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[音楽ビジネスの学校2020レポート:8]著作権ビジネスの基本を押さえて、テクノロジーと融合された未来を考えよう。

 圧巻の内容でした。約90分間で、音楽著作権の基礎から、現状での課題、テクノロジー活用の可能性まで、こんなにまとまった講義は、これまで聞いたことがありません。流石、稲葉さん!なクレバーさが際立つ講座で最高でした。こちらのStudioENTREによるレポートを是非是非、ご覧ください。

 音楽著作権ほど、いろんな人が存在は知っていて、メディアや弁護士などの専門家も含めて、いい加減に語られることがあるテーマは珍しいのではないでしょうか?法律に基づいた国際的な法体系や、長年のビジネス上で築き上げられた商慣習はしっかりとあるのですが、外から見るとわかりにくく、意外にいい加減に語る人多いです。(僕は、見つけると都度、指摘するように心がえてきます。)音楽業界の中の人は、自分の商売で必要なところだけど耳学問で実業をする人たちと、知見を管理のために使う人の二種類に分けられて、全体を俯瞰して、業界外の人にわかりやすく話せる人は非常に少ないなという印象を持っています。
 稲葉豊さんは、若い頃はギターリストとして、サポートバンドもやっていたという経歴があるそうですが、「足を洗って」wwからは、ビジネス界で活躍されていて、音楽業界出身の方ではありません。インテリジェンスの幹部メンバーとして上場前から活躍されていたそうです。親元を飛び出してご自分で上場企業を築き上げた宇野さんのお父さんが実はUSENの創業者で、なくなる前に次男の宇野康秀さんに後を託したという経緯だそうです。USENの経営者が変わる時に、ユーズミューシックの社長になったのが稲葉さんの音楽業界人歴のスタートのはずです。そんな経歴なので、明文化されていない村の慣習を漠然と信じて、勘と運と人脈で、自分の感性を信じて動く従来型の業界人とは違って、ロジックとビジョンを持った、優秀なビジネスパーソンです。音楽著作権の分野で、多くの人から頼りにされて、盗用されるのは、僕から見たら当然に思います。既存のギョーカイの人と比較したらビジネススキルが違い過ぎるなと。

 僕は知人の紹介で稲葉さんがUSENに来られた翌日にお会いしているので、気付けば20年来のお付き合いになります。定期的に食事もさせていただいていて、お互いに面白い人は紹介する関係を続けています。
 日本音楽出版社協会(MPA)の会長が内定したという情報を知った時は正直驚きましたが、音楽業界が次のフェーズに進み、デジタル時代にフィットしていくという時代の要請なのだと思います。JASRACの理事も務めている稲葉さんは、今や日本の著作権ビジネスの最重要キーパーソンになっています。穏健でクレバーな方なので、僕みたいな下品で過激な発言は一切されませんが、持っている問題意識を目指すべき方向は、同じです。
 日本の音楽界の活性化に向けて、ご一緒にやれることはこれから多そうで、楽しみにしています。

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山口哲一:エンターテック✕起業
モチベーションあがります(^_-)