風景と自身の肉体
大自然に踏み込むのは非日常的な出来事に違いない。
大自然にあって自己の肉体は点景だろう。点景があってそれを取り巻くものへの視点が生まれる。
ただそこに自然があるわけではない。
視線があってこその自然だということもできる。
だが、そういう視線はすでに「政治」の色彩を帯びているのではないか。
人間の、自然に対する征服欲がそこに表れているのである。
そうしたものは容易に看過されうる。
そうしたものを剔抉する批評精神を見出すのは稀有なことだ。
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