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山田古形の小説

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山田古形が書いた小説の一覧です。楽しいヘンテコ話がたくさんあります。
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#こたつ

【小説】冷たいこたつの中の隣人

 雪上に置かれたこたつに入り、くつろいだ様子でみかんの皮を剥く人物を見て、辻井可織は目を丸くした。  厚手の布団で身を覆った人物は、緩やかな仕草でみかんを一房ちぎった。暖かそうな光景だと可織は思い込みかけたが、「そんなはずあるか」と理性から抗議を受けて我に返った。  こたつは今日になって忽然と、可織の住むアパートの裏庭に現れた。テーブルも布団も電源ケーブルも全て白く、周囲に積もった雪と同じ色合いをしている。机上の丸盆とみかんが多少の彩りを添えてはいるが、全体としては色味に乏し