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今年の五月の綴り方

きのうもライブ配信した「L PACK.の松本滞在記2020」は、全日程を終えたあと、アーティストユニット〈L PACK.〉のふたりと僕が、それぞれの視点から振り返って、ZINEを制作することで、YouTubeチャンネルのアーカイブとは別の、アナログなレポートも残したい、と考えている。そのZINE制作の際に活用する「ZINE KIT」は、〈L PACK.〉と同じように毎年5月の松本にやってくる、浜松のユニット〈ZING〉が、「家ですごす時間をすこしでもクリエイティブなものにしてほしい」という願いを込めて、オンライン販売を始めたアイテム。その姿勢に感銘を受けて、僕から「使わせてほしい」とお願いした。

〈ZING〉とは、もうひとつ別のプロジェクトが先日から始まっている。今年の「五月」を僕らの掌から編み出すための、ZINEづくりだ。しかも、この企画、昨年の秋に栞日で開催した、〈ZING〉主催のZINE展示販売会「ZINE Table」を一緒に手掛けたメンバーが、協力者として名を連ねている。〈L PACK.〉との企画もそうだけれど、こうしてリアルな移動が制限されている中でも、オンラインや郵便を使って、リモートで工夫して互いを訪ね、結びつきを深めることができるところに、松本を慕うクリエイターたちの柔軟さと、それを歓んで受け入れるこの街の人たちの寛容さを、感じずにはいられない。

それでは、以下、〈ZING〉吉田さんからのメッセージを転載しつつ、今回の企画「LIFE REPORT PROJECT vol.3」のご案内(こちらも「工芸の五月」企画室の承認を得たオフィシャル企画)。

\ みずみずしい日常 2020 /
 井戸端プリント「LIFE REPORT PROJECT vol.3」

毎年五月の松本で開催される「工芸の五月」の人気企画「みずみずしい日常」。この企画には、建築家や地元の案内人によるツアー「旅行社みずのさんぽ」や、松本市美術館内の会場でZINEや缶バッジ、シルクスクリーン印刷などの制作がいつでもできる「井戸端プリント」など、さまざまな企画が盛り込まれています。

この「井戸端プリント」で行なっているプロジェクト「LIFE REPORT PROJECT」は、毎年「井戸端プリント」会場前に投函用ポストと用紙を設置し、年替わりのテーマを設け、それぞれの参加者が自由に書いてもらった用紙を投函してもらい、集まった記事を1冊のZINEに仕立て、配布する、という、個人的なものをダイレクトに紙面上で広げるZINEの魅力を、誰でも体験できるプロジェクトです。

例年ならば今年もこの「LIFE REPORT PROJECT」を実施し、完成したZINEを5月末の「クラフトフェアまつもと」に合わせて市内の店舗で配布する予定でしたが、新型コロナウイルス感染拡大の影響を受けた「工芸の五月」の中止、「クラフトフェアまつもと」の延期に伴い、「LIFE REPORT PROJECT」はおろか「井戸端プリント」さえも5月に開催することができませんでした。

「井戸端プリント」としては、この予期せぬ状況を「ライフレポート」してもらい「カタチ」にしておきたいと考え、今年の「LIFE REPORT PROJECT vol.3」の内容を変更し、「緊急特別号ZINE」の制作を計画しました。みなさまのご参加、お待ちしております(参加ご希望の方は、以下「主催」「企画」「協力」のいずれかまで、電話やメールでお問合せください。詳しい参加方法について、ご案内いたします)

(以下、敬称略)
▼ 主催|工芸の五月実行委員会
▼ 企画|ZING[吉田朝麻・友野可奈子]
▼ 協力|
松本市美術館
Give me little more.[新美正城]
MARKING RECORDS[前田理子]
・ 吉川成実
・ 菊地鮎香
・ 栞日[菊地徹]

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