見出し画像

サハラマラソンなる世界過で最も酷なレースに挑戦してみた -最終話-

DAY4の鬼門の90Kmラン!
砂漠で荷物背負って90Km 走るってどういうこと?って思いつつ、
予想通りこの日が一番きつかったことは言うまでもない。


オフィシャル動画最後の20秒の赤いのが僕です↓↓

https://fb.watch/kyuTxZJdWE/


地獄の砂丘地獄


4-5日目(鬼門オーバーナイトラン90キロ):

選手同士の頑張ろうぜ精神がとりわけ強いこの大会。
励まし合う精神が根強いているのだが、


この日あたりから声のかけられ方が更にグレードアップして神様モードにランクアップしたのだった。「you are my hero!!」や、「お前見つけると元気出る!」「マジですげーなお前!!」といった感じだ。


初日の、「ヘイボーイ、冗談はほどほどにしておけよメーン」的なノリの人はもう一人もいない。

ヒーローなんて言われると、もう脱げないじゃないかこの服。
そうして、半強制的に最後まで歌舞伎で走らされ続けたのだった。


さてこの日の戦略はこうだ。
結構な割合の選手が夜に仮眠などを取る。チェックポイントごとに割と長めの休憩も入れる。なんせ超長いし、超熱いし、超きついのだから無理は命取りになる。


そこで僕はこの作戦で行くことにした。
題して「寝ないこと山のごとし!休まず早歩き戦法!」である。なんせこれがうまく行けば、ファイナルでトップアスリートと並んでスタートできるのだ。


僕は燃えていた。ものすごく。

過去の頑張ってきた日々を思い出した。
脱飲み会&8カ月のトレーニング。

そして、大好きな肉を1カ月もやめて最高のコンデションで臨む為にビーガンを実施(週一は解禁しました。すいません。)全てはこの日のためだったと思う。



この作戦がうまく行けばあの努力の日々は報われるのだ。










そして、この戦法は見事に失敗する。
ウソでしょwwwって突っ込みたくなった。



前日までの調子のよさ、すぐ調子乗る性格、が掛け算されて、
「なんでも行けるっしょ!」というスーパー調子乗りモードに陥っていた。

完全に作戦ミスである。だからダメなのよお調子者は。お調子者の皆様にはくれぐれもサハラマラソンの戦略は気を付けてほしい。

朝の9時~22時まで灼熱の炎天下で走りにくい砂漠を休まずに走ったり早歩きしたりを繰り返し、休まず歩を進めていた。事件は22時過ぎに起きた。

夜はヘッドライトをして走るのだが、焦点が合わない。。。


あれ?なんかおかしいぞ俺の体。。。。。



足もフラついて走れなくなってしまった。
というか、歩くのもまっすぐ進めない。
おそらくハンガーノックというやつ?だと思われる。
とりあえず根こそぎカロリーをここで取る。


のこり30キロ程度を残して絶望的な状況に陥ってしまった。
チェックポイント7で、イタリア人の2人組トッティ(仮名)とカンナバロ(仮名)に励ましてもらい、加えて通りかかった日本人のサハラ大先輩にも優しくしてもらい、


僕は少女のように小さくなって一旦休むことにした。15分の仮眠である。
今回のレースで一番キツいというか絶望したのがこの時間帯だった。


今までの人生で沢山体験したが、今回のマジでやばいやつだな。
これリタイア?いやぁそれは格好悪すぎるだろ。

「レッドドラゴンはリタイヤらしいよ。そりゃそうだよね。アイツあほだなー」そんなことを裏で言われてる絵がはっきり浮かぶ。


リタイヤは絶対に嫌だ。モロッコの砂漠まで来て、歌舞伎まで着て。


こういう時こそポジティブマインド!
辛いと思うから辛い。そういう走り方になる。
「今がスタートだと思って、結構速く走ってみよう!」


で、ジムのランニングマシーンでいう今まで時速6キロくらい→
時速12キロくらいの感じでめっちゃ速く走ってみよう。
まずは100mだけでも。


そして奇跡が起きた。(コレ本当の話です。盛ってない。)
さっきまで動けなかったのに、走り始めて5分もしないうちに


ランナーズハイ発動!


なんか、アルマゲドンの最後の方で、地球に戻る宇宙船が壊れてぶっ叩いたら直る嘘みたいなシーンを連想させるw


リタイヤがよぎってから30分後の話なので、こんなんある?
って自分をツッコミながら、今しかないと思い最後までかなり高速でゴールすることができた。


しかしこの日はツラかった。
こんなツラい経験なかなかできないと思う。


「これを創った主催者すごいわ」と感心しながら、ゴール地点では深夜にも関わらず主催者がゴール地点で待っていた。


もう、なんだろう。止まらない涙がボロボロ無限に出てくるんですよ。
それが死ぬほど気持ちいい。


やっぱり極限体験ってコレだからやめられないな。
普段の生活では絶対に味わえない。

結論、無事ゴールで鬼門のオーバーナイトランをやっつけたのであった。


6日目(45キロ)、7日目(10キロ):

結果が出た。

結果とは僕がファイナルでエリートランナーと、一緒の時間に、同じ位置でスタートできるかどうかの結果である。
前日までにして最大の目標。



このファイナルのスタート画像を見ていただきた↓↓↓


キターーーーーーー!!!

左の方の赤い髪で、木の棒を持ってるのが僕です。
やりました。ミッションコンプリート!!


みんなプロだからね。高性能時計のスタートボタン押してGoですが、

僕はそんなの持ってないので前向いて棒持ってロケットスタートです。



もうこの写真が撮りたかっただけなんです。
ただの色物出場じゃないんだぞというところを証明できました。



サハラはまだ終わっていない。最後までやり切ろう。
この日もメモリアルはやはりゴールシーン。

ゴールが見えたときにまた涙w
なんか知らんけど、その時にフワっと空から突如としてアニキ(ちょっと前に病気で天国にいきました)が出現した。


「俺だってやりゃできんだよ。見てるかアニキ??」
自然にこういう言葉が僕の口から出てきて異様に泣けてきた。
アイツにサハラマラソンを歌舞伎で走り切ったぞって自慢したかったな。。。


湿っぽい話はそこそこにしておいて、
人間やりゃ何でもできるんだなっていうのを改めて痛感しました。
僕はまだ36歳。これから何にでもなれると思っています。


これからの人生は社会問題の解決に注ぐのってなんか「生きてる」って感じがすると思う。シンプルに、ただ生きるよりイイことしたいし、より価値あるイイことしたいし、どうせならそれを沢山したい。


そうして考えると社会の問題を解決するってのに人生を注ぐのは結構アリなんじゃないかって思っています。


今回のガチ目にきつい経験を乗り越えたのを糧に


僕は世界の貧困問題解決に挑みます。


ゴール後


サハラマラソン歌舞伎で完走!やったぜい!!!

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?