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山田古形の小説

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山田古形が書いた小説の一覧です。楽しいヘンテコ話がたくさんあります。
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2022年11月の記事一覧

【小説】襲撃のシュークリーム・ヘッド

 ふらつく足取りで最終電車に乗り込み、誰もいないロングシートに腰を下ろそうと近づいて、私は足を滑らせ頭から座席へ突っ込んだ。  座席の感触を顔面で確かめる機会は初めてだけれど、さらりとした布地の表面は思いのほか心地良く、固すぎず柔らかすぎない適度なクッション性もあり、枕代わりにしてそのまま眠れてしまいそうだった。  体中に回り切ったアルコールのせいで、動くのも考えるのも億劫だ。這いつくばった姿勢でうとうとと船を漕いでいたけれど、動き出した車両の振動によって目下繊細な状態にある