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商品展開から読む「次の殿堂入り」(6/20追記あり)

アドバンテージデュエマ担当のヤマダです。
時期的にそろそろ殿堂発表が近そうなので、暇つぶしに殿堂予想を書いていく。当たったらドヤ顔できるし、外れても特に実害がないので書き得。
※追記(6/19) 6/24 19時から公式生放送にて殿堂発表があると告知がありました。非常にタイムリー。

予想の基準

・GRは一旦無視する
今回の改訂ではGRに対して重い規制がかかることは避けられないと思われる。また、その中で「このカードは殿堂、このカードは一発でプレミアム」と細かく刻むことにあまり意味を感じないので一括でスルー。まあ大体強いところは概ねかかるでしょう、という前提。
・競技環境(メタゲーム)よりも商品展開を重視
自身がそこまで競技環境をやり込んでいるわけではないので、メタゲーム的な観点ではやや的外れな予想も多いかもしれない。
それよりの直近の収録カードや、今後のカードデザインへの影響を重視して予想している。

以上を踏まえた上で、早速「殿堂されそうなカード」を見ていこう。
(本記事の画像はすべて、デュエル・マスターズ公式サイトより引用)

危険度5(ほとんど確実視している)

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《凄惨なる牙 パラノーマル》

・現時点での活躍
十王篇の新能力「ギャラクシールド」の登場以降、「ダッカルパラノーマル」のコンセプトカードとして突如注目される。

・予想の根拠
十王篇第二弾でのさらなるギャラクシールドの強化

パラノーマルは個人的に、GR関連を除けばもっとも殿堂入りに近いカードだ。
このカードはシールドに表側に置かれているかぎり相手クリーチャーのパワーをマイナス3000する常在型能力をもっており、本来は自身がもつシールド・ゴー能力によって「7マナのほぼバニラクリーチャーを出す→破壊される」という手間暇をかけてようやく発揮できる能力、という設計だった。だが、「絶対の楯騎士」やダッカルとの組み合わせで直接シールドゾーンへドロップすることが現実的になり、一躍メタゲームの第一線へと躍り出た。

そして第二弾では、ギャラクシールドがさらに強化される。具体的には4マナで手札からシールドへ直接パラノーマルをドロップできるカードが複数種類追加されることが発表されており、注目度とシングル相場は過去最高の盛り上がりを見せている。

ただ、落ち着いて考えてみよう。安定4ターン、ヘブンズ・フォースが絡めば最速2ターン目からクリーチャーを根こそぎ否定するカードが果たして許されるだろうか?十王篇第二弾で追加されるこれら新カードは、「パラノーマルの殿堂入り」を前提に設計されたと考えるのが自然だろう。また、ここで規制を掛けないのなら、今後ギャラクシールドを強化する際に大きな懸念点になり続けることが容易に予想できる。何を追加するにしても「そのカードとパラノーマルの組み合わせは危険なレベルではないか」と考慮せざるを得なくなり、エキサイティングな新規カードをデザインする妨げになる。
よって、パラノーマルの殿堂入りはほとんど間違いなく、免れられないものだと考えている。

※6/20追記
パラノーマルが規制されないパターンについて

パラノーマルがもし規制を免れる場合、ダッカルパラノーマルというデッキ(というよりも最速2ターン目から一生クリーチャーを出せないという非常に不快なゲーム体験)を抑えるためにヘブンズ・フォースが代わりに規制される可能性が高いとみています。
最速2ターン目からのマウント、および4ターン目に「ヘブフォ+ブレスト」などで一気にコンボを揃えるパターンをつぶすことで、問題ないレベルまでパワーを落とすことは可能だろう。
ヘブンズ・フォースそのものについては後述。

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《生命と大地と轟破の決断》

・現時点での活躍
「ネイチャーバイカー」「白緑ファイブスター」など、Tier2レベルでの幅広いアンフェアデッキでの採用。(Tier2ということは、Tier1デッキが規制を受けた場合に代わりに台頭するデッキの筆頭だ。)

・予想の根拠
今後のカードデザインを狭める。

このカードに関しては、GR関連とほとんど同じレベルで「間違いなく規制されるであろう」カードなので、あえてここで特筆すべき点はない。すでに十分に悪用されており、今後の5マナ以下のクリーチャーのデザインに非常に大きな制約を課すカードである。
今回の主題でもある「商品展開からの予想」に絡むような話もないので、「忘れてないぞ」と言及だけしておいて事実上スルーさせていただく。

危険度3(規制される可能性がある)

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《ヘブンズ・フォース》

・現時点での活躍
「赤白バイク」「ダッカルパラノーマル」を筆頭に、4マナの強力なカードを早いターンにたたきつけるブン回り要素。

・予想の根拠
「Wチームドッキングパック」において再録がなかった。

ここからの予想は「ありえるかもしれない」カードとなっていく。
ヘブンズ・フォースは一見、その強力さのわりには規制から縁遠いカードのようにも思える。ここ数年プッシュの強いバイクデッキにおいて欠かせない1枚であり、常に危険をはらんでいる「踏み倒し」カードでありながら、その上限が4マナと低く設定されているからだ。2ターン目にキャストするヘブンズ・フォースは最強のカードと言えるほどだが、そこからターンを重ねるごとに急激に価値を落としていく。賞味期限の短い難しいカードでもあるのだ。「強力ではあるが、致命的に危険とまでは言えない」というのが正確な評価だろう。
先ほど挙げたバイクデッキの他にも、十王篇で登場した「チームボンバー」「チーム銀河」においても強力なカードとして採用される。むしろ、そのチームのデッキを組む動機となりえるほどに魅力的だ。

ではなぜ、ヘブンズ・フォースが規制されうると考えるのか。
それはまさに「チームボンバー」「チーム銀河」どちらとも相性が抜群なのにも関わらず、「Wチームドッキングパック」で再録されなかったからだ。
市場での評価こそ低いものの、Wチームドッキングパックには強力な再録カードが数多く収録されている。超定番トリガーのクロックや、ダイナボルトの登場を見越したドラゴンズ・サイン、地味に高かったケンザン・チャージャーなどだ。同シリーズの他パックに目を向けても、蒼龍の大地・ドンドン吸い込むナウ・獅子王の遺跡・フェアリーシャワー・ザロスト・ベルヘルデスカル・タイムトリッパー・ダークライフなどなど、目白押しのラインナップである。これほど容赦なく惜しみない再録をしているパックで、ヘブンズ・フォースが再録を免れたというのはやや不自然に感じている。
もちろん、一番考えられる理由としては2ブロック環境への配慮だろう。それでも決して楽観視できない、規制の可能性を捨てきれない1枚だと考える。

危険度2(今回とは限らないが、いずれ規制されるかもしれない)

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《レアリティ・レジスタンス》

・現時点での活躍
直近ではほとんど無し。昨年「デッドダムド」の台頭とともににわかに注目を浴びる。

・予想の根拠
「Wチームドッキングパック」での、無節操なレアリティ変更。

最後にとりあげるのは「レアリティ・レジスタンス」だ。今回の記事の中でもとりわけ奇妙に感じられる1枚かもしれない。
そもそもが奇妙なカードである。カードのレアリティを参照して、高レアリティのカードを咎める。名前そのまんまのカードである。

今回このカードを規制候補に入れた根拠は、これもWチームドッキングパックに由来する。このパックではあまりにも無節操にカードのレアリティが変更されているのだ。

デュエマのカードは基本的に、再録される際にもともとのレアリティを引き継ぐ。しかし、過去には一部の例外も存在しており、それらのカードとこのレアレジは非常に面倒な問題を引き起こしている。同一のカードでありながら、「SRかVRのカード」「それ以外のレアリティ」の2種類のカードが存在してしまうと、「レアレジに引っかかるか否か」という点で性能差が生まれてしまった。同じカードであるにも関わらずだ。
カードによっては派手で見栄えのよいSR版をあきらめ地味なノンFoil版を使用しなければ不利になってしまう。これはレアリティにこだわる趣味の人には大きなストレスになっている。

また、レアレジはカードゲームの大原則に背いているカードでもある。
デュエマに限らずカードゲームでは、印刷された時期によってカードに書かれている文面が変化することは多々ある。そこで、実際に書かれている内容にかかわらず、最後に印刷されたそのカードの最新の文面が書かれているものとして扱うことが一般的だ。
しかしレアリティという微妙に覚えにくい領域(そもそもこのカードしか参照しないのだから普段は覚えなくても不都合はない)を参照するこのカードでは例外的に「カードに実際に印刷されているレアリティを参照する」というアナウンスがされている。
だからなんだ、と言われてしまえばそれまでだが、奇妙な例外があるというのはそれだけで度し難いものである。

超BBP出身のジョークカードではあるが、それ故にこれだけの看過しがたい問題を引き起こしているカードでもある。
このようなカードと問題が存在してしまっている以上、本来ならば「もっとレアリティ変更に対して慎重になるべき」ではないだろうか。現時点で起きてしまっているいくつかの不愉快な事象を受け入れながらも、これ以上の問題を引き起こさないように努めるのは当然だろう。だがそうはならず、レアレジが関与するもの・しないもの含め多くのカードのレアリティが、Wチームドッキングパックでは変更された。
ならばこの無神経さは逆に「どうせ規制するからもう関係ないよ」という態度の現れなのではないか?というのが、規制を予想する根拠である。
レアリティ格差を無意味にするという意味で、規制されるならば殿堂でとどまらずプレミアム殿堂入りするのではないか?と考えている。

おわりに

以上で今回の予想記事は終了だ。
商品展開・収録カードという点にスポットを当ててみたがいかがだろうか。
記事の感想などあればTwitterまで。好評なら今後もやるかも。