日本の学生は無意識に差別的だという、ある予備校講師の投稿について
もりてつが炎上している。それを知ったのは平日の午後のことだった。
きっかけはこの投稿。
慶応経済学部の英作文の添削で、差別的な内容の文章をいくつも目にしているのだと推測される。
この投稿について考えてみた。
この投稿自身が差別的である可能性
まず、このもりてつの投稿自体がステレオタイプ的だ。
たしかに彼自身の体験から、偏見にみちた内容を書く受験生は多いのだろう。
しかし、そういった背景があったところで、ステレオタイプであることに変わりは無い。
そのことは、もりてつ自身が投稿している。
もりてつの基準では、上記のような内容は差別にあたる。
しかし、では外国人の一人も日本の自然を破壊しないか、ゴミを捨てないかというと、そういうわけでもない。
『海外は危険』に至っては、統計的な事実もある。もう少し詳しく書いてくれないと、この講師は事実を書いただけで差別だと見なすのだと思われかねない。
氏の基準に沿えば、名誉毀損罪と同じで、たとえ事実であってもある集団に不都合なことを書くと差別にあたる。そうであれば、氏の「日本の子どもは差別的だ」というのもまた差別にあたる。
もりてつ氏には、まずこのことを意識していただきたい。
なぜもりてつは『めちゃめちゃ差別的』な文章を目にするのか
もりてつの投稿はおいておいて、本当に日本の子どもは無意識に差別的なのだろうか。以下、なぜもりてつが上記のような投稿をしたか、その理由を考えていく。
実際に差別的な説
まず、実際に日本の子どもが差別的である可能性だ。
この点は『ネトウヨとパヨク』(物江潤 著)に詳しい。
ネットリテラシーの低い小中学生がネットを使うと、デマやフェイクニュースに簡単に踊らされてしまう。その結果、無意識に特定の集団を差別してしまう。
特にTwitter(X)のような短文SNSは、根拠を説明しない主張が、長々と根拠を連ねた主張よりもバズる。だからむしろ荒唐無稽な主張がどんどん拡散される。この書籍が発売された当時はなかったが、TikTokやYouTube shortsなどのショート動画の流行で、このリスクはさらに高まると思われる。
若年世代はそうでない世代よりも早く、ネットに触れる。であれば、実際にネトウヨ・パヨクとなる危険性も高い。
差別的な文章が推奨されている説
これは僕が高校の時に教師から聞いた話だが、大学受験の英作文では内容は問われないのだという。むしろ、YesかNoかを明確にするとか、一貫性があるかとかが採点基準となる。
この説が本当かどうかはわからないが、これらの言説を聞いた事のあるひとは多いのではないか。
これを裏返せば、どれだけ差別的な文章であっても、満点をとれる可能性がある。むしろ差別的な文章の方が、一貫性を保ちやすいため点をとりやすいまである。「定年退職についてどう思いますか」という問いに対して、「老人はみんな無能だから定年退職は肯定されるべきだ」といった方が、「年齢に拘わらず有能な人は会社に残すべきだ」というよりも、文章としては書きやすい。Yes/Noも明確だ。
とすると、戦略的に差別的な文章を書いた方が、一貫性や意見の明確性といった点は評価が高くなる。
内容による加点あるいは減点がないという条件では、むしろ差別的な文章のほうが受かる可能性が高い。
もりてつは日本の子どもを「無意識に」差別的だと書いたが、本心からではなく「意識的に」差別的な文章を英作文として書いているんじゃないか。
差別的な受験生がもりてつに集まりやすい説
最後に、もりてつのもとに、差別的な受験生が多く集まっている説を提唱する。
普通、特定の予備校講師に差別的な受験生が集まるというのは考えにくい。しかし、彼ならあり得る。
というのも、彼は武田塾の講師であるからだ。
どういうことか。皆おなじみ、wakatte.tvだ。この二人が武田塾の講師であることは公然の秘密だ。
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/37a24e98096737f13e2d949630e87f6974ef6fdb
このwakatte.tvとおぼしきユーチューバーの動画が、読売新聞の記事で言及されていた。
この記事には、ある女子生徒が、wakatte.tvとおぼしき動画を見た結果、本来進みたかったのと異なる進路を志望するようになったと書いてある。
武田塾の講師がこういった差別的な投稿を公然としている以上、武田塾が「差別に緩い」塾と思われてしまっている節があるのではないか。
もちろん、武田塾の生徒が全員そうであるわけではないし、もりてつの添削が武田塾のものかはうかがえないが、一つの可能性として提唱する。
もりてつ氏はその語学力が尊敬できる人間だ。だからこそ、もう少し投稿には慎重になってほしいと思い、色々と書き連ねてみた。
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