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移住者対決型オンラインツアー 神栖市 vs 鹿嶋市で感じたこと

先日、偶然、こんな企画を見つけた。

茨城県が主催する「移住地対決型オンラインツアー」。テーマごとに茨城県内の市町村から2地域を選び、自治体担当者がその魅力をプレゼンし、参加者が住みたいと思った街を投票で決めるという企画だ。その中に、神栖vs鹿嶋のツアーもあり、鹿島アントラーズの応援を目的に、頻繁に鹿嶋・神栖の鹿行地域に足を運ぶわたしは、好奇心からオンラインツアーに参加してみた。

はじめに

最初に断っておくと、わたしは鹿島アントラーズを応援しているが、今のところホームタウンへの移住を考えているわけではない。月に数回、2時間以上の時間をかけてスタジアムに行く、その時間も試合の日のルーティーンとして楽しんでいる。

試合観戦でホームタウンを訪れるだけでは見えない、分からない鹿嶋と神栖の魅力、それは何なんだろう。それが今回参加を決めた理由だ。

今回は、オンラインツアーに参加して、感じたことを。

ツアースケジュール

移住候補地プレゼン合戦
テーマに沿って、それぞれの自治体の担当者が余すことなく魅力を紹介

オンラインロケーションツアー
おすすめスポットを中継でつなぎ、リアルタイムで紹介

質問&フリートークタイム
質問タイム

投票タイム
プレゼンを聞いて、どちらに住みたいか?を投票

移住体験ツアーの紹介
実際に現地を訪れるツアー・ほかのコースの紹介

参加者には、あらかじめ神栖市のパンフレット2種類と鹿嶋市のパンフレット3種類が届いていた。パンフレットと一緒にご当地アイスが届き、アイスを楽しみながらオンラインツアーに参加するプランも用意されていた。

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#海のある街で暮らす

神栖vs鹿嶋のテーマは、「海のある街で暮らす」。プレゼンテーションでは、「海」「パワースポット」「移住・子育て支援」の3つを切り口に展開する。隣あう両市は、いずれも鹿島灘に面しており、東国三社の息栖神社、鹿島神宮を擁するなど、地理地形的なところや観光スポットなど目に見える特徴に類似点は多い。大きく違いが見えるとしたら、移住・子育て支援などの行政サービスくらいだろうと思っていた(そして今回、わたしはそこには注目していない)。

神栖の魅力から

神栖市の紹介では、工業、農業、水産業、財政力、すべてにおいて国内有数や日本一など全国レベルで誇れるインパクトのあるワードが並ぶ。市内に100を超える公園があるのは知らなかったし、中央図書館は蔵書数が茨城県でも有数とは驚いた。

キーワードの海からは、海水浴、釣り、サーフィン、食、それにフィルムコミッションが挙げられていた。
もともと茨城県はフィルムコミッション誘致に積極的だという。フィルムコミッションの特設サイトがあるし、実績も多数ある。神栖市では海を背景にしたミュージックビデオの撮影が多いそうだ。MVに映る景色が神栖の景色だったことに気づいたときはちょっと嬉しくなるだろう。
フィルムコミッションと並んで力を入れているのがキャンプ。神栖の2つの海水浴場、日川浜、波崎のうち、日川浜は海水浴場から歩いてすぐに市営のキャンプ場がある。レンタル付きのプランだったり、テントの設営が不要のサービスだったり、電源があるサイトがあったり、場所によってはWi-Fiが使えたりで、神栖市の担当者さんも「キャンプデビューにおすすめ!」と言葉に力がこもっていた。このコロナ禍においてソーシャルディスタンスを保ちながら楽しめるということで注目を集めるキャンプ。アイテムも充実し、一人でも気軽に行くことができる。これはちょっと興味が沸いた。

また、今後、息栖神社の周辺を、市民の憩いの場としても機能する"まちのにぎわいの場"として整備する計画があるらしい。民家に囲まれた息栖神社の周辺がどのようになるのか楽しみだ。

鹿嶋の魅力から

何よりも鹿島アントラーズ推し!とくるかと思いきや、一番に挙げられたのは鹿島神宮だった。その歴史、知名度、存在感からして、サッカーファンでもなければ当然なのかもしれない。社殿や楼門、樹叢などの見どころはもちろんだが、年に約90もの年中行事が行われていることも興味深い。春を呼び込む神事である祭頭祭、12年に一度開催の御船祭(次は令和8年開催)はその名前と動画でしか知らなかったが、コロナ禍が収束したらぜひ見てみたい祭事だった。また、鹿嶋市の西側に位置する北浦湖畔で上がる花火も、この地域有数の規模らしく、尺玉108連発は関東一。悠久の歴史を刻む鹿島神宮が鎮座しているだけあって、お祭りが多いのが鹿嶋市なのかもしれない。

鹿嶋市にはコワーキングスペースも整備されているらしい。具体的な話には及ばなかったが、今のワークスタイルの変化について行っている印象だ。

最近、試合の前日にSNSでよくお見かけする、密かに人気が出てきている(らしい?)鹿嶋市アントラーズ大使PRタイツマン。鹿嶋市の担当者さんはPRタイツマンをやたら推していた。台風の影響で中止となってしまったロケーションツアーでもPRタイツマンが登場する予定だったらしいし、鹿嶋市のホームページを見たらPRタイツマンの部屋という名前のページもあるほど。力を入れているんだなー、と・・・。

さいごに

知らない地でもないだけに、新しい情報があったかと言われると、そうでもなかったかもしれない。それでも、神栖市にあって鹿嶋市にないもの、またその逆もあることに気づいたし、試合と絡めたらどのように楽しめるだろうか?と具体的に考える機会になった。この先、ホームタウンに行くときに、また新たな発見があるだろう。

参加者の中には、かなり前向きに移住を検討しているように見受けられる方もいた。東京までのバスがほぼ10分おきに出ていて、約90分で着くというのは、魅力的に映ったようだ。

おまけ

今回、資料として届いた5種類のパンフレット。どれもこれもいろいろな情報が載っていて手元に置いておきたいものになりそうだが、一つの自治体ではなく、エリアとしてホームタウン版があったらぜひ欲しいと思った。特に、神栖市観光マップにあるような、「絶景ドライブ」や「フォトスポット(撮影のコツ)」や「特産品(+販売店)」なんて、個人的にはもっと知りたい情報だ。