見出し画像

Spotifyが牽引する新しい音楽体験そしてビジネス生態系のアップデート〜MusicTech Radar始めました!

 僕に創業間もないSpotifyの存在を教えてくれたのは、JRC社長(現NexToneCOO)の荒川さんでした。新たな時代の到来を感じて興奮したのをよく覚えています。以来、ずっと注目しているのですが、日本法人は設立までにも曲折があって、結局、日本企業とは提携せずに会社を作って、最初のスタッフは、元AppleJapanの野本晶さんでした。押しかけ応援団的な存在として、プロモーションアカウントをいただいてサービスを使っていました。音楽愛のある素晴らしいサービスと感じで、ますます傾倒しました。日本法人社長としてハネスが来日した時は、英語のできる女子を集めてウエルカムパーティやりました。その時は、ローンチまで5年以上掛かるとは思いませんでしたが、ハネスが日本語堪能になって、結婚して、日本を離れるくらい、月日は随分経ちましたwww 僕のアカウントの発行元もスウェーデン〜アメリカ〜シンガポールと変遷し、やっと日本で普通に自分のお金でプレミアム会員になりました。(それなのに聴取履歴は自然と引き継がれていて、その技術とユーザーへのスタンスは素晴らしいなと実感しています)

 やっと日本でもストリーミングサービスが当たり前の存在になってきました。日本は音楽サービスのデジタル化が欧米に比べて6年位遅れています。Spotifyのローンチ遅れが象徴的ですね。その間に、Spotify(とApple Music)が音楽体験の中心になり音楽ビジネス生態系の幹として、一時期落ち込んでいた音楽産業、特にレコード産業をV字回復させているのは周知の通りです。

 ニューミドルマンという概念は、田坂広志さんが著書の中でインターネット時代に起きるのは「中抜き」だけではなく、ユーザーサイドに重心を置いた新しい中間業者がでてくると提唱されました。僕はそのコンセプトに感動して、以来、自分の役割を「ニューミドルマン」と定義しました。日本の音楽業界のデジタル化への遅れ(業界側の抵抗)に業を煮やして、セミナーを始めた時に「ニューミドルマン養成講座」と名付けたのはそういう思いです。2014年から継続的に行って、受講生には錚々たる顔ぶれが含まれています。音楽のデジタル化を知る講座は増えてきていて、一定の役割を終えたかなと思い、昨年からは有志のコミュニティーとして活動しています。ここを日本のMusicTechの活性化の拠点にしようと思い、今年から毎月のMeetUpの中にセミナー要素を加えることにしました。その第一弾を14日に行い、コロナ騒動の中、50名近い人が集まってくれて、熱量の高い場となりました。「MusicTech Radar Vol.1〜ストリーミングとプレイリスト〜」のレポートは、ニューミドルマンを一緒にやってきたワッキーこと、脇田敬が書いていますので、こちらをご覧ください。手を消毒しながら、心は濃厚接触でした。

 元Spotify Japanの松島さんの話を聞きながら、Spotifyが行っているのは、インターネットが普及とともに起きている「民主化」の一つなんだなと思いました。、音楽を広めるという作業が、音楽評論家やラジオパーソナリティという一部の人ではなく、プレイリスト(とアルゴリズムの連携)で誰にでもできるように解放したのだなと。これは本質的で不可逆的な変化なので、どんどん促進されていくでしょう。音楽が好きで、そこにエネルギーと時間を注ぐ人がどんどん影響力を持つ時代になってきています。音楽を名実ともに音楽ファンのものになっているのは素晴らしいことですね。音楽ファンは必ず、音楽家に対するリスペクトはありますので、音楽家にとっても良い変化であるはずです。音楽ファンが音楽を広める主役であるということは、従来のプレイヤーは自分たちが音楽家とファンに対してどういう貢献ができるのか、真剣に考えなければ行けない時代です。自分たちの仕事の再定義というのもデジタル化が強いる本質的な変化ですね。

1)熱量の強い音楽ファンが音楽シーンに強く影響力持つ時代が来ている
2)レコード会社も事務所も存在意義の再定義が必要

ということを改めて実感する場となりました。

そして終わったら飲み会というのはいつもの僕らが主宰するイベントのパターンです。飲み過ぎない人=山口2.0になっていこうと思います(笑)


 ということで、MusicTech Radar続けていきます。来月は4/12(土)、音楽ビジネス生態系の変化に伴うグローバルな著作権、原盤権の許諾に関する新たな争いについて、綺麗事だけではない、赤裸々な話をできればなと思っています。

ニューミドルマンコミュニティは、オンラインサロン+オフ会で、分科会活動をも盛んです。興味のある方はこちらかどうぞ。


この記事が気に入ったら、サポートをしてみませんか?
気軽にクリエイターの支援と、記事のオススメができます!
podcastも聴いて下さい!
11
StudioENTRE代表/音楽プロデューサー/エンターテック・エバンジェリスト/「デジタルコンテンツ白書」(経産省監修)編集委員、作曲家育成「山口ゼミ」塾長。『新時代ミュージックビジネス最終講義』ほか著書多数。「ニューミドルマンコミュ」主宰

こちらでもピックアップされています

エンターテック日記
エンターテック日記
  • 16本

音楽プロデューサー/エンターテックエバンジェリストとしての活動に関することからプライベートまで、雑多に。性格的に分析とか提言とか多くなりがちだと思います。

コメントを投稿するには、 ログイン または 会員登録 をする必要があります。