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裏話

 かくしてクリスマスも過ぎまして、自分はすっかりクランクアップしたような心持ちです。なので少し、クライマックスに至るシーンについての裏話をしてみます。
 クライマックスの少し前、導入ともなるエピソードは、コミック版のとある1コマの絵から生まれました。ちょうど1巻に収録されていますので、探してみてくれたら嬉しいです。
 このように、表現の違いから、たくさんの影響をいただいたことで、美しい完結へと導かれていったような作品でした。

 まして絵心のない小説家なので、漫画については、まるっとコミカライズ担当さんたちにお任せしているような状況で……。
 それはもちろん、その表現力を信じているからでもあります。そして、人を通すことで新たに生まれるもの、相互作用を楽しみたいからです。
 とはいえ、セリフ等の文字部分に関してはきちんと小説家としての責任を果たしております。コンプライアンスを考慮しなければならなかったタバコのシーンは、事前にこちらから変更案をお出ししました。
 ※1巻描き下ろしの漫画につきましては、完全にりんぱさんのオリジナルです。二人のことをとてもよく分かってくれているなぁ、と嬉しくなるようなエピソードを描いてくださいました。

 まあ、4巻をお読みくださっている方には、言わずもがなのことだと思いますが……小説という世界、漫画という世界、それらがあることも、そこに相違があることも、なんら奇妙なことではないと、ただ楽しんでもらえたらいいなぁ、と思います。

 そういえば。4巻の目次とキャラクター紹介の見開きページにも仕掛けがあるんですよね。読み終わったあと見直してみると、ハッと気づくことがあるかもしれません。