クソクソランドのこぼれ話 いとうさんとの会話

ある日のゴミ屋敷での話。
私はふと思いついた言葉を口にしてみた。

「くちゃぁ〜はにゃぁ〜」
(高音で鼻にかかった声、更に口はアヒル口でCHARAっぽく)
いとうさんをチラッと見るとビクっとしている。
私は(ププッ、反応してる反応してる)と思い、続けて
「くちゃぁ〜はにゃぁ〜」と言った。
いとうさんは何も言わないが明らかにこちらを意識している。
「くちゃぁ〜はにゃぁ〜」と言うといとうさんが遂に
「は?なんなんですか?それ」と言ってきたので
「くちゃぁ〜はにゃぁ〜」と返すと
「めっちゃムカつくんだけどやめてくれない?」と言ってきた。
私はいとうさんが混乱する姿を見るのが大好きなので時々こういう事をしてしまうのだ。絶妙にいとうさんがムカつくラインの言い方で私は続けた。

「くちゃぁ〜はにゃぁ〜」
「本当にやめてください!凄いムカつくんだけど!!」
「くちゃぁ〜はにゃぁ〜」
「あぁー!もういい!はいはい!分かりましたよ!」
「くちゃぁ〜はにゃぁ〜」
「・・・・・」
「くちゃぁ〜はにゃぁ〜」
「やめろ!」
「くちゃはにゃくちゃはにゃくちゃはにゃ.....!!!」
「やめろやめろやめろーーー!!!」

と言うことがあった。


私は匂いに弱い。香水の匂いなどを嗅ぐと鼻がやられて鼻水が止まらなくなったりするのだ。あの当時いとうさんがロクシタンのハンドクリームをつけていた。
私はあの匂いが苦手で、いとうさんがハンドクリームをつけるたびに息をとめていた。匂いがなくなるまでの間、大体5分くらいはとめていたと思う。

ふと、この努力を本人に伝えてみるのもアリではないのか?と思いいとうさんにこう言った。
「あのさぁ。だから何ってわけじゃないねんけど、ちょっと伝えとこうと思うねんけどさぁ、いとうさんってロクシタンのハンドクリーム使ってるやろ?私あの匂いがめっちゃ苦手で匂ったら鼻水が止まらなくなるねやん。だからいとうさんがハンドクリームつけてから5分くらいの間毎回息とめてるねん。」と言った。
するといとうさんは照れたような怒ったような感情が渋滞したような表情でめちゃくちゃ喋っていたが、端的に言うと「あぁ、そうなんですか。悪うござんしたね!」みたいな事を言ってきたと思う。
それからはハンドクリームをつけるたびに「気ぃ使うわー」と言いながら私から手を遠ざけていた。

しかし、その後私は匂い関連でいとうさんに仕返しされたのだ!
私が金木犀の香りの香水を買った事をいとうさんに話していた時のことだった。
「これ、金木犀の香りやねん!珍しいやろ?肌につけたら徐々に香りも変わっていくねんけどな。ほら、匂ってみて!」と言うといとうさんが
「私金木犀の匂い嫌いなんだよね!」と言ってきた。
私が「え、そんな人いる?」と言うと
「うん、マジで嫌い!」と言ってきたので
「もしかしてロクシタンの仕返ししてる?」と言うと
「仕返しじゃないよ。ただ嫌いなだけ。だってトイレの芳香剤みたいじゃん!めっちゃ嫌いなんだけどー!ギャハハ!」と言ってきたので
「あ、はい、もういいですー。」と言って話を強制終了させたのだった。

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