年かを経るうちに、実家が目指している方向と、自分が目指したい方向とに相違があることに気付き始めました。
座右の銘を意識し始めたのも、その頃でした。

話が逸れてしまいましたが、唯一無二の香木・香道具店を目指して稚拙ながら歩みを続ける香雅堂の2023年は、おかげ様で何とか40周年を迎えることができた感謝の気持ちを込めて、「香木愛好者の皆さまに出来る限り醍醐味を還元する」とでも表現すれば良いのか、とにかく稀少・貴重な香木を可能な限り分木し、また一緒に味わって戴ける聞香会・名香鑑賞会を企画して参りたいと考えています。

1月25日の聞香会~古木の香りを聞く~では、メニュー外の特別ゲストとして歴史的名香を炷かせていただく予定です。
どうぞご期待下さいませ。

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