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誰が絵画を塗り潰したのか?

 先日バイオハザード第1作目…のリメイク版のリマスター版をクリアした。RE2に続いて2度目のホラーゲームへの挑戦。
 以下、バイオハザードHDリマスター版の感想…というわけではないのだけど、思ったことをつらつら書くので本編のネタバレを含みますぞ。

 バイオハザードには調べられるオブジェクトが多い。
 攻略に直結するものもあれば、あくまでフレーバーテキストに過ぎないものもあり、それらが不気味な雰囲気作りに貢献しているのだけど、これらテキストにいくつか疑問点があった。

どうもゾンビと関係ない無法が働かれた形跡がある。

 ピックアップしたスクリーンショットで見られる痕跡は、どれもゾンビによって行われた加害ではないように思える。
 特に右下のスクショでは「腐った奴ら(ゾンビ)の仕業ではないようだ」というジルのお墨付きまでもらっている。

 物語の舞台となった洋館は、ウィルスの流出によって惨劇に見舞われている。元々アンブレラの関係者が生活していた施設ではあるものの、館内で拾える日記を見るに、ウィルス流出事件が起こるまで警備員や飼育係達は平常通りの生活をしていた様子がうかがえる。
 ウィルスの進行具合は個人差があるようで、洋館内ではゾンビと生存者の攻防も多少はあったらしい。
 ガラスが割れたり焼け焦げた跡があるのは、百歩譲ってゾンビと生存者の戦闘の余波による損壊と見なすことも出来そうだが…そう考えても疑問は残る。
 特に上記スクショの左下。

 人物画の顔の部分だけ塗り潰すというのは「戦闘の余波」では説明がつかない。

 調べたところ、どうも原作の初代バイオハザードにこの絵画は存在しないらしい。リメイク版で追加されたものだ。
 本作は1996年に発売した初代バイオハザードを、2002年にリメイクした作品を、更にHDリマスター化したもの。
 2002年にリメイクされた時点でバイオシリーズは1、2、3、コードベロニカと展開している。作品の世界観が確立され、ファンの間で共有された後にリメイクされたことになる。
「特に意味はないが不気味っぽさが出るからとりあえず追加されたオブジェクト」という線は、薄いような気がする。

っていうか、リメイク版は館内に飾られている絵画が妙に多い。
細い柱にすら絵画が何枚も掛けられていて、それ自体がもはや偏執的だ。
中には額のチョイスがトンチキな絵画も。

 リメイク版で追加された要素というと、他にリサ・トレヴァーがいる。
 彼女の概要は省くけれど…ざっくり言うとウィルスの被検体にされ、モンスターになってしまった少女だ。リサの日記を読むと知性や認識能力が狂ってしまっている様子がうかがえる。
 リサは他人の顔が全て母親の顔に見えるようになっていたらしく、他者を「ママの顔をした偽物」と呼んで、顔の皮を剥いでいたらしい。

 リサはモンスターになってしまっているけど、他のゾンビ達に比べればずっと人間的な知性が中途半端に残ってしまっている。

墓地を抜けた先には、彼女が居住していたらしき小屋がある。

 彼女と初遭遇するのは洋館の中庭を抜けた先にある、粗末な小屋。
 洋館から徒歩5分程度の距離であり、監禁されていたわけではない。ゲーム的な都合でリサ・トレヴァーと遭遇する場所は限られているものの、彼女は自分の意思で洋館に入れたのでは?

 もしリサが洋館に入って、壁一面に貼られた人物画を見たら?
 今の彼女の認識能力では、人物画も全て「ママ」に見えていたはず。でもママではない、ママの顔をつけた、偽物のママの人物画。

「人物画の顔の部分だけ塗り潰す」という猟奇的な行為は、「顔」に対して異常に執着するリサの仕業だったのでは…?
 という、特に根拠のない妄想考察なのでした。

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